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なぜ、気持ちを伝えても、夫は変わらないのか?

「〇〇してくれたら助かるな、嬉しいな」

夫にそう伝えると、嫌そうに行動する。もしくは、やろうとすらしない。

そんな体験、されたことありますか?

夫に何かをしてもらいたいときは、助かるとか嬉しいという気持ちを伝えようと、よく言いますよね。

でも、それでうまくいかないこともありますよね。

ぼくも妻からそう言われても、素直に動けない時があります。

これってなぜなんでしょう?

それは、ものすごく根本的なステップを置いてきてしまっているからだと思うのです。

夫が家事育児に協力的でなかったり、妻のことを気づかってくれないと、つい怒りたくなってしまいますよね。

自分の家なのに、なんでそんなお客様マインドなの?

私の体調が悪いのに、なんで普通にしていられるの?

と、思ってしまいますよね。

だけど、怒りをぶつけてもうまくいかないことは経験からわかっているから、何かで読んだ「気持ちを伝えるアプローチ」を試してみる。

だけど、夫は変わらない。

なぜなのか?

「〇〇してくれたら助かるな、嬉しいな」

実は、こう言われて動かない男性は、こんなことを考えています。

(なんで助けなきゃいけないの?)

(なんで、妻を喜ばせないとダメなの?)

なんなら(俺も疲れているんだけど、俺の”気持ち”はどうなるの?)なんて考えている人もいます。

ぼくも以前は、(なんでやらないといけないんだよ。こっちだって疲れてるんだよ)と感じていたことがありました。正直なところ。

「〇〇してくれたら助かるな、嬉しいな」

このアプローチ。感情を伝えているから、パッと見たところは情緒的なアプローチに見えますよね。

夫婦は論理的なアプローチ(夫婦なんだから家事育児は二人でやる”べき”、そう”すべき”)では動かないとよく言いますよね。

論理の正反対にある感情を使ったアプローチ、情緒的なアプローチじゃないと夫婦は動かないと。

だから、多くの人は「〇〇してくれたら助かるな、嬉しいな」と言うのですが、これは情緒的に見えて、実は論理的なアプローチなんです。

A:〇〇してくれたら私(妻)が助かる

B:だから、〇〇をして欲しい

Aという結果のために、Bという行動を取って欲しい。

そう言ってますよね?

でも、なぜAという結果を手に入れないといけないんでしょう?

なぜ、妻を助けなきゃいけないんでしょう?なぜ、妻を喜ばせないといけないんでしょう?

いやいや、夫婦なんだから、そう思えないなら終わっているでしょと思うかもしれません。

でも、そう思えないから、夫は自分から動かないんですよね?

妻を助けたい!喜ばせたい!

いつもそう思っているなら、「やってくれたら嬉しいな」と妻から言われなくてもやるはずですよね?

じゃあ、どうすればいいのか?

夫に「妻を助けたい。喜ばせたい。支えになりたい」と思わせるステップが必要なんです。

どうしても忙しい毎日を送っていると、相手のことがおざなりになり、自分のことばかり考えるようになってきます。

家事に育児に仕事に、目まぐるしい毎日を生き抜くのは大変ですから、自分のケアはとても大切ですよね。

正直、自分より相手を優先している余裕はないですよね。これは男でも女でも同じだと思います。

だからこそ、「助けたい。喜ばせたい。支えになりたい」と本能レベルで思わせるための行動が必要になるんです。

それが、「柔らかな感情の共有」です。

それは例えばこういった感情です。

あなたが家事をしてくれなくて、私がたった一人で家のことをしていると、とっても寂しい気持ちになるの。

自分と子どもだけが、社会に取り残されたように感じて、まるで誰も来てくれない地下室の牢獄に閉じ込められたような孤独感を感じるの。

心臓がきゅうってしぼんで、潰れてしまうような気もする。

体がどんどん冷たくなって、まるで凍ってしまったかのような冷たさを感じる。

助かる、嬉しい。

それは後から付け加えた気持ちですよね?

夫がいないこと、助けてくれないこと。

それによって起こる自分の心の変化は、「助かる」とか「嬉しい」じゃなくて、「寂しい」「悲しい」といった傷つきやすい、とってももろいものだと思うんです。

怒りの感情が前に出てきてしまいがちだけど、あなたの怒りの下になにがあるのか覗いてみませんか?

そこにあるのは、言葉にすることさえ辛い「生の感情」だと思うんです。

それを伝えるんです。そして、受け止めてもらうんです。

このステップを踏まないと、妻から何を言われても(また、うるさいこと言ってるな)としか思われません。

ぼくもそうでした。

ぼくが変わったきっかけも、妻からの「柔らかな感情」の共有でした。

そこには怒りもなく、作られた感情もなく、論理もなく、ただ、傷つきやすく、はかなく、もろく、壊れやすい妻の生の感情だけがあったのです。

だからこそ思ったんです。

守らないと。助けないと。この人を支えないと……!

そう、自然に思えたんです。

その時のエピソードはこちらです。

ただ、二人だけで「柔らかな感情の共有」をするのは、かなり難しいです。

怒りに流され、ネガティブなループにハマりやすいし、信頼を無くしつつある相手に向かって素直な心をさらすのは怖いと感じるかもしれません。

そんな時は、一人で気持ちを落ち着かせて、紙に書き出してみたり、日記を書いてみてもいいかもです。

夫ではなく、自分にあてる手紙を。

自分が感じていた寂しさや辛さを、心を開いて素直にただ書き出す。

その言語化も難しい場合は、愛着療法(エモーショナル フォーキャスト セラピー)を専門に行なっている臨床心理士を頼った方がいいです。

ぼくのポッドキャストに何度も出てくれている上遠さんは、感情の言語化と共有が難しくなってしまった夫婦の話を解きほぐすのがとっても得意です。

ぼくが紹介料をもらっているわけでもなんでもなく、普通におすすめです。

自分たちだけでうまくいかない場合は、心理のプロに頼られることもおすすめします。

でも、まずは試してみませんか?

論理ではなく、情緒のアプローチを。

きっと、夫の心をちょっとだけでも変えるきっかけになるんじゃないかなって、思っています。



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