悪の問題に取り組む

神は善なのだとしたら
悪はどこから来たのか

悪が現実にあるのだったら
その原因は神にまで辿らなければならない

神は善なのだから
悪に見えるものは実は悪ではないという
世界は最善に創られている

じゃあ僕の身に降りかかるように見える理不尽なことも
すべて悪ではないと

飢餓で苦しむ人々や行き場のない難民も
皆悪を被っているわけではないと

僕はまだ納得ができないらしい

この問題は僕が初めて哲学の原点に触れるようになった
大学3年の頃に読んだテキストにあった
時代も国も違う思想家だったけど
たまたま同じ問題にたどり着いた

僕はまだこの問題について考え続けている
それもあることがきっかけで余計に考えるようになった

博論まではある程度仕事として論文を仕上げることに終始してきたし
研究活動とはそのようなものだと思っていたが
今ようやく実存をかけて哲学を始めたような気がする

だから悪の問題に取り組むのだ

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