二月二十三日・二十四日・二十五日@ブダペスト

二月二十三日

一週間ほど前から日本にいた時の大学の後輩(修士課程)が、短期インターンのため私のラボにきている。今日は土曜日なので、軽く観光に行く。

朝は近くの地元の市場に行って、ハンガリーのB級グルメであるLangos(ランゴシュ:揚げピザのようなもの)を食べ、市場を見渡したあと、お隣さんが経営しているカフェで一服する。とても居心地が良い。

そのあとは、久しぶりに83番のトロリーバスに乗って中央市場(ブダペストで一番大きな市場)に行く。一階・二階、観光用のところを主に見る。ラベンダー屋さんがあって、多分街中にもあるだろうが、こういうお土産もいいなと思った。

そのあとはドナウ川沿いを歩いたり、ハンガリーの伝統料理屋さん(小さなビストロ)に行く。来客がある時にしかハンガリー料理は食べないので、何か食べようかと思ったがあまりお腹がすいていなくて(ランゴシュのせい)、焼いたチーズとほうれん草の炒め物のスターターだけ食べた。

そこから老舗のカフェ・Gerbeaud(ジェルボー)に行き、コルタドとマカロンを食べながらまたまたたくさん話す。こうやってハンガリーまで私を訪ねてきてくれて(別に私が目的なわけではないが)、色々大学のことや研究のこと、生活のことなどを話してくれるのは嬉しい。

二月二十四日

今日は日曜日で、お昼前からヨガのクラスに行く。このヨガの先生は一切英語でインストラクションをくれないので何を行ってるのかさっぱりわからないが、まあ柔軟体操だと思って取り組む。なかなか体のバランスをとるのは難しい。

そのあとは実験環境が組み終わってなかったので、大学に行く。久しぶりにまるっきり一人になったので、うっかりSNSを開いていろんな人と話してしまい、SNSとピアノの練習をしただけで一日が終わる。

ピアノはまあ割と手を抜いてやっていたが、それなりに真面目にやり始める。気づいたらベルガマスク組曲を去年の春から弾き始めて今まだ弾いてることに気づいた。組曲は四つの音楽から成ってるわけだが、それにしても時間がかかりすぎだろう。急ぐ必要はないのだけど。

帰ってきて夜ご飯を作って早めに寝る。

二月二十五日

いつも通り今日は朝七時からスピニングのためジムに向かう。だいたい通い始めて三週間目、朝起きるのは依然辛いがだんだん慣れてくる。ジムに通わなくても毎日走れればいいのだが、結局外的な力で(半ば)強制されない限りは継続できない。

去年走っていた時も、そもそもはジムに行くという発想自体があまり好きではなくて、私の場合は運動が好きなわけでもないし、そもそも自発的に走ったり歩いたりすらしてないんだからそこから始めたらいいと思っていた。運動が苦手なので、ジムに通うキャラでもないと思っていた。数学に対して消極的だったのも同じような感じで、私が運動ができるわけないので、やらない(なるべく避ける)という行動が染み付いていた気がする。思い返すと本当に体育と数学というのは二大トップで苦手な科目であった。

ジムに通い始めて思うのは、通ってみないとわからないが本当に色んな人が色んな理由でジムに通っているのである。運動が好きで、色んなマシンやトレーニングを試したくてきている人ももちろんいるが、それ以外にも私のように運動不足を解消するために来ている人、運動を兼ねた社交を求めて来ている人。年齢も若い子から高齢者まで、体型も太っている人から痩せている人、筋肉質の人まで色々。

書いてみて至極当たり前なのだが、何事に関しても、実際やってみないとわからないというのがどうも私のようだ。そうやって今までやりたいことを一つずつ叶えてきたわけだけど、そうやって新しいことに挑戦するような気力も心身の状態が悪いと億劫になってくるので、なるべくジムに通い続けたいと思っている。

大学に行ってpythonで実験環境を整えるが、どうにもこうにも時間がかかる。一瞬でコーディングする先輩をみてると、いつか私もああなれるのだろうか(いや、そんな気がしない)という気持ちになる。

夕方からは図書館にこもって、今日の夜までにコメント(質問)を提出しなければならない論文を読み始める。全然読み終わらず、家に帰ってご飯を食べながら日付が変わるギリギリまで読み続け、若干0時を回って提出した。