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世界史の学び方を学ぶ本『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書』

○○へ勧めたい:★☆☆(世界史をざくっと復習したい人)

世界史の入門書って、本当にたくさんありますよね。

『XX歳からの世界史』
『△△△だからわかる世界史』
『○○から見た世界史』
『教養としての世界史』
『ビジネスで役立つ世界史』
などなど。

世界史をざくっと復習してみたい。
でも、たくさんの世界史本がありすぎて、そしてどの売り文句もそれなりに魅力的で、選んでいるうちにわけがわからなくなってきます!

そんな状態が何年か続いていました。
そんなある日、妻がある本をぽんと買ってきました。

『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書』

一番売れ筋の世界史本ですね。
著者は公立高校教師とのこと。
ご自身の教員生活からの問題意識からできた本だそうです。
それはそれで興味深い。

通読した感想ですが、正直この本のダイジェストは最初の26ページだと思いました。
つまり、「本書の書き方」が書かれている部分です。

著者曰く、世界史が暗記科目になっていることが問題なのだと。
その理由は、今日はあっちの地域について授業して、次の時間はこっちの地域について授業してと、毎時間授業の「主語」が変わってしまい、それ故に全体の流れがつかめないから。

このため、本書では一つの地域、一つの主語を大切にして、物語のように歴史を見ていきます。

また、年号を一切使いません。
かわりに、中東の歴史を軸として、そことの比較で自分がいつの時代にいるのかを把握するのだそう。

そんなことが最初の26ページまでに書かれています。
なるほど!
学校の先生もいろいろ悩んで、葛藤しているのですね。

それ以降は、上記の方針に従って世界史の授業が進みます。
内容的には目新しいことはないですが、確かにわかりやすい。
そして、どんどん読み進めたくなります。
まさに物語を読んでいる感覚ですね。

「一度読んだら絶対に忘れない」という事は絶対にないですが、歴史の勉強の仕方としてはとても有意義な本でした。

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