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ビジネスを考える

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#UX

《連続投稿578日目》AIレコメンドのポテンシャル

 日経電子版の記事【AIでおすすめの腕時計 エクサウィザーズとシチズン】では、ユーザーが専用サイトでファッション・腕時計の好みについて答えると、AIが、シチズン製腕時計約700モデルの中から好みにあった腕時計を選んでくれる「AIウオッチレコメンド」についてリポートされています。  さっそく、記事からこのサービスの特徴をピックアップしてみると―― ▶「AIウオッチレコメンド」の特徴(1)様々な雰囲気の写真を示して、ファッション・腕時計の好みを問う。   ⇨何を質問するかでレ

《連続投稿571日目》今求められるリニューアルとは~どこをリニューアルするか?~

 日経電子版の記事【ユースキン製薬、主力商品をリニューアル】では、創業65年を機に、9月に主力のスキンケア商品をリニューアルするユースキン製薬がリポートされています。  企業にとって、主力商品のリニューアルは、そのベクトルを間違う訳にはいかない真剣勝負です――どこを、どう変えるのか?――。  日経電子版にもリニューアルに関する記事は頻繁に掲載されますが、この記事の事例はどのようなリニューアルでしょうか―― ▶ユースキン製薬の主力商品リニューアル① ビタミン系クリーム「ユ

《連続投稿569日目》ウェブ会議はリアルなUXが問われる時代に

 日経電子版の記事【ビデオ会議を「同じ部屋」で マイクロソフトが開発】では、米マイクロソフトが、ビデオ会議参加者が「同じ部屋」にいるように見せる機能「トゥギャザーモード」(仮想の講堂・カフェの座席に皆で座っているように表示)を開発した旨リポートされています。  さっそく、そのベネフィットを記事から整理してみると―― ▶ウェブ会議に「同じ部屋」感が加わると……① 在宅勤務の寂しさを紛らわす心理的効果。 ② 通常のウェブ会議よりも低ストレスで疲れを軽減できる。 ③ 発言者

《連続投稿568日目》プロダクトをリニューアルするには~アスクルに学ぶ~

 日経電子版の記事【アスクルのプロ用乾電池 大胆改良で売り上げ増】では、仕事現場に多いデジカメ・トランシーバー・計測機器など大電流機器用を想定していたアスクルのPB「ハイパワーアルカリ乾電池PRO」のリニューアルが取り上げられています。  企業にとって、自社のプロダクトのリニューアルは、そのベクトルを誤って消費者離れを招くようなことがあってはならない、逆に、ユーザーの意見・不満・インサイトをすくい上げて需要が拡大していくような方向へともっていかなくてはならない、きわめて重要

《連続投稿560日目》タイムマシン効果のUX

 日経電子版の記事【試合結果を隠して表示 スカパーJSATが無料アプリ】では、スカパーJSATの、試合結果表示を遮断してウェブサイトを閲覧できるスマホアプリ(ユーザーがアプリで球団を1つ選ぶと、球団名・選手名などの単語を含むサイトの閲覧をブロックする仕組み)がリポートされています。  確かに、仕事からの帰宅後などの試合の録画視聴を楽しみにしていたのに、何気なくサイトを見ていて試合結果が分かってしまうような表示が出てくる事は、映画の視聴直前にいきなり結末が告げられてしまうよう

《連続投稿557日目》ホテルは泊まる所?住む所?

 日経電子版のごく短い記事【京王プレリアホテル札幌、定額住み放題サービスに参加】では、コロナ危機によって宿泊需要が縮小する中、「京王プレリアホテル札幌」が不動産系スタートアップ「アドレス」のシェアハウスサービスに客室を提供する旨リポートされています。  この記事を読んで改めて思ったのは、私達には、一般的にホテルとは、日帰りできない遠隔地に出向いた時に一夜を明かす場所、つまり、「泊まる所」という先入観があって、それに縛られているという事です。  ですが、よくよく考えれば、原

《連続投稿552日目》バス停の進化がスゴイ!~これはもうBSaaSかも~

 日経電子版の記事【郊外でも使えるスマートバス停、安川電機系と西鉄】では、紙などのアナログな時刻表を液晶画面化し、さらに様々な機能を追加した「スマートバス停」がリポートされています。  さっそく、記事からその機能(検討中、開発中含む)をピックアップしてみると―― ▶スマートバス停とは……① 携帯電話回線を使って遠隔で運行ダイヤを変更出来る。 ② 高齢者に配慮し、2時間以内の運行便だけを大きく表示するような  機能も。 ③ 蓄電池+省エネ技術で、送電インフラが乏しい山間

《連続投稿551日目》強い自給自足型ビジネスモデル~メーカー化するIT企業~

 日経電子版の記事【Apple、インテル縛りから解放 PC半導体を開発】では、米アップルが「(記事より)パソコン「Mac」についても他のアップル製品と同様に自社開発した半導体を載せると発表した」というビッグニュースが報じられています。  さっそく、記事からその効果、メリットをピックアップしてみると―― ▶PC半導体自社開発のメリット① 「iPhone」向けゲーム等のアプリがMac上でも動くようになるなど、  ユーザーの利便性が向上する。 ② 外部からの調達に頼っていたこ

《連続投稿537日目》ウォルマートvs.アマゾン~ネット通販という名のショッピングセンター~

 日経電子版の記事【米ウォルマート、ショッピファイとネット通販で提携】では、ウォルマートが、ネット通販のノウハウのない企業にウェブサイト作成・在庫管理・決済・配送の独自システムをサブスクで提供して急成長し、「アマゾン・キラー」とも呼ばれるカナダのショッピファイと提携し、ショッピファイの利用企業が、ウォルマートのネット通販のマーケットプレイス(ウォルマートが第三者の商品をネットで販売する場)に出店できるようにする施策がリポートされています。  この記事は、ネット通販とは何なの

《連続投稿533日目》潜在的なニーズが顕在化する時~時間の優先順位~

 日経電子版の記事【「おうちごはん」 高級家電でこだわりの味】では、コロナ危機の外出自粛ムードが漂い巣ごもり消費が広がりを見せる中で好調な、家庭でも簡単にこだわりの一品が作れる高級調理家電がリポートされています。  この記事を一読してつくづく思うのは、コロナ危機のようなイベントリスクが起きようとも、一日24時間が変わらず流れ続け、また同時に、一日は24時間しかない、という現実です。  外部環境の激変によって行動変容等が起き、需要が減少する分野が出てきても、厳然として24時

消費者の身近になり、企業にとっては外せなくなるAI

 日経電子版の記事【シャープがAI洗濯機 洗い心地評価でより賢く】では、洗濯後に⇨専用アプリで仕上がり具合を評価すると⇨AIが学習して⇨使えば使うほど利用者の好みに合った洗い上がりを実現するようになる洗濯機がリポートされています。  このごく短い記事は、AIが、いよいよ私達の生活の身近に寄り添うようになって、①簡単に評価を伝えるだけで、②複雑な操作なしに、③自動でユーザーの好みに合わせてプロダクトをカスタマイズしてくれるようになってきた事を教えてくれています。  このよう

2画面スマホはヒットするか?~UXのプロモーションがカギか?~

 日経電子版の記事【スマホ 2画面で見やすく 複数アプリ、同時に表示】では、2画面スマホ(ないしはディスプレイを折り畳めるタイプも)が注目を集め始めている、とリポートされています。 さっそく、記事などからそのメリットを整理してみると―― ▶2画面スマホのメリット① 行政手続きも含めネットサービスのほとんどがスマホだけで利用できる  ようになってきた中、複数アプリの同時起動・表示で勝る。 ② 複数(2つ)のアプリを同時に表示できれば、ユーチューブを見ながら  SNSで投稿

身近になって見えてきたAIのポテンシャル

 日経電子版の記事【歯科医を変えるAI、詰め物設計1回 虫歯もすぐ発見】では、歯科医療の現場で導入・開発が進むAIがリポートされています。  この記事で最も印象深いくだりは、次の一節ではないでしょうか―― (記事より)「虫歯1本の治療は早ければ30分程度。1度の来院で治療が終わるのは患者にとって大きなメリットだ」  このような驚くべきUX(ユーザーエクスペリエンス)の向上を実現するAIとは一体いかなるものなのか、さっそく記事からその実例を拾ってみると―― ▶歯科医療で

ほんの少しの差が大切~ユーザーに寄り添うプロダクト~

 日経電子版の記事【排水しやすい牛用水飲みタンク、酪農家の負担軽減】では、農業・酪農用具などの製造・販売を手掛ける企業が、「(記事より)汚れがたまりにくく、排水がしやすい」牛用水飲みタンクの新製品を開発したことがリポートされています。  このごく短い記事は、とても大切な事を教えてくれているように思います。  ――それは、後継者不足等が問題となっている酪農の現場で、重くて、排水がしずらく、清掃も面倒な、扱いにくい「牛用水飲みタンク」というプロダクトを、そのままコモディティ化