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もうイライラしない!パートナーの魅力が不満に変わる原因と解決方法とは?

「あっちゃんさ、結婚する前、わたしに『なんでそう思ったの?』とか、『なんでそうしたの?』ってよく聞いてくれたじゃない?

『あぁ、あたしに興味持ってくれてるんだなぁ』って嬉しかったんだけど、今では『しつこいな』って思っちゃうんだよね」

以前、妻がそんなことを言っていたんです。

妻と出会ったばかりの頃、ぼくは妻のことが大好きで(今でも大好きですが)、妻のことをもっともっと知りたくて質問してばかりいたんです。

これは呉服屋時代の顧客対応のクセや、その人の言動の裏にある心理を掘り出すぼくのクセのせいでもあるのですが、しょっちゅう妻の気持ちや行動を根掘り葉掘り聞いていたんです。

子どもが生まれるまでは、(わたしに興味持ってくれているのが嬉しい)とか(色んなこと考えているんだ)と好意的に受け取ってもらえていたのですが、子どもが生まれ、忙しくなった今では、(しつこい)というマイナス評価に反転してしまったわけです。

実は、ぼくも妻に対して、似たような思いを抱いていたんです。

妻はぼくと違ってすごくアクティブで、本屋と映画館しか行かないぼくを外の世界に連れ出してくれ、登山旅行や海外旅行など、いろんなところに一緒に行ったんです。

(あぁ、この人と一緒にいると色々な体験ができるなぁ。なんだか気持ちが明るくなるなぁ。楽しいなぁ)

そう感じていたんです。

だけど、子どもが生まれからは、子連れで行くので基本的に騒がしいところになってしまうんですよね。

イオンなどの商業施設は土日は人でいっぱいだし、8歳の長男次男がハマっている仮面ライダーやポケモンのゲームができるゲームセンターはさらに人でいっぱいだし、フードコートはものすごく騒がしいんです。

ぼくは騒音と人混みが苦手なのであまり行きたくないんですが、妻は平気なんですよね。喜んで騒音と人混みに飛び込んでいくんです。

(なんでこの人は、こんなにうるさいところでも平気なんだろう……。信じられない。)

土日に人混み溢れる商業施設にみずから飛び込んでいく妻を見て、何度もそう思っていました。

子どもが生まれるまでは、アクティブな妻が素敵だなと思っていましたが、その後は(かなり性格が違うな……。)と、距離感を感じることもあったんです。

こういう風に、魅力的だなと思っていたパートナーの一面が不満に変わることってありますよね。

つい、相手が悪いと感じてしまうこともありますが、「夫婦・カップルのためのアサーション」という本を読んでから、ちょっと考え方が変わったんです。

それから、ぼくなりに思う解決方法についても書こうと思います。

ポッドキャストでもこのテーマで話していますので、あわせて聞いていただけると嬉しいです

「夫婦・カップルのためのアサーション」には、もともと相手の魅力だと思っていた面が、結婚後に不満に変わることがあるけれど、それはコインの表と裏のどちらを見ているかということなのだと書かれています。

つまり、もともとそういう人なんだってことなんですよね。

それでいうと、ぼくはもともと「しつこい人」ということになりますが。

うん……。まぁ、うん、そうですね。そうなんだと思います……。

あまり認めたくない事実ですが、気になったことはどんどん深掘りしないと気が済まない性格なので、たぶん当たっていると思います。

「夫婦関係」というテーマだけで2年間以上もポッドキャストを続けられているのも、ぼくが「しつこい性格」だからだと思います。

妻が「うるさいところが好き」というのも、もともとの性質なんですよね。

色々なところに出かけるのが好きなのでアクティブなのだと思っていましたが、「騒音や人混みに耐えられる人」だったんだと思います。

にぎやかなことや楽しいことが好きな人なんですよね。そして、にぎやかなことには、騒音と人混みがセットでついてくるんですよね。

妻は20代の頃、友人たちと富士山に登った際に、途中で山小屋に泊まったそうなんですね。

その山小屋は人がぎゅうぎゅうに詰まっていて、寝返りができないくらい狭かったそうです。

友人たちはほとんど寝れなかったのですが、妻は両隣で大きな音でいびきをかいているおじさんがいても、グーグー寝れたそうです。

ぼくだったら絶対に寝れないんですが、それが彼女の性質なんですよね。騒音と人混みに強いんです。

ぼくらは同じ寝室でふたりで寝ているんですが、いつも妻が先に眠りに落ちるんです。のび太みたいに一瞬で妻は寝れるのですが、ぼくは30分以上はかかるんです。

これも性質の違いなんだと思います。

もともと魅力的だと思っていたパートナーの性格が不満に変わると、ケンカになりやすいのですが、揉め事を減らすためのポイントはふたつあると、ぼくは思っています。

それは、「理解」と「離脱」です。

「なぜ、あなたはそうなの?」

と、つい相手を責めたくなることが多いですが、なぜその人がそのような思考になってしまうのか、そう感じてしまうのか、その背景が理解できると、責めることが減るなと思うんです。

妻との関係を改善しようとしている男性のなかにも、「妻の気持ちを理解できるようになってから、怒ることが減った」という方が多いんです。

ぼくもそうです。

妻がそういう人なんだ。そういう性質なんだと理解できてからは、むやみに妻を変えようとは思わなくなりました。

向き合うべきは、妻そのものではなくて、妻を形作っている他のものなんだと思います。

それは、彼女が生まれ育った家庭環境かもしれないし、そこで無意識のうちに獲得してしまった価値観かもしれない。

ぼくらが向き合うべきものはそこなんだと思うんです。

ちょっと長いですが、以前書いたこちらの記事のKさんもそうだったようです。

妻をないがしろにする夫を変えようと奮闘する彼女の前に立ちふさがっていたものは、夫自身ではなく、夫が社会や家庭の中で無意識のうちに獲得してしまった「男性らしさ」という価値観だったんです。

その価値観は、本人に本来そなわっているものではなく、周囲の環境の中で後天的に手に入れてしまったものだったんです。

「なぜ、この人はこうなのか?」

それが理解できるようになると、パートナーへの不満点は、ケンカの原因にならなくなってくるんじゃないかなと思っています。

次に「離脱」です。

これは、夫婦関係相談をするなかで、ある方から頂いた視点なのですが、「妻に執着しすぎるとうまくいかない」ことがあるんですね。

どういうことかと言うと、妻との関係を改善しようと自分を変える努力をするのだけど、やっぱり、妻が自分(夫)をどう思っているのか、自分たちの関係性をどう感じているのかって、気になりますよね。

ぼくには愛情がなくなってしまっていて、仮面夫婦のつもりなんじゃないかとか、こちらがどれだけ努力しても妻の気持ちは変わらないんじゃないかって、ものすごく疑心暗鬼になってしまうんですよね。

そうなると、妻のすべての行動に心が乱されてしまって、日常生活に支障が出ることもあるんです。

ここで、フッと力を抜いて、妻への執着を手放してみると、逆に楽になれるんです。

どれだけ妻の言動に執着しても、なにも変わらないですよね。

妻がなぜそう思うのか?

なぜそう感じるのか?

そこに理解と共感を寄せ、自分たちの関係を第三者的に見れるようになると、ちょっと楽になると思うんです。

冷静になってみれば、(お前が変わるべきだ)と思っていても妻が変わらないことは理解できるようになるんです。

変えられるのは自分の行動と現状への捉え方だけなんですよね。そこに気がつけるようになれるんです。

妻への執着を手放し、妻への期待を変え、妻への働きかけを変えることによって、夫婦関係はもうちょっとだけより良いものに変わり、ぼくらは、もうちょっとだけ生きやすくなるんじゃないかなって思うんです。

ぼくは、妻が持つコインの表側で輝いていた「アクティブ」という魅力に惹かれたんです。

ぼくにはない明るさを持ち、太陽のように人生を楽しむ彼女の姿に、ぼくは恋をしました。

彼女は大地に恵みをもたらす太陽で、ぼくは彼女の光に照らされる月のようでした。

それから10年、ぼくは妻のコインの裏側に刻まれている「人混みと騒音が平気」という点に、不満を抱くようになりました。

でも、それは彼女がもともと持っていたものだったんです。ぼくがどうこうできるものじゃなかったんです。

彼女の性質を理解し、彼女を変えようとする執着を手放した今は、彼女が持つコインの両面を、ぼくはいとおしく思えるようになりました。

お互いの性質を知り、理解し、そこに共感を寄せていくことで、ぼくらはもうちょっとだけ、あともうちょっとだけ、距離を近づけることができる。

出会ってから11年、もう近づけようがないと思っていたその距離を、ぼくらはまだ縮めることができる。

そう感じるんです。

ポッドキャストでもこの話をしていますので、ご興味ある方はぜひお聴きください。(そして、ポッドキャストをフォローしていただけるとめっちゃ嬉しいです)

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