9/3 米国株式市場はひと休みとなるか
こんばんはアトレです。9/4にレイバーデイが訪れます。これは機関投資家や労働者が夏休みから帰ってくるタイミングと重なり、この日を境に株式市場の分岐点になるとか例年言われます。
以下、テクニカル分析を行いました。まずは株式に影響を与え、相場の温度感も伝えてくれる金利(10年債利回り)です。
白丸のラインが反発しやすい事を示しており、今回は先週あった雇用にまつわるデータが非常に弱かったこともあり、金利は一気に下がりました。一方で、4.09%付近のサポートラインで大きく弾かれた形です。
これは大きなニュースがあった訳ではなく、むしろ金曜の雇用統計の結果が弱かったので、債券投資家の利益確定の売り(金利は上昇)となったのではないかと思います。特に先週末は三連休前の最終日で利確をしたい勢力と、チャート的に反発が入りそうだったという思惑が一致したのではないかと思います。
来週ですが、基本的に次に金利を影響を与えるイベントは13日のCPIです。ここでインフレが悪化しているかどうかが金利に影響を与えますが、基本的には、今は金利がこれ以上上がるような要素に欠け、雇用の悪化が金利高騰を止める形に今後なりそうです。
さて、今回はナスダック100をQQQの月足チャートを用いて分析します。
①白丸の通り、8月は下髭を大きく残す陰線で終わりました。
これは相場の転換点で起きる事があり、21年末の形にやや似ており、下落を呼び込む可能性があります。一方、21年年初にも同じような形から3か月連続上昇しており、なんらかの変化のきっかけにはなりそうなプライスアクションです。
②夏枯れ相場はなかった。出来高に白線を引いてみました。これを見ると例年6-8月は出来高が少ない事が分かりますが、23年は別で、むしろ8月の出来高が例年よりも非常に多く、8月の前半の大きな下落と、終盤の大きな買戻しはかなりの駆け引きがあったと読み取れます。
週足はあまりヒントがなく、ただの上昇相場に見えるので一旦割愛します。
次に日足を見てみます。
①372を超えた事で一旦388を目指すレンジ圏内へと上昇。しかもダブルボトムをつけて上げており、上昇の勢いは強いと考える。もう一度372.7まで戻ってきてからの反発があれば尚、相場参加者の目が上に向かいやすくなりそう。
②三尊天井の形成。仮に372を割る動きになると368辺りでトレンドラインに支えられそうな印象はあるが、大きな三尊天井を形成する事になり、下落に拍車がかかる可能性がある。
③ファンダの後押し。先週の雇用にまつわる指数はいずれも弱い雇用を印象付け、FRBの狙いに沿ったものとなった。これにより、利上げ期待の減退と利下げ期待の増長に繋がった。CPIまではこの流れが続いてもおかしくない。
株価を上げた要因が雇用の減退=金利低下期待という様相ですが、そうなると今の相場のモメンタムを反転させる(株価下げる)のも金利次第になりそうです。つまり、インフレがカギを握りますが、注意したいのは原油が非常に上がっていることです。
原油は、4月から大きなカップウィズハンドルを作り、取っ手部分でブレイクという理想的な形を作りました。しかも目先の抵抗が92付近まで見つからず、さらに上昇を呼び込みそうな形をしているのが気になります。
原油はCPIに占める要素が大きく、7月より8月が高いところにおり、もし9月も高いところで推移するようなら、インフレにかなり効いてくることになりそうです。
特に経済が強いからという理由で上げてきた原油なので、この先、企業業績が回復する事を織り込んだ上昇であれば、インフレの懸念は残り続ける事になります。
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