『天使の翼』第12章(93)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~ 2 武田敦 2024年2月21日 07:00 わたしは、自身の稀有な体験を物語りながら、それが自然と叙事詩となっていくのを意識した。物語は、起承転結のループを繰り返し、一つの『結』が、次の『起』になる。物語のボルテージが、どんどん上がって、クライマックスへと……。そして、本当に、『風のデイテ』、デビルの背に乗って旅する吟遊詩人が、誕生した―― ………… ………… エリザに促され、 わたしは、ついにデビルの首にまたがった 人の肘の長さ程もある堅い鱗が バリバリと閉じて わたしは、彼女の皮膚の一部と化した 鱗の内側に密生した白い毛が、 わたしを赤ちゃんのように暖かくくるむ 「いくわよ!」 エリザは、わたしにためらう隙を与えず、 目もくらむ断崖から 真っ逆さまに飛び降りた ダウンロード copy この記事が参加している募集 SF小説が好き 2,929件 #物語 #SF小説 #SF小説が好き #断崖 #エリザ 2 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート