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#SNS

商品開発とは何か?~マンナンミールに学ぶ~

 日経電子版の記事【「これ、実はこんにゃく」 マンナンミール、働く女性に的】では、「こんにゃく」のアルカリ成分を中和して匂いを取り、色・下味をつける「マンナンミール製法」で独自の商品開発を進めるマンナンミールが紹介されています。  さっそく、その参考にすべき点の多い商品開発のエッセンスを記事などから抽出してみると―― ▶商品開発とは何か?(1)独自製法などの独自の技術(特許のある技術リソース)で差別化   する(常に宝である技術の新しい使い方を模索する)。 (2)ダイバ

インバウンドが求める体験価値とは

 日経電子版の記事【インバウンド客のコト消費多彩に、日本人にも刺激的】は、インバウンドのコト消費の潮流を捉えた好リポートだと思います。  そもそも、自分がインバウンドになったつもりで、日本に行く、とはどういう事なのか?  ――それは、日本の風土、日本の自然や様々な文化への関心、興味であることは間違いありません。  そして、その関心が強ければ強い程、また、リピーターであればなおのこと、より深く知りたい、と思うのが人情です。  ――そこで登場するのが、日本文化を体験する『

チェックアウト機能は究極のコトPOPかも知れない

 日経電子版の記事【インスタ、動画・買い物充実 日本発機能を世界へ】は、日本での状況をからめたインスタグラムの今後の戦略についての好リポートだと思います。  この記事で一番印象に残ったのは、やはり、インスタグラムの投稿画像の中に見付けた商品を購入したくなった時、各ブランドのwebサイトへ移動することなく、直接シームレスに商品の購入ができる「チェックアウト機能」です。  そもそも、消費者一人ひとりが各々の体験価値を追求する『コト消費』の時代に、消費者の興味を引き⇨共感を得て

目立つためのメソッド

 日経電子版の記事【黄金のトイレ、海外の人々魅了(古今東西万博考)】は、2010年上海万博で「日本産業館」に出展され話題をさらった「黄金のトイレ」に関するリポートです。  この記事、「へぇ~、黄金のトイレか……」と思っただけで、あやうくスルーする所でしたが、よくよく考えてみると、高品質な日本製品を売り込むために⇨「黄金のトイレ」で話題をさらい⇨日本のトイレへの関心を高めるというメソッド、『目立つためのメソッド』は、きわめて卓越したプロ―モーション、「黄金」という人類共通と言

『共感の消費』と『憧憬の消費』~SNSの共感で掘り起こす消費~

 日経電子版の記事【ティックトック、ユーチューバーより早く稼げる?】は、「(記事より)ほかのSNSよりも早く、時に数日で数十万のフォロワーを持つ売れっ子になることも可能」というTikTokの台頭をリポートしたものです。  このようなTikTokの最大かつ最も卓越した特徴は、何と言っても「(記事より)独自のAIアルゴリズムによる「おすすめ」機能により、フォロワーを抱えない一般の投稿が爆発的に人気になり、数日で数十万のフォロワーを獲得することも」ある点でしょう。  『フォロワ

テレビドラマのチャレンジ~最も新鮮なのは新旧のコラボかも知れない~

 日経電子版の記事【民放、「異色ドラマ」の番です】は、YouTubeのパーソナルな動画が作り出す圧倒的な共感など、様々な手法で盛り上がりを見せる『ネット動画』に対して、かつてはブラウン管の向こう側にあった夢が希薄になりつつあるかに見える『テレビドラマ』のチャレンジを考えるリポートです。  記事では、チャレンジのシナリオとして、次の3つの施策が紹介されています―― ▶『テレビドラマ』のチャレンジ事例①『短尺化』・・・従来の1時間ドラマを30分×2本立てに。  ● 30分とい

D2C的なモールとは

 日経電子版の記事【集客のカリスマ 美容モールって何?】は、カリスマ的な個人事業主によるヘアカット・トリートメント・ネイルケアなどビューティー系の10のショップが集まった「THE SALONS」に関するリポートです。  この個性的な「美容モール」の記事の中で最も印象深いのは、その特徴を示す「7つのポイント」です。その部分をピックアップしてみると―― ▶「美容モール」の7つのポイント① 1フロアに集結しており、様々なサービスを受けたいユーザーにとって  は時短となる。 ②

これはD2Cのお手本かも知れない

 日経電子版の記事【6期連続で売上高減 転機はユーザーとの対話だった スノーピーク「楽しいまま! 」成長を続ける経営】は、ユーザーと社員が本音で語るイベント「スノーピークウェイ」を通して経営改革が進んだ、というリポートです。  この記事を読んで真っ先に思い浮かべたのは、①SNSなどを通じて消費者とコ・クリエーション(価値共創)しながら、②自社で企画・製造(ファブレスも)したプロダクトを、③中間流通をなくした自社サイトなどで直販する(販売価格を抑えられる)『D2C(ダイレクト

グレタさんのツイートに見る人生における『硬』と『軟』

 日経電子版の記事【グレタさん「誰か移動を助けて」、COP25開催地変更で】は、国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)の開催地がスペインに変わり、①温暖化ガス排出の抑制のため飛行機に乗らないグレタさんが、②11月中に大西洋を渡る方法を探さなくてはならないと広くSNSで助けを求めた、というものです。     この記事を一読して感銘を受けたのは、飛行機を使わずに短時日で大西洋を渡らなくてはならない、という緊急事態にあっても、①自らの信ずる主義主張に妥協しない『硬』の精

コト消費への対応を迫られるネット通販~プロシューマーの時代のネット通販~

 日経電子版の記事【米ネット直販、アマゾンも揺るがす SNS駆使で台頭】は、①SNSを通じて消費者とコ・クリエーション(価値共創)しながら、②自社で企画・製造(ファブレスも)したプロダクトを、③中間流通をなくした自社サイトで直販する(販売価格を抑えられる)『D2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)』に関するリポートです。  そもそも、消費者一人ひとりが各々の体験価値を追求するコト消費の時代に、細分化されるスモールマスな市場を見極め、ユーザーのインサイトに肉薄したイノベーテ

『VR経済圏』の胎動~『VR✖SNS』は何をもたらすのか?~

 日経電子版の記事【フェイスブック、仮想現実のSNS「ホライズン」を開始へ】は、VRのSNSという新しいサービスに関するリポートです。  仮想現実と交流サイトを結び付けると一体どのような世界が実現するのでしょうか?――この2つを結び付けることで生まれるイノベーションには、計り知れないポテンシャルがありそうです。  そこで、具体的なサービスはさておき、一般論として『VR✖SNS』は何をもたらすのか、まず、その世界を構成する要素を、一般の『SNS』の場合と対比して考えてみます

プロダクト、全国区への道のり

 日経電子版の記事【「ぼんち揚」全国区に名乗り 「歌舞伎揚」と共存カギ】は、関西の定番米菓「ぼんち揚」を全国区の菓子にしようという施策をリポートしたものです。  食の世界には、多くの人に長年愛されてきた『味』、定番のプロダクトというものがあると思います。『味』そのものは、際立って尖ったところはないものの、何故か懐かしく慣れ親しんだ記憶と結び付いています。  しかし、そんな日本人の味覚に寄り添うようなポテンシャルのあるプロダクトも、地味で尖っていないだけに、まだまだ一定の地

インスタグラマーがブランドになる時~キレイを撮るから、キレイを創るへ踏み出す一歩~

 日経電子版の記事【小ロットの製品作りを支援 「マイクロD2C」が急伸】は、フォロワーが数千から数万人の『マイクロインフルエンサー』と『D2C(Direct to Consumer)』の親和性をリポートした好記事です。  そもそも、私達がキレイなモノ、心に刺さるモノ、アートと関わる第一歩は、そのキレイなモノに接して記憶する、記録する、『撮る』といった行為ではないでしょうか。そして、その体験が次第に能動化して、自ら『創る』段階に達するのが、次の大きな一歩だと考えられます。

UXは資金でも施設でもなく、知恵比べ!

 日経電子版の記事【セイウチがビンタ 「ショボい」水族館、アイデア集客 古い・貧乏…弱点を武器に観客魅了】は、所謂「ショボ水」が独自のアイデアで来館者を集める逆転劇のリポートです。  日本は、国民1人当たりの水族館の数が世界一とのことで、独自の魚文化が息づく、四方を海で囲まれた島国ならでは、と納得のいくデータです。……ですが、水族館側の立場から見ると、そこには激しい競争が存在する訳で、集客のための差別化は喫緊の課題であるはずです。記事から、そんな水族館の施策をピックアップし