あなたは何系のリーダーになれるか? リーダーシップについて、HUNTER×HUNTER風に考えてみた
はじめに
普段はプロダクトマネージャーという仕事をしており、3つのチームで働いています。リーダーシップについて考え直す機会があったため、考えた内容を記事として残しておこうと勢いで書きます。
リーダーシップと一言に行っても様々な形があるが、
この記事では、それらを漫画HUNTER×HUNTERに出てくる「念の6系統」に倣って分類したものを紹介します。
念の6系統とは?
HUNTER×HUNTERでは、体から溢れ出す生命エネルギー(=オーラ)を自在に使いこなす力を「念」と呼ぶ。
念で扱うオーラには6つの系統があり、生まれ持つ系統が最も習得が早く、逆に相性の悪い系統ほど、扱いにくく覚えにくいとされています。
リーダーシップとは?
「リーダーシップ」と言ってもそれが何なのかの定義は様々…
一般的には、「"指導者"としての能力」と捉えられているかもしれない。
この記事では、「グループ内で、他者へ影響を及ぼす力」とする。
リーダーシップに関する研究は多く行われており、以下のような考えから時には10を超える種類のリーダーシップが定義される。
(この記事では細かく取り上げない)
リーダーの行動は、業務重視 と従業員重視に分けられる
リーダーの個性・行動の有効性は、その時々の状況・条件による
リーダーは「誰が部下か」によって、その対応・関係性が変わる
リーダーシップの6系統
リーダーシップについて学び、複数種あるのは分かったが、多すぎて区別が難しい。また、チームメンバーで話すにも取り上げにくい。
「5~6種くらいで話しやすくまとめられないか?」と考え、HUNTER×HUNTERの念の6系統に当てはめてみた。
無理な当てはめ方をしてしまっている部分があるかもしれないが、よく取り上げられるリーダーシップの種類はしっかり押さえて分類できたと思うw
チームメンバーのモチベーション(=能率)重視の3系統
強化系:人間関係を重視し、周囲のモチベーションを上げるムードメーカー
放出系:チームメンバーを尊重し、権限を委譲し支援に回るサポーター
変化形:チームの目指すべき方向を示し、チームに変化を促すアジテーター
業務のスピード(=効率)重視の3系統
操作系:タスク付与やルール設計により、チームを操るコントローラー
具現化系:自分自身がチームのあるべき姿の代表となるペースセッター
特質系:独自の思想や目的に向かう言動によりチームを魅了するカリスマ
以下、詳細。
強化系
人間関係を重視し、周囲のモチベーションを上げるムードメーカー
チームへの称賛の言葉や、明るい雰囲気を大切に振る舞う。チームを明るくポジティブにし、友好的な関係を築くことができる。
チームメンバー全体が高い能力を備えている場合には、チームのモチベーションを高め、能力を最大化しうる。
一方で、あくまでチームの背中を押すようなリーダーシップであり、チームを効率化したり、チームに備わってない力を発揮させることは難しい。
放出系
チームメンバーを尊重し、権限を委譲し支援に回るサポーター
メンバー個々人の考えや意見を重要視し、意思決定のプロセスにメンバーを参加させる。もしくは、メンバーに意思決定を委ねる。
また、各自が適切に意思決定を行い、業務を遂行できるようサポートする。
いわゆる「サーバント・リーダーシップ」はこれに近いと考える。
メンバーが成熟すれば各自で素早い意思決定が行われるが、メンバー個々人に向き合う時間が必須であり、時間をかけてチームを作っていく必要がある。
変化形
チームの目指すべき方向を示し、チームに変化を促すアジテーター
チームが解決すべき課題やチームが置かれた環境によって、チームはその形を変え、新たな価値を生み出さなければならない。
この際のアンラーニングを推進したり、チーム内での衝突を起こさせ、新たな価値を生み出させようとする。
チームが変化をするためには必要なリーダーシップではあるが、チームのもつ現状維持の引力から孤独になりやすい。孤立してしまってはその真価が発揮できず、更にはチームを破壊するだけになってしまう可能性もある。
操作系
タスク付与やルール設計により、チームを操るコントローラー
チームの効率を第一に考え、目標達成のためにやるべきことをタスクとして砕いてメンバーに渡し、チームが守るべきルールを与える。
短納期の業務を複数人で行う際には、適切なタスク割りと進捗確認によって、チームの効率を大きく向上させる。
しかし、チームメンバーは与えられたタスクをこなすことに集中してしまい、自主性を失ってしまうかもしれない。与えるタスクの粒度を大きく、抽象度を高くすれば、メンバーに考える余地を与えられる。
具現化系
自分自身がチームのあるべき姿の代表となるペースセッター
チームのあるべき姿を伝えるには、実際にやってみることが効率的な一つの方法になる。ペースセッターとして基準を作り、チームを先導する。
主に業務スキルが基準として伝わりやすいため、実力主義の環境などで特に有効だが、明確に周囲を引っ張れる高いスキルが必要になる。
チームのスキル向上においては効果的と思われるが、基準が高すぎてついていけないメンバーにとってはモチベーションを落とす原因にもなる。
特質系
独自の思想や目的に向かう言動によりチームを魅了するカリスマ
先述の5系統は、あくまでチームの目的がある前提での定義だったが、特質系リーダーはその個人として大きな目的ないし強い思想を持っている。
そのため、自分自身が成したいことに向かってチームを動かそうとする。この働きかけは、メンバーにとって刺激的でとても魅力的に映り、リーダーに着いていきたいと思わせる。(そう思わせるだけの説得力を有している。)
あくまで個人の考えだが、この種の野望じみた目的や思想は、幼少期や学生時代の経験などから来るものが多く、大人になって抱くことは少ない。
そのため、HUNTER×HUNTERの特質系同様に、業務の中で習得していくものではないと考える。
理想的なリーダーシップの使い方
リーダーシップには全く異なる複数の種類があり、それぞれに強みも違う。
では、チームにおいてどのリーダーシップを選択すべきか?
答えは単純で、「すべて使い分けれることが好ましい」と思う。
(特質系は除く)
チームから一人メンバーが減れば、それは別物のチームになる。
チームに一人メンバーが増えても、全く別のチームになる。
チームの置かれる環境が変われば、チームは生き残るために別のチームに生まれ変わる必要がある。
チームは生き物のように変わり続け、その時々に異なるリーダーシップが求められる。
しかし、一人ですべてのリーダーシップを使いこなすのは難しい。
不可能であると言い切ってしまっても良いかもしれない。
リーダーシップにも個々人の得手不得手がある。(念と同じ)
そこで、チーム内の各メンバーが必要に応じて自分の得意なリーダーシップを発揮することが望ましい。
これを「シェアド・リーダーシップ」と呼ぶ。
(だいぶ長くなってしまったため、この記事では詳細は書かない)
まとめ
要するにこの記事で言いたいことは、
リーダーシップには色々あり、チームの状態によって必要なリーダーシップが変わる
個人が出せるリーダーシップには得手不得手がある
チームの各々が適切なリーダーシップを発揮することで、チームをより良い状態にし、目的に近づけられる
HUNTER×HUNTERの念の6系統は便利であるw
おまけ
作中の"ヒソカ"というキャラクター曰く、念の系統には性格との関係性があるらしい…
チームのメンバーに私は変化系リーダーだと言われ、自分でもその通りだと思うが、性格も大正解…
またチーム内のムードメーカー(強化系)も the 単純一途で信憑性が高そうだった…
また、作中では「水見式」という方法で念の系統を調べることができる。
向いているリーダーシップを調べられる「水見式」風の手法を開発してみたいところ…w
振る舞いの向き不向きということで、MBTIなどを用いた性格診断的にいけそうではある。また暇な時間に考えてみようと思う。
以上、最後まで読んでくださった方、ありがとうございました!
また何か考えたことをアウトプットしたくなったら書きます。
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