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『天使の翼』第12章(71)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
『どちらも違うわね』
「?」
『トリックがあるの』
「トリック?」
『もし公園には彼らは入れない、となると、私達は、大挙してその地に移住することになるわ……もともといた部族と争いが起きるわね』
確かにそうだった。
『公園への彼らの立ち入りは、何の前触れもなく、突然解除されるの』
……そういうことか……殺戮の為のおぞましいシステム……
『それには何のパターンもなく、結局、長い目で見れば、どこにいてもリスクに変わりはない』
(それが、人間にとっては、捕獲可能資源の保護、維持につながる――)
『そういうこと!』
わたしは、どきりとした。心で思ったことを、デビルは、何のてらいもなく読み取ってくる。
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