《連続投稿459日目》ハンコ文化~コロナが変える世界~
日経電子版の記事【ハンコ押すため出社…契約書類、在宅勤務の壁】では、新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワークの導入に、家に持ち帰れない会社の印鑑という存在が大きな障壁となっている状況がリポートされています。
確かに、会社の印鑑、ハンコ文化は、契約が本物である事を保証する重要な仕組みです。しかし、その一方で非効率なことも間違いなく、ハンコ文化から電子的な認証の文化への移行には、どのような課題があるのでしょうか。
さっそく、記事などから整理してみると――
▶電子的な認証のメリットと課題
(1)メリット
① テレワークなどで契約を作成する際、会社で押印する手間をかけ
なくてよい。
② ペーパーレス化できる。
③ 契約書の製本・押印・印紙貼付・契約相手への郵送・返送などに
かかる膨大な時間と労力を省力化できる。
(2)課題
① データの改竄が難しいクラウドサービス・タイムスタンプ・電子的
な社印であるeシールなどの認証をどのように組み合わせるか?
② 重要な契約でトラブルが起きた際、電子契約の内容の有効性は?
③ 国境をまたいだ企業間の特許紛争などでのタイムスタンプの信頼性
は?
④ 国が直接認証サービス事業者を認定する制度の策定。
こうしてみると、電子的な認証には明らかなメリットがある一方で、そのテクノロジー・仕組み・制度が未だ途上にある事が分かります。
今回のコロナ問題を契機に、従来からあったハンコ文化の課題が前進することになるのかも知れません。
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