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【成功するビジネス英語】電話会議で成功する技術 Part 2 ~外資系勤務20年のリーマンが惜しみもなくノウハウを伝授!~

電話会議をプランニングの際の留意事項

さて、電話会議を成功させるための技術を一つ一つ説明していきましょう。

電話会議の打診を受けたり、自分がメールでのコミュニケーションに限界を感じた、その時から電話会議の準備は始まっています!

これは通常の会議や打ち合わせについてもいえることが言えますが、電話会議の前の準備が成否を決めるといっても過言ではないと思います。

まずは、下記のように5W1Hで考えると整理しやすくなるでしょう。

①誰と(Whom)?

一般的には5W1Hとなると「誰が(Who)?」ですが、ここでは「誰と(Whom)?」です。

実際に誰と電話会議するのか?です。

ポイントは下記の通りです。

・必須出席者と任意出席者
☛どうしても出席すべき人(必須出席者)と、出席したほうがいい人(任意出席者)に分けて明確にしましょう。

・参加人数
☛対面の会議と異なり、コミュニケーションのやりとりに多少の難がある電話会議では少人数の方が効率的です。人数が多すぎないか確認しましょう。単にマスで一方通行に説明するだけであれば数十名~100名以上でもよいでしょう。チームや部署の定例会議であれば、5~10名、多くても15名、ディスカッションなら5名まで出来れば2~3名くらいが良いでしょう。状況によって、これらの人数は変わります

・参加者のプロフィール
☛各参加者の所属会社や部署、役職・役割について、不明点がある場合は事前に確認しておきましょう。

・参加形態
☛各参加者はどこにいるのか?自分の所属するオフィス?自宅?出張中?また、プレゼンがある場合はノートパソコン(アプリが入っていればタブレットやスマートフォンもOK)を使用してもらう必要があります。詳細は④で説明します。

これらが明確になっていないと、特に複数の人が参加する電話会議は好き放題発言されて、まとまりがなくなります。

また、参加者がどのようは役割、役職であることを確認することは良いことですが、相手がどこの国籍で、何人なのか確認するのは好ましいことではありません。

グローバルビジネスでは、国籍や人種、宗教は関係ありません。出生地、居住地はなおさらです。特に欧米のように過去にこれらで雇用や昇進が差別された過去がある国では法律でこれらの差別が法律で禁止されていますし、日本のような国外でも業務でも初めにこれらを確認することを会社のルールとして禁止していて、半ばタブーとなっています。

②いつ(When)?

意外と重要なのがタイミングです。電話会議を実施する日時を下記の要領で考えていきましょう。

・相手がいるのはどこの国・都市
・その国・都市は祝日ではないか?
・その国・都市との時差は?

①で出席者とその所在が確認できれば、決まってきます。

ポイントは国だけではなく、都市も明確にする必要があります。

理由は日本と異なり、特に北米は所在する都市や州により、時差や祝日が異なるためです。日本では同じ時差で、同じ祝日ですが、海外は違いますので、注意が必要です。

また、時差についてはDaylight Saving Time、つまりサマータイムについても考慮する必要があります。

日本ではサマータイムを運用しておりませんが、北米やヨーロッパ、オセアニアでは、広くサマータイムが運用されており、日よって時差が異なります。

北米東海岸との時差が13時間だと思っていたものの、週が変わり14時間に広がったりするので注意が必要です。

また、同一国でも地域によりDaylight Saving Timeの運用有無が異なっている国もあります。例えば、オーストラリアでは、Queensland(クイーンズランド州)、 Northern Territory(北部準州)、Western Australia(ウェスタン・オーストラリア州)はDaylight Saving Timeが運用されていませんが、その他の州については運用されています。

同じオーストラリアの大都市のシドニー(New South Wales州)とブリスベン(Queensland州)では運用の有無が異なるため、注意が必要です。

時差については、1時間刻みと思いきや、インドのように3時間30分の時差という形で分刻みで時差がある国もあります。

時差については色々なサイトがありますが、Time-j.netさんが良いのではないかとおもいます。

祝日についても様々な注意点があります。

時差と同様に、州によって祝日の運用が異なることもあります。

世界の祝日については、こちらのJETROのサイトが分かりやすく、正確です。私も愛用しています。

また、宗教を背景とした労働形態に注意する必要がある国もあります。

・イスラム圏の国(例:インドネシア、マレーシア):イスラムの暦で「断食月」という意味のラマダンがあり、日の出から日没まで一切の飲食をとりません。7:30~16:30(1時間休憩)もしくは8:00~17:00(1時間休憩)という勤務開始が朝早い体制に変更する場合が多いようで、多くの国では現地の労働法で定められています。また、後半は集中力や注意力が欠如するケースもあります。2020年は4月23日から5月23日の日没までラマダンとなっています。なお、華僑の方のようにイスラム教以外の宗教を信仰して、ラマダンが影響しないケースもありますので、個別に確認したほうが良いでしょう。

・イスラエル:ほとんどの国では土曜日と日曜日が休みですが、イスラエルでは金曜日と土曜日が休みで、代わりに日曜日に働いています。

祝日ではなくても、広く休暇のシーズンというのも考慮すべきです。

旧正月:中国、香港、台湾、韓国、ベトナム、シンガポールなど。2021年の旧正月は2月12日金曜日です。
・メーデーの前後:日本でそももゴールデンウィークなので、そもそも日本側が対応できないかもしれませんが、中国、韓国など東アジアの連休シーズンです。
ディワリ:インドの旧正月。2020年は11月14日土曜日です。
クリスマス:欧米諸国に加えて、韓国、インドネシア、香港、マレーシア、フィリピン、シンガポールなど。

旧正月とディワリは、1週間くらい休む方が多いようです。クリスマスは国や地域、人によって大きく違い、クリスマス1日しか休まない方がいるかと思えば、12月~1月の期間で1か月丸ごと休みという人もいます。

どうでしょう、グローバルでビジネスをやろうとすると、色々と考慮することも多いと思いませんか?

慣れてくると、〇〇の件は中国のメンバーが絡むので、年明け直ぐまでに片付けて、△△の件はアメリカのメンバーが絡むので、11月中に片付けて、と関係するステークホルダーの所在地を加味して、仕事の計画を立てられます。

これらの事情を考慮せずに、相手が休みの(もしくは休みたい)日や時間に電話会議を提案するのは良いことではありません。同僚や仕入先であれば大きな問題は無いでしょうが、相手が顧客、インタビュアー(面接官)などの目上の方の場合は失礼になりますので、注意しましょう。

逆にこれらを知って配慮を示すと、相手から信頼を得ることもできます。

続いて、Part 3では「③どこで(Where)?」「④何を(What)?」についてプランニングする際のポイントを説明します!

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