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2019年は、低糖質やヴィーガン志向で【フードスイッチ】が加速する (食トレンド1)

 あと数日で2019年。あっという間ですね。
この年末年始は、私が注目している2019年の食トレンドを数回に分けてご紹介したいと思います。
 一発目は、フードシーンの大きな動きとして「フードスイッチ」についてです

【フードスイッチ】 =フード(食)+スイッチ(切り替え)。

 「フードスイッチ」とは、近年の食行動の変化をさします。
ダイエット目的、ヴィーガン志向、食アレルギー対処の目的から、従来の食材から別の新しい食材でメニューを楽しむこと変化のことで、【フード(食)】+【スイッチ(切り替え・置き換え)】【フードスイッチ】と定義した造語です。
そして、そんな食志向者を【フードスイッチャー】と呼んでいます。

(※筆者の造語なので誰も知らなくて当然なんですが、今後、使ってくれる人が増えたらうれしい)

例えば。周りにいませんか?
糖質制限で、お米→サラダチキンを食べ続ける人。またはお米→カリフラワーライスに切り替えた人。
食物アレルギーで、小麦粉→米粉に切り替えた人。
ヴィーガン志向で、お肉→おからミートに切り替えた人。

こんな人たちは総じて、フードスイッチャーです。

これまでは特定の一部の人の食アレンジでしたが2019年はその波が大きくなり、日常生活の中でますます溶けこんでいくのではないかと予測しています。


「パン・お米」からのフードスイッチ。

糖質オフ(ロカボ)志向によって、ハンバーガーやお寿司の形態もめざましく進化しています。また、お米を半分量にして刻んだカリフラワーを食べる「カリフラワーライス」も登場。売れ行きが好調なんだとか。



「お肉」からのフードスイッチ。

ヴィーガン志向、宗教視点から、肉を食べずに植物性たんぱく質を摂取したくてフードスイッチする人も多くいます。そんなニーズのためにものすごいスピードで開発されているのが、大豆肉

「小麦粉」からのフードスイッチ。

小麦粉の糖質を抑えたものや、小麦粉アレルギーの関係で、おからパウダーを食べる人も増えています。おからパウダーはあまり知名度が高くない食材ですが、最近ではイオンのコンビニ系スーパーの「まいばすけっと」でも配荷が確認されていて、着実に浸透しているようです。
小麦粉を使わない「あたらしいおやつ」というレシピ本は、今も売れ続けているベストセラー料理本となりました。


そもそも、フードスイッチはなぜ起きたのか?

 フードスイッチの歴史は、低糖質の歴史でもあり、現代の健康ブームの変遷と大きく関係してきます。このフードスイッチが生まれた社会的背景やきっかけは、また別の記事でまとめて紹介したいと思っていますが、簡単にまとめると、はじまりは2013年頃から。
 ダイエットのゲームルールが「低カロリー・ゼロカロリー」から「低糖質・糖質オフ」に変わりはじめたことで、炭水化物を抜く→でもお腹が減るから別のもので満たす→何かに置き換える。=「フードスイッチ」という食行動に変化したのでした。

そして、このフードスイッチが世の中に浸透していく過程で、強いインパクトを与えたのが、累計発行部数75万部の「医者が教える食事術」だったのではないかと、私は見ています。

賛否ありつつも生化学×最新医療データ×統計データによって、これまでの「ヘルシーそうな料理」の真実がすっぱ抜かれ、日本人の食事に対する意識が変わり始めたような気がします。このあたりは、今後別の機会にまとめますね。

”フードスイッチ”で、これまでの市場シェアが一変し、王者が敗者になる可能性が。

フードスイッチで大きく変わるもの。
それは食市場のシェアマップです。これまで長年不動のトップシェアを誇っていた商品が急に、全く予想していなかった別カテゴリーのニッチ商品に喰われ始めるという事態。天変地異のような事態が、今様々な食品カテゴリーの中で発生し、今後はカテゴリーのシェアマップ規模が変わっていくのではないでしょうか。

フードスイッチによって、新しい食の時代が幕開けになる。

大げさなことを言えば、これまで常識的に食べていた小麦粉を食べる機会は滅法なくなって、おからパウダーを冷蔵庫でストックするようになるかもしれません。
台所のストック類、冷蔵庫の中身がガランと変化する人も増えていくことでしょう。

トレンドという枠を超えた、エポックメイキングな出来事を眺める2019年になりそうですね。

フードスイッチ、ぜひ覚えておいてくださいね。


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