緑の中でゆっくりしてみる。

家の近くに緑豊かな通りがある。

車道に挟まれた閑静な住宅街の中にある通り。

テニスコートとか野球場がある大きな公園へ続く1km弱くらいの通り。

前からたまーに通ってて、気に入って、休みの日にゆっくりするためだけに寄ってみた。

そこの何が好きって、緑が覆い被さるようになってるところ。

どうもりんごの木が植わっているらしいのだが、通りに沿ってベンチがぽつぽつとあり、通りを半円状に木と葉が覆ってくれてる。

ここだけ日常から隔離されたのように妙に居心地がいいのだ。

最近、焦ってしまってる気持ちを落ちつけるためになんとなくこの通りのベンチに座りに来た。

遅めの昼をとって眠くなったので、行儀がわるいけど、ベンチに寝そべって寝かせてもらった。

うとうと寝ていると、夢なんだが現実なんだかあいまいな出来事が頭の中を流れてく。今思えば全部夢だったんだろうな。

すっきり目が覚めたときには、すっかり気持ちが落ち着いていて、安らかだった。

携帯を開いてばかりいると、やはりいろんなことが頭を駆け巡って流されてしまっているんだと思う。

ただ、緑の中で、緑を眺めて、うたた寝しているだけで気持ちよくなった。

昼寝って案外大事だ。

起きたあとの、なんだか安らかですっきりしててしおらしいような素直な気分にさせてくれる。

やらなきゃやらなきゃに押しつぶされそうになっていたことに気づいた。

また、たまにここに戻ってこよう。焦ったとき。不安なとき。自分を見失いそうになったとき。