見出し画像

19年前に中学受験母だった

今日、2月1日は東京や神奈川の中学受験が始まる日だ。

19年前
我が家の長女はるちゃんも中学受験生だった。

受験を決めたのは小学校6年生になってから。
かなり遅いスタートだった。
その時を振り返りながら書いてみる。
あくまでも私の個人的な意見なので、その辺はお手柔らかにお願いしたい。

なぜ中学受験をさせたか

一言でいえば、公立の教育内容に疑問を抱いたから。

いわゆるゆとり教育が始まった時代だった。

はるちゃん達はゆとり世代と呼ばれる。
このゆとり世代という言葉は、
あまり良くない意味を持って
はるちゃん達の世代について回った。

大学を卒業して就職する時にも
「あー、ゆとり世代が入社してくる」なんて
真面目にいう人がいたほどだ。

それはともかく
ゆとり教育は
詰め込み教育の反省として作られた。

はるちゃんが小学校6年生になった時
持って帰ってきた教科書を見て目を疑った。

内容がやさしくなったのだ。
学ぶ内容が、
難しいと思われたものは次の学年に先送りされるため
過渡期の対策として
一度習ったことが再び教科書に出てきたりした。

「円周率が3になった」と話題になったことを
覚えている方もいらっしゃるだろう。
国語にしろ算数にしろ
内容がけっこうやさしくなったのだ。

これでいいのか、親としては首を傾げざるを得なかった。
この辺はいろいろな考えがあるところ。
私たち夫婦はそう思ったということだ。

このまま公立中学に入れていいだろうか。
土曜日も休みになった(それまでは土曜日も学校があった)
さらに時間が減る。
ゆとり教育のままでいいだろうか。

それは一つの賭けだった。
私たちは、中学受験をさせる道を選んだ。

どうやって勉強したか

いわゆる日能研などの大手の塾では
残り1年しかないはるちゃんが
通えるようなカリキュラムを持っていなかった。

そこでちょっと遠かったが、
個人の先生がやっていて信頼できる塾を選んだ。

これは電車に乗って行かねばならず、はるちゃんの負担になった。
もっと近くでちゃんとした塾を選べばよかったと反省。
近いのは大きなポイントだ。

はるちゃんは、周りのみんなが遊んでいる時も勉強をした。
時間がなかった。

塾が終わった帰りの電車の中で
はるちゃんが間違った国語の問題を私が教えた。
(小6の受験問題ならまだ対応できたから)

中学受験は
まったく親が関わらないということはあり得ない。
勉強ももちろんだが、
モチベーションの維持にも親の力が必要だ。

本人は振り返ってどう思っているか


はるちゃんに中学受験に関する気持ちを聞いてみた。

12歳のころの気持ち

「朝暗いうちに起きて、受験に行くのがつらかった」

1月下旬から2月にかけての受験シーズンは
明るくなるのが遅い。

そして受験だから、時間にゆとりを持って家を出る。
早い時には6時なんてこともあった。
起きるのはもっと早い。
駅で電車に乗る時も周りは真っ暗。
乗り込んだ車両のガラスの外も真っ暗。

そうすると乗っている電車の中で、
空がだんだん明るくなってきて日が差してくる。
母の私もその風景を覚えている。

「同級生が遊んでいる時になんで勉強しなくちゃいけないのかと思った」

しょせん小学校の5、6年というのは子供なので
親の意思がないところに中学受験はありえない。

ある意味、中学受験生はとっても聞き分けのいい子なのだ。

そのころ、中学受験する子はクラスに5人程度しかいなかった。
好きな習い事も中止して、勉強するのはつらかっただろう。


「入学してみたら、自分の意見をはっきり言う強い子が多くてびっくりした」

頑張って入学したのだから、その後は楽しいことばかりと思ったがそうでもなかった。きつい子が多くて中学1年はつまらなかった。
中学2年生になって親しい友達ができて、そこからだんだん楽しくなった。

このへんは個人差があるところ。
気の弱い子も、やさしい子もいるからだ。
はるちゃんのまわりには、はっきりいう子が多かったということだ。

本人が思う中高一貫校のいいところ

・一生の友達ができた
(確かに、今でも何かあると連絡を取り合っている)

・先生に相談すると励ましてくれた

・自分たちでどうにかしようと頑張る機会を与えてくれた
(文化祭など 自主性を尊重)

本人が思う一貫校の悪いところ

・過保護で口うるさいお母さんが多い
友達のお母さんで、
今から考えても過干渉では、と思う人がいた。
(これはストレートパンチでした。心当たりあり)

本人が思う公立中学校が良かったなと思ったところ

・成人式に行った時、午後どこも行くところがなかった
(成人式の後、出身中学ごとに集められて旧交を温める)

はるちゃんは公立中学校に行っていなかったので、行くところがなかった。そのため式典にだけ出席して帰った。
学校の方で別に成人の祝いの場を設けてくれた。

たっくん(自分の子供)を中高一貫に入れたいと思うか

・学校をちゃんと選んだ上で、入れたい。
最近は公立の中高一貫校もあるのでそんなところも考えたい。


19年前の中学受験母が振り返って何を思うか

(個人の感想)あの頃の公立中学にいれなくてよかった。

わが子には中高一貫が向いていた。

地域の公立中学には
その子が弱いと流されて しまうようなところがあった。
教師の対応も迅速とは言い難かった。
良い先生に当たればすごく良かったのだろうが
個人の頑張りだけに期待するのはつらいところがあった。
今はそのへんはだいぶ変わっているのだろう。

私立はいじめに対しては敏感だ。
その学校ならではの教育方針を持っているからだ。
だからゼロというわけではないが、対応する体制があった

進路指導に関しては学校により差がある。
これは前もって学校見学に行って、空気感を感じ取るしかない。

・高校受験がないのは本当に楽

6年間を通して何かに打ち込む時間ができる。
クラブ活動とか習い事とか 。
しかし、中だるみする、という危険性もある。

・地域のお母さんネットワークのわずらわしさからは逃れられる

何しろ学校が別なので、お母さんネットワークからは完全に外れる。
はずれてわかったのだが、これは楽だった。
このへんは人によって感じ方が違うところ。

・一生の友達ができる可能性がある

これも人によるが、多感な時期を6年間一緒にいるので
何でも話せる友達ができる可能性は高い。

どうしてもお母さんたちに伝えたいこと

合否発表悲喜こもごもですが
中学受験のお母さん達にどうしても伝えたいことがある。

どんな結果が出ても
頑張ったねとほめてあげること

第1志望に落ちたとしても、
がっかりした様子は見せずに
次に行こうと明るくふるまうこと

まだまだ子供なので、
大きなプレッシャーに負けずに
受験に向かい合っただけでも本当に偉いです。

私は、その対応がうまくできなくて
子供が「自分のせいでママががっかりしている」と
心に傷を負わせたことがあります。
あの頃の自分を、𠮟りつけてやりたいです!!!!!!
ダメ母です。申し訳なかったです。

うんとうんとお子さんをほめてあげてください。

親のできることは美味しいご飯を食べさせることと、
健康管理と、励ますことぐらいしかできません。

頑張れ中学受験生!

頑張れ中学受験生のお母さん!

心から応援しています。

この記事が参加している募集

#熟成下書き

10,584件

#振り返りnote

85,445件

投稿数が1500を超えているため「あつこのnoteの歩き方」を説明しています。 https://note.com/atsuko_writer55/n/n30e37e8ac4dc マガジンをフォローして、もっとあつこのnoteを楽しんでくださいね。 noteのお友達、大好きです!