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女性から「注意・興味」を持ってもらうためには「購買心理の8段階」で考える

笑顔が止まらない。

その人の周りにはいつも女性たちが集まり、笑い声が絶えなかった。

そこだけスポットライトが当たっているかのように、いつも輝いていた。

その人がいる場所は、どこでもステージになった。

京都の催事会、小さな店内の催事、訪問先の玄関、移動中の車の中でさえ。

彼と話す女性たちはみな心を開き、自分の話をしたがった。

そして、彼女たちは心だけではく、財布の口も大きく開き、何十万、何百万円もする呉服を買っていくのだった。

ぼくは憧れていた。

その人の眩しさに、その会話のうまさに、その底抜けな明るさに、そして、尊敬してやまないその誠実さに。

当時、大学を卒業したばかりで、まったく女性慣れしていなかったぼくは、彼(当時の店長)と一緒に過ごすなかで、女性の心を開く会話術のようなものを少しづつ学ぶことができた。

どうすれば、女性との会話をスムーズにすることができるんだろうか?

どうすれば、女性から「もっと、この人と話したい」と思ってもらえるようになるんだろうか?

どうすれば、妻との会話をお互い楽しめるものにできるんだろうか?

今日は、彼から学んだ会話術の基本について書いてみたいと思います。

女性から「注意・興味」を持ってもらうためには逆に考える

ぼくが呉服販売を始めたときに、一番最初に教わり、そして最後まで言われ続けた言葉。

それは、「購買心理の8段階」です。

注意、興味、連想、欲望、比較、信頼、行動、満足

この順番に人の気持ちを動かしていき、呉服の販売へとつなげていくのです。

だけど、やってみると分かるのですが、なかなかうまくいきません。

なにがうまくいかないかって、一番初めの「注意」と「興味」が一番難しいんです。

相手に自分のことが気になるように仕向けないといけません。

呉服の販売って、呉服に興味を持ってもらうのは後回しで、販売員に興味を持ってもらわないと、買ってもらうことができない世界なんです。

人ありきなんですよね。だから、「この人からは買いたくない」と言って断るお客さんもいるんです。

じゃあ、どうやって相手から「注意」や「興味」を持ってもらうのか?

それは、こちらから相手に対して「注意」や「興味」を持たないとダメなんです。

まずは、ぼくらが女性に対して強い興味関心を持つ。

この人はどんな人なのかな?

なにをしている人なのかな?

なにが好きなのかな?

なにが嫌いなのかな?

とはいえ、出会ったばかりの人に対して、強い興味は持てないですよね。

でも、これができないとなにも始まらないんです。

そのためには「相手を好きだと思い込む」ことが必要でした。

相手を好きだと思い込むことで、強い興味関心が生まれる

好きな人のことって、すごい気になるじゃないんですか?

この人のことをもっと知りたいなぁって思いますよね?

知りたいなぁって思う気持ち、それ自体が相手に対する「注意」や「興味」なんですよね。

だから、ぼくらは無理矢理にでも、相手に対する「好き」だという気持ちを奮い起こして、接客に望んでいました。

「接客」なんてよそよそしい考え方はしたことがなくて、単純に「この人のことが好きだから、もっと知りたい」という気持ちだけで動いていた気がします。

「その人のことを好きだと思う」ためには、その人の「いいところ」を自然に見つけるようになります。

服のセンスがいい。

笑顔が素敵。

言葉使いが素敵。

物腰が柔らかい。

雰囲気が暖かい。

なんでもいいんですが、どんな人にだっていいところが一つ二つあるんですよね。

「いいところ」を探そうと集中するようになると、なかなか人のことを嫌いにならなくなってきました。

お店にふらっと入ってこられた女性、突撃訪問して玄関先で初めて会う女性。

出会って数秒で、ぼくらはその人のこと褒め始めます。

でも、それがいかにも「お世辞」丸出しだと絶対に信用されませんでした。

本当に、ぼくらが心からそう思っていないと信用されないんですよね。

だから、褒めるポイントというには、その人の「本質」でなければなりません。

その人の本質がなんなのか、一生懸命探して、それを言葉にする。

そうすると、(あ、この人は私のことを分かってくれている)と思ってくれるようになるんです。

その人の本質を見抜くには、その人に強い興味関心を持たなければいけない。

強い興味関心を持つためには、その人のことを「好きだと思い込む」ことから始まるんです。

感情を言葉にするには裸になる必要がある

もう一つ重要なことがあって、それは、その人を「好きだと思い込み」、その人の「本質を見抜いた」としても、それを相手に伝わるように言葉にしないと意味がないんです。

どれだけ、自分がその人のことを素敵だと思っていても、きちんと相手に伝わるように言葉にしないといけない。

女性の心を開く会話術のベースには、「自分の感情に素直になり、気持ちを伝えることを恐れない」というものがあると思うんです。

こんなことを言ったら嫌がられるかな?

こんなことを言っても無視されるかな?

と、不安になるんですが、そこで勇気を出して、きちんと自分の心からの気持ちを伝えるんです。

反応が悪かったら自分の観察が足りないだけなので、もう一度よく考えてまた言葉を選べばいいんです。

ぼくも最初の一ヶ月は本当に慣れなくて、何度も失敗していましたが、何度も繰り返すうちに段々と慣れてきて、女性の気持ちを予想することが楽しくなってきました。

そして、なによりも、自分の気持ちを素直に表現できるようになってきたと実感できました。

嬉しい、楽しい、面白い、悲しい、寂しい

人っていろんな感情があるけれど、ぼくら男性って女性ほど自分の感情に敏感じゃないなって思うんです。

自分の気持ちになかなか気づきにくいし、ましてやそれを言葉として発して、しかも相手に伝わるように感情豊かに表現するのって、本当に苦手ですよね。

まるで、自分の洋服をすべて剥ぎ取られて、丸裸にされたような気持ちになるんですよね。

だけど、売れる販売員ほど裸になることを恐れずに、心から素直に感情を表現していました。

そういう人の周りには女性が集まってくるし、いつも笑顔が溢れているし、周りにいるぼくらも楽しい気持ちになってくるんですよね。(財布の紐も緩くなります)

これが夫婦関係ならば、妻は見知らむ他人ではないので、もっとハードルは下がると思うんです。

妻への好意をより一層集中させ、妻に強い興味関心を持ち、妻の本質を見抜き、感情豊かにそれを言葉にする。

自分の気持ちを表現するのは勇気がいるけれど、ただそれだけで妻との会話に困らなくなるなら、やってみてもいいかなと思いませんか?

きっと、いままで以上に、あなたの妻は(この人はわたしのことを分かってくれている)と思ってくれるようになるはずです。

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