BB弾と竹ひごを使って安価なフィラメントホルダーを作る
わが家の3DプリンターはAdventurer3を使っています。
Adventurer3ではフィラメントを本体に収納できるようになっています。純製フィラメントはもちろん問題ないのですが、よく出回っている市販品の1kgのフィラメントを使う場合、リールのサイズが大きくて本体内に収納することができないことが多いです。
そこで本体外にフィラメントを設置する必要があるのですが、フィラメントの搬送力に対して引っかかりのない程度にフィラメントを送れるよう、スムーズにフィラメントリールを回転させる機構を考える必要があります。
設計
ボールベアリング
回転の抵抗を小さくする機械要素として、まず思い浮かぶのがボールベアリングです。ただし、市販品は結構なお値段がします。
でも、先日、6mm径のBB弾を使って安価なボールベアリングを作成しました。
今回はこちらの構成をベースにフィラメントホルダーを設計します。
フィラメントホルダーの構成
フィラメントホルダーでよく見られる構成は大まかに2種類あります。
ひとつは、フィラメントリール中央の穴に軸を通す方式。もうひとつはフィラメントリール両脇のフランジ部分に4個のローラーを当てて回転させる方式の2種類です。
前者は構造がシンプルですが、フィラメントリール中央までベース部品を伸ばす必要があり、さらにベース部品に剛性を持たせるために補強形状を入れてあげる必要があります。したがって、プリントに使用するフィラメント量が多くなってしまいます。
一方、後者の構造は、ベース部品は小さく作ることができます。
今回のコンセプトは安価に作ることなので、後者の構造を採用することにします。
ベース部品とボールベアリングの一体化
今回、ボールベアリング自体を3Dプリントするため、内輪と外輪部分と隣接する部品と、あらかじめ一体化してしまうことにします。
ボールベアリングの内輪をベース部品、外輪をフィラメントリールのフランジに接するローラーと一体化することにします。
このように組み立てたものを2個用意して、ボールベアリング内輪に開けた穴に、4mm径の丸棒を2本差し込んで連結することにします。
今回も、4mm径の丸棒は、セリアの竹ひごを使用します。
3Dプリント
これらの部品をAdventure3でプリントします。Adventure3のプリントサイズは、150mm×150mm×150mmですが、必要部品を一括でプリントすることが可能です。
完成品
組み立ててみました。割とスムーズに回転するようです。
Adventure3にセットして、実際に使ってみました。フィラメントが引っかかることなく搬送されているようです。あと、市販品のボールベアリングほど抵抗が小さいわけではないので、回転しすぎてフィラメントが弛むこともなく、適度に張られているような気がします。
3Dモデル
今回作成したフィラメントホルダーの3Dモデルを以下で販売しています。よろしければどうぞ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?