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【視点を変える】~コロナ禍で考えること~

今現在外出自粛・自宅待機が続いて皆ストレスを抱えていると思います。ストレスを感じているとき、これまでは人と飲みに行ったり買い物に行ってストレスを解消してきました。これが「ストレス対処行動」とされてきました。しかし今はそれもできません。

 ストレスを感じているときに、ストレスをどう受け止め対応したかを示す「ストレス対処行動」により、炎症状態が変化する可能性があるという調査結果を、ペンシルベニア州立大学の研究チームが発表しました。多くの人は、心理的なストレスを受けた時に、ストレスに対処しようと、ストレス対処行動を起こす。これがうまくいくと、ストレスによる負荷が軽減されることが分かっています。ではストレスを受けた場合、どう対処していけばよいでしょうか。

 「笑う門には福来る」という言葉があります。「笑門来福」とか「笑門福来」などと表現すこともあります。意味としては「いつも笑いが絶えない家庭には、幸福が訪れるということ」です。いいことがあったから笑うのではなく、いつもにこやかに笑っている人の家には、自然に幸福がやって来るということです。常に前向きで元気で笑っていれば、幸福な人生が歩めそうですよね。

 一方で、「自分の努力だけではどうにもならない」と感じることも沢山あると思います 。特に今のコロナ禍の環境など正にそうではないでしょうか 。自分の努力だけで、状況が改善することは難しいでしょう。かといって、今の環境を嘆き、諦めてそのまま流されていたらずっと不幸な状況は続き、心理的な負のスパイラルから抜け出すのは容易ではないでしょう。

 視点を変えてみませんか?「自分には運がない」「不幸な環境だ」といって自分の運命を呪ったりしていませんか?そういった人は「運命」と「宿命(天命)」をごちゃごちゃにして考えているのではないでしょうか。いろいろな解釈があるので一概には言えませんが、私の解釈では、「運命」とは「人と話すのが苦手、勉強ができない、太っている」といったような「自分次第の努力や鍛錬で変えていけるもの」です。明治の哲学者・思想家であられる安岡正篤先生は著書「心を磨く言葉」の中で「運命」とは自ら創るものであり、診てもらうものではない」といっています。一方「宿命(天命)」とは「先天性の病気がある、背が小さい(高い)」といったように、「生まれる前の世から定まっているもの」で、もともとそう定まっていて、それを変えるのは不可能であると解釈しています。「宿命(天命)」を呪って、憂いたところで何も変わりません。「宿命(天命)」を呪うのではなく、まずはそれを受け止めることが大切なのです。一方で、「運命」は心の持ちよう・在り方で変えていけます。安岡先生も「運命は定められた宿命ではなく自ら創っていくことができます」といっています。

 今現在の環境もそうでしょう。コロナの影響で自宅待機が続いていることは、「自分の努力だけではどうにもならない」宿命と言えるでしょう。こうした状況を「何もできない」と嘆くのではなく、「今できること」「今しかできないこと」をやってみる。変わらないことは「宿命(天命)」として、受け止め、自ら創ることのできる「運命」に、ちょっと視点を変えてみてはいかがでしょうか?心理的な負のスパイラルから抜け出し、人生が少し前向きにかわるかもしれません。

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