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タイ人も大絶賛!自家製フィッシュボールの店


このお店おいしそうやね

そう言って、私は妻にGoogle mapのレビューをみせた。フィッシュボールとヌードルをだす、バンコクではどこにでもありそうなお店だった。

特段にレビューの数が多いわけでもなかったが、写真に映る「フィッシュボール」を見て、おいしいに違いないと確信した。

--- フィッシュボール

わたしたちは、バイクタクシーにのって、見知らぬ路地裏にあるその小さな店を目指すことにした

バンコクの下町にある小さな店

バンコクの中心地サイアムから約10分。

年季のはいったショップハウスが並ぶ通りをバイクタクシーで抜けてゆく。クネクネと蛇のように曲がりながら続くその道は、パヤナーク通り。蛇神パヤナークが由来だそう。

昼の13時を過ぎていたが、小さなそのお店には、たくさんのお客さんで賑わっていた。店のおばちゃんがお客さんと、親しそうに話しをしている。常連さんが多い店なのだろう。

常連さんでいっぱいのお店

わたしたちは、ヌードル屋にくると決まって注文する品がある。

妻は、ひらべったい中華麺の油そば。わたしは、紅豆腐乳の汁ビーフンである。

紅豆腐乳という名のとおり、スープが鮮やかな紅色。見た目のどきつさもあって、ずっと食べずぎらいであった。しかし、友人が食べているのを一口もらってから、好きになってしまった。

フワフワのデカいフィッシュボール

「めっちゃ、でかっっっっっ」

運ばれてきたヌードルの具を見て、思わず声がもれてしまった。

レンゲからはみだしそうなフィッシュボール。

一般の店の2〜3倍の大きさはあるだろうか。これは、ひとくちでは食べれるまい。レンゲにのせて、ひとくちかじってみる。

油そば(上)と紅豆腐乳のビーフン(下)

「なんこれ!フッワフワやん。しかも生臭ない」

たいていのお店のフィッシュボールは、かたくて、生臭いことも多い。おいしい店のそれでも、ここまでフワフワなのは出会ったことがない。

9年タイにいたけど、こんなんはじめてかも。

魚のうまみがあるのに、生臭さが一切ない。いうならば、つなぎをいっさい使っていない上等なかまぼこ、いやそれ以上のクオリティだ。

スープもやさしい味。

タイでよくあるあの化学調味料のピリピリ感が一切ない。いつもは、喉がカラカラになってしまうので残してしまうが、思わず飲み干してしまった。

常連さんから教わったおいしさの秘密

「ごめんね。今日は、もう売り切れちゃったのよ」

あまりにおいしいので、もう一杯ずつ頼もうとしたが、時すでに遅し。すでに、完売だった。

しょんぼりしていると、隣に座っていたタイ人のご夫婦が話しかけてきてくれた。ピパットさん夫婦。ご近所で、衣類の卸をされていたそうで、20年以上この店にかよっている常連さんだそう。

「この店はね、朝9:00に開店するんだけど、昼過ぎにはもう売り切れてるのよ。一杯でもありつけたあなたたちは、ラッキーよ」

ピパットさん夫婦は、さらに、この店のフィッシュボールやスープがいかに特別なものかをいろいろ教えてくれた。

「ここのはね、全部手づくりなの。たいていは小麦粉をつなぎでつかうけどここのは魚肉だけ。店主が真夜中の3時から仕込んでいるのよね。スープも化学調味料はいっさい使ってないのよ」

それは、おいしいに決まってる。すぐに売り切れるのも納得だ。

後日、この店が紹介されているYou Tubeを発見した。
中国伝統のレシピで、サワラ、ヒラマサ、ニシンの魚肉100%。さらに、臭みがでないよう、丁寧に下ごしらえしている。まさに、自家製フィッシュボールだ

ピパットさんごちそうさまでした

おばちゃんが、店じまいをしはじめていたが、わたしたちは、ピパットさん夫婦としばし会話を楽しんだ。

ピパットさん夫婦とわたし

23年は、4回も日本に旅行に行ったこと。円安でお得感がすごかったこと。ただ、東京や大阪、そして京都や北海道は、何度もいったから飽きてきた、と。

もっと、日本の地方都市にも行ってみたいけれど、言葉の問題もあり、なかなかハードルが高いらしい。

そういえば、タイ人のともだちも、最近は、もっぱら、九州や信州などの地方に行っている。数年前までは考えられなかったことだ。

「いいのよ、いいの。なにかのご縁だし、わたしたちが払っておくわ」

お勘定をしようとしたら、ピパットさんが支払ってくれた。もうしわけない気持ちと、ありがたい気持ちが交差する。

「日本に来ることがあったら、連絡してね。おいしものご馳走します」

おいしいフィッシュボールヌードルにありつけた上に、タイ人の気さくさと優しさに触れた時間だった。おいしいとやさしいは、旅の時間を豊かにしてくれる。

わたしも、旅人に出会うことがあったら、やさしくしようと胸にちかう。

ありがとう。そして、ごちそうさまでした。
ピパットさん夫婦。


店舗情報

ナーイ•フワット•ヌードル
นายฮวดลูกชิ้นปลาทำเอง(自家製フィッシュボール)

今回、訪れたのはこちらのお店。昼過ぎには売り切れるので、午前中が狙い目。メニューもタイ語のみのため、Google レビューの写真をみせるのもあり。

メニュー&注文方法

  1. 麺の種類を選ぶ
    中華麺 บะหมี่
    中華麺(平)บะหมี่แบน
    米麺(細)เส้นหมี่
    米麺(中)เส้นเล็ก
    米麺(太)เส้นใหญ่

  2. 味つけ / 汁あり•なしを選ぶ
    オリジナル汁あり / なし น้ำใส / แห้ง
    トムヤム汁あり / なし  ต้มยำน้ำ / แห้ง
    紅豆腐乳汁あり / なし  เย็นตาโหน้ำ / แห้ง

  3. 普通盛 / 大盛を選ぶ
    普通盛 ธรรมดา
    大盛      พิเศษ

大盛で日本のラーメン一杯くらい。わたしは、普通盛りを2杯たべてお腹いっぱい。

パクチー苦手な人は、ไม่ใส่ผักชี (マイサイパクチー/パクチー入れないで)と一言伝えよう。

タイで人気のYou Tuberにも紹介されてる。フィッシュボールの調理の様子やメニューが紹介されているので、一見の価値あり

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