『天使の翼』第12章(30)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
心地よい風が背後から吹いており、わたしは、ひたすら持久戦の状態に入っていた。草本・木本含めてほとんど植生のない風景が、寂寥感を掻き立てる……
(例えは悪いけれど、これは、ゲームだわ)
今、わたしは、シャルルと別れ、一人の吟遊詩人として荒野を旅している――
第三者が見たとき、わたしはどう見えるのか?
――なぜ、こんな無人の地を旅しているの?
――自発的に?
――それとも、何かの事故に巻き込まれたの?
――何故、SSIPの制服を身にまとっているの?
――どこへ行こうとしているの?
……
何かストーリーが必要だわ!
(これは、使命の旅であると同時に、まったく新しい吟遊詩人としてのわたしを創造する時だ!)
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