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『天使の翼』第12章(89)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

  どのくらいの時が経ったろうか
  首うなだれて、
   そのまま深い眠りに落ちそうなのを耐え
  野宿するところを
   探そうとしたわたしの視線が
   何かを捉えた
  そこは、峰々の連なりが低くなり
   登っていけば、
   開けた鞍部へと通じているようだ
    麓は森におおわれている
  その上に、黄金色の月がかかって
   わたしを招いている
  よろよろと立ち上がり、
  木々の方へと歩みを進めたわたしは、
   何がわたしの視線を捉えたのかを知った
  山上へと延びる道があったのだ

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