五月十三日@ブダペスト

昨日ちょっと頑張ったので、ゆっくり昨日を振り返ってノートを書いてみる。ここ三日ほど、心ここにあらず状態でとりあえず日々の記録としてノートを書いていた。別に書く義務もないのだが、イケハヤさんが「ブログ始める人は多いけど、続ける人の少ないこと少ないこと」とおっしゃっていたので、とりあえず駄文だけど書き続けてみようと思った次第である。私はこの日記をビジネスにする気もないのだが、何事も続けることは難しく、しかし達成できたときには何かしらの自信のようなものがつく気がする。

朝起きて、いつも通りジョギングをする。日曜日だから街に人や車は少なく、快適に走ることが出来た。帰ってきてパンといちごとヨーグルトを朝食として食べる。パンにはカシスとラズベリーのジャムを塗りたくる。ジャムといっても砂糖不使用なので、気持ち悪くならない。とはいえ塗りすぎているので太りそうな気もするが。

今日はそのまま大学に行って計画書の序論を仕上げる。もう締め切りが本当に近いのでただただ無心である。少し完璧主義っぽいところがあるのか、最初は書いていても、「いや、こういう批判もあるな」「別の角度からも考察できるのでは」「この言い回しのほうがいいんじゃないか?」「同じ表現ばっか使っているな」などなど、もう一人か二人の自分が一斉にダメ出しをしてくるので辛かったが、休憩中にふとこれを読む教授の気持ちになってみた。

そもそも私は博士の一年生で、しかも日本の博士の一年生と違って修士の研究を続けているのではなく、全部一から始めている。よくよく考えればそもそも批判を逃れるわけもなく、背景知識も浅くきっと穴だらけである。その全ての穴に私は気づいていない。必死に見つけた穴を隠そうとしているが、そんな小さな穴隠しは滑稽であり、教授陣も見たくないんじゃないだろうか。私が教授だったらどんな学生の発表を聞きたいだろうか。多分、穴だらけでも今までに誰もやっていなかったような、そういう新しい発想を見てみたいんじゃないだろうかと思う。

とはいえ、今までに誰もやってない分野など科学ではありえない。これだけ人間が知見を積み重ねてきた世界で、誰も手をつけていないなんてことはほとんどないのである。一見新しいように見えるアイデアも、古い研究の焼き直しだったり、あるいはAの文脈で研究されてきたけど、Bの文脈に置き換えてみるなど、魅せ方を変えていているものが多いような気がする。

なので、何がいいたいかと言うと自分の研究の新しいところをよりわかるように教授陣に魅せるほうが「何だこれ、面白そう」と思ってもらえ、より良いコメントいただけるのではないのでは、と自分で自分を納得させてようとしているわけである。

研究者はイジワルである。穴を見つけてつつきまくり、追い詰めてくる。しかしながら、そうやって科学は発展してきたし、逆につつくところのない研究と言うのはよほど完璧か、あるいは面白くないのである。実感的に99パーセントが後者であろう。つつかれるのは痛い。誰しも自分の発想に穴がことを最初は見せたくないのではないだろうか。しかし、むしろ穴だらけですがこんなことを考えましたと堂々と示す方が、まるで壁に画鋲を刺して出来た穴をパテで埋めていくような言い訳よりは、幾分マシな気がするのだ。

そうポジティブに考え始めると驚くほどに筆が進み、とりあえず序論を書き終えた。午前中に終わらそうと思っていたのに、気づいたら午後十時だったがまぁいいだろう。走った後のような爽快感があった。

家に帰って、シャワーを浴び、マッサージをする。マッサージにはWEDELAのアルニカオイルを使っていたが、匂いは好きだけど効果があまりわからないので、次回から何を使おうかと考える。日本で買うよりは安いがWEDELAのオイルは高い。最近買ったlavedaの保湿クリームがスースーするので、何の成分が入っているのか調べると、実は保湿クリームではなく、マッサージ用のクリームだと知る。引き締め効果?でスースーするらしい。なるほど数回顔に塗って冷たくなるので不快だった。これをマッサージ用に使うことにする。

マッサージ用ではなくて普通の保湿用にはAveenoのクリームが一番なのだが、ハンガリーに来てから売っていなくて困った。ドイツのアマゾンから手に入れられるが、どうしようと悩み中。

そういえば今日夜ご飯を食べるのを忘れていたなと思い出す。