ネット友人との出会い方
ここのところ一時帰国中の滞在先の関西を抜け出し、関東周辺で滞在していました。目的は、観光ではなくネットの友人に会いに行くことでした。
ブダペスト滞在中はずーっとSNSに入り浸り、大体200人ぐらいの人と日々やりとりをしていたと思います(もちろん毎日同じ人というわけではないですが)。中にはとても興味深い人がいて、また相手も私をそのように思ってくれているみたいで、お会いしてみたいなと思う人がパッと考えただけでも三十人以上はいました。滞在中の時間にも限りがあるので、タイミングよく話が進んだ人と会うことにしました。
ネットで知り合った人と会うことは、一般的にオフ会(オンラインに対してのオフライン)と言われていると思いますが、オフ会といっても私の場合がほとんどが二人か三人ぐらいの少人数で、感覚的には普通の友達と遊びにいくのと何ら変わりないように思います。
ネットの人と会うと楽しいのは、やっぱり自分が実際に生活しているコミュニティとは全く違うところに属している人が多いため、普段聞くことができないような話をたくさん聞けるかなぁと思います。なので私自身はブログを書くぐらい自己主張が強いですし、話し始めると止まらないタイプの人間ですが、オフの時は割と他人の話を聞き、ひたすら能動的に聞き(聞き出すような感じ)、相手がどういうことを考えているかを自分の中に咀嚼して溜め込む感じです。
何のためにやってるのかというのがよくわからないのですが、私は最近とにかく色んな人の話を聞くのが好きで、他人との交流を通して自分が今何にアンテナが張っているのか、自分が共感できること、あるいはあまり理解できないことは何か、などを探っているように思います。なので結局自分本位の勝手なコミュニケーションと言われれば、そうなのかもしれません。
今回は個人的に会った人以外にも大規模なオフ会に行ったので、結局は想定以上の人に会うことになったのですが、どの人もあまりネットの時の交流と変わらないような感じで、よく言えば初めて会うのに既にお互いを少し知っている友達みたいな関係であり、悪く言えば既にお互いを少し知っているにも関わらず、それを超えるような関係になれなかったという印象でしょうか。
こう書くととにかく相手を批評しているようで偉そうですが、私が言いたいのは私と相手の関係性という意味での交流なので、二人(以上)が作り上げる関係が、実際に会ってみたからと言って、よくも悪くも変わらなかったような気がします。
個人的な期待としては、私がやっているようなSNSのネットでの出会いは最初に顔や社会的ステータスを(基本的には)無視した状態で交流を始めるので、既に仲のいいネットの友人と会うと、もっと予想しないような関係が築けるのかもしれないなと思ったのですが、そういう状態になるにはなかなか難しい気がしました。
今回会った人、誰も仲悪くなってないし、むしろどちらかと仲良くなった人の方が多いと思うのですが、果たしてこのうち何人の人と縁が続くのかと思うと、何だかほとんどいないような。私か相手がSNSをやめてしまえばそれで終わり。ネットの性質上、そういう刹那的なものなので何も悲観的になることはないのですが。
リアルの人間関係は、私とあなただけの関係ではなくて、やっぱり所属しているコミュニティ全般に関わることが多いが故に、人と人の縁を長く繋ぐにはとてもいいシステムなんだろうなと思いました。もちろんいい面だけではなくて、一度繋がってしまうとなかなか切ることが難しいのですが。
人生たくさんの人に会っていくんだろうなと思うし、それは実生活で出会う人だけでなくて、自分のような何の取り柄もない大学院生でも、これからの時代はネットで何か声をかけたり声をかけてもらったりして人と出会うような気がして、そういうときの出会い方みたいなのをもっと考えて行きたいなと思ったわけです。
これから、名古屋に向かって、大学に行ったり少し人と会ってから、大阪へ帰ろうと思います。