私のところにその二人が来たのは最近のことだった。
「はじめまして。奥脇義夫と申します。」
「はじめまして。保坂瑞恵です。本日はお忙しい中、お時間いただきありがとうございます」
二人の簡単な自己紹介の後、私も自分の名前だけ告げると、彼らは土産の品を差し出して柔らかい態度のまま席についた。
「わたしたちは、長野県の汐見村というところから来ました。先日お送りさせていただいたメッセージの件についてわざわざこのような席を設けていただきありがとうございます。」
うちの会社に隣接するこのカフェはランチになると人で混み合うが、その時間を過ぎれば静かで居心地の良い場所になる。私たちはその店のちょうど一番奥、人の出入りが少ない場所にひっそりと座っていた。

私は趣味で小説を書いており、3年前から書いた小説をネットの様々な投稿サイトにアップしている。それなりに読者もついてくれているようで、いろいろな反応をくれる人たちがいた。
奥脇氏から連絡が来たのは2週間前、ちょうど8月の最後の週に差し掛かった時だった。
そのサイトから通知を受け取った私は仕事終わりに届いていたDMをチェックした。

はじめまして。
お世話になります。
わたくし、奥脇義夫と申します。
友人からH I J I R Iさんの作品を紹介されて、このメッセージを送ってます。
投稿されたある作品について、少しお話を聞きたいのですが、よろしければ以下のメールアドレス、もしくは電話番号までにご連絡いただけないでしょうか。
お忙しい中恐縮とはなりますが、何卒よろしくお願いいたします。

H I J I R Iとは私のアカウントネームで本名の阿部聖也から「聖」の字を取ってつけた。
いかにもネット慣れしていなそうな文面で送られて来たこのメッセージに私は初め、新手の悪戯なのでは?と疑いを持った。
しかし、添付されていた彼のメールアドレスや電話番号はツリや詐欺メールで使われるような怪しいものではなく、ネットで検索してもほとんど履歴もない一個人のもののようだった。
しかし、すぐには信用できなかった私はそのメッセージに向けて、個人情報を安易に相手へ教えることへの注意も添えつつ、もう少しこの場で話したいと返信をした。
すると翌日の夜にその返信がきた。奥脇氏は昨日の発言について丁寧に謝罪をしたのち、今度は直接会って話したいと言って来たのだった。
流石にこれには私も苦笑いした。
どうやら向こうは本当にネットに慣れていないらしく、ネット越しで抵抗があるなら直接会いましょうと切り出して来たのである。この現代において、ネットでほとんど面識のない人間にリアルで会うことの方がよほど抵抗のあることであるだろうに。
その感覚はネットに慣れしていない人の方が強く持っているものだと思っていたのだが、いきなり直接会った方が安心するという人もいるのだろうかと考えてしまった。
しかし、これだけのやり取りでいきなり会うことに私はやはり不安があり、奥脇氏には申し訳なかったが断りの連絡を入れた。
 するとその翌日、アカウントは奥脇氏のものだったが今度は保坂と名乗る人物からメッセージをもらった。
 奥脇氏のいきなりの提案を詫びるとともに、今回なぜ私にメッセージをくれたのか、その理由を書いてくれた。どうやら奥脇氏に私のアカウントの存在を教えたのも保坂さんのようだった。

 「先日はいきなりあのような提案をしてしまい、大変申し訳ありません。まさかヨシちゃんがあんなにネットに慣れてないとは知らなくて…」
 「すみません…」
 奥脇氏は恥ずかしそうに頭をかき、何度も頭を下げた。保坂さんが奥脇氏をヨシちゃんと呼んでいることからも二人は仲の良い夫婦のように見えたが、すぐにその疑いは本人から打ち消された。
 「あ、あの違いますよ。ヨシちゃんとは幼なじみですけど、そういったのは全然。ヨシちゃんには奥さんもいますし」
 それならば尚更二人で外出など許されないのでは…とも思ったが、奥脇氏はすぐに本題に入りたいと前のめりになっていた。

 「先日お伝えしたように、H I J I R Iさん、えっと、阿部さんの投稿された小説についてのことなんですが…」
 「あのメッセージで話していた『霧の夜』についてですか?」
 「そうです。あの気を悪くしていただきたくないのですが、あの話って阿部さんのオリジナルなんですよね?」
 「…はい、僕が投稿しているのは全部オリジナルのものなので。まあ、似たような話はどこかにあるかもしれないですけど…」
 ここまで話して私は盗作が疑われているのではないかとの考えを一層強くした。
 というのも、この二人はメールでこの『霧の夜』のことを聞きたいと連絡してきたは良いものの、なぜその作品に固執するのか頑なに電子上で語ろうとしないのだ。初めのうちは自分が書いた作品と内容が酷似していたことから盗作を疑ってきたのかと思って無視することも考えたが、話を聞くだけならこちらに損はないし相手もわざわざ都心部まで足を運ぶと言っており、その押しの強さに根負けして今日に至る。
 盗作だと喚いたところでたかが個人の創作。それで収益を得ているわけでもないので特にこちらとしては全く後ろ暗いところはなかった。
 「本当に誰からも聞いてないんですよね?」
 「え?はい。あれは思いついたのをそのまま起こしただけなので…」
 保坂さんは伏し目がちに私へ問いかけ、深く息を吐いた。
 「実は、あの話に似た、というよりもあの話のままの事件が何年も前に私たちの村で起こっているんです」
 「え?」
 その予想もしなかった告白に私は一瞬生毛が逆立つのを感じたが、すぐに保坂さんに質問を返した。
 「いや、あの、あの話は本当にただの思いつきで…。特にモチーフになったものとかもないんですけど…あの、どこが似ているんですか?」 
 「いえ、似ているのではなくて実際に起こったことそのままなんです…。だから私も怖くなって…、ヨシちゃんにも読んで確認してもらって」
 「本当はあの話を誰かから聞いて、それを小説っぽくしたのかなと思ったんですけど…すみません…」
 そういうと、奥脇氏はタバコを取り出し、震える手で火を灯した。

『霧の夜』は私の投稿作としては珍しいホラーものだった。
あまりジャンルにはこだわりはなかったが、コメディやホラーにはあまり手をつけてこなかった。
ホラー映像や都市伝説などは個人的に好きで、それなりに通ってはきていたが自分がその分野に手をつけるとなんだか嘘らしく、鼻で笑ってしまうようなものばかりできてしまい、おふざけで投稿してはすぐに消すということをしていた。
 しかし、この『霧の夜』という話だけは妙にリアリティのある作品で投稿後すぐに多くの評価がついた作品だった。
 二人にはただの思いつきと言ったが、実際は私が見た夢の話が題材になっているのだ。
夢の話など思いつきと同義だとも思って、二人にその話はしなかった。

 小説の内容はこうだ。
 昔、霧の深い夜にある一家へ強盗が入った。強盗は盗みをはたらいたのち、その一家の主を殺害。その家には妻や子どもが二人いたが妻は主人が殺されるのを隣で見て、なんとか子ども二人を連れて隣家へ助けを求めた。すると、その道中で幼子の一人が母の手を離れ何処かへ行ってしまった。
 母は隣家にもう一人の子を預けると、幼子を探しに行くとすぐに外へ飛び出してしまった。隣人はすぐに警察を呼び周辺の人々に事態を知らせた。
 その後、警察、消防がこの母子を探すため捜索隊を組んだ。まだ犯人が周辺にいることが予想されたため、村の住民は自宅待機を命じられた。
 明朝、霧も晴れ、事態は住民の耳に広く知れ渡るようになった。
 子を探しに出た母は被害者宅の脇にある雑木林でむごたらしい姿で発見された。首を刈られ、裂いた腹の中へその顔を突っ込まれていた。
 一方で、彼女の子どもは朝になっても行方不明のままだった。土曜の夜から日曜にかけての惨劇はその周辺の人々の安息を奪っていった。捕らえられていない犯人や押しかけるマスコミで住民の自宅待機はさらに長引いた。
 週が明けても学校は休校措置をとり、周辺住民は恐怖を抱えながら新しい日常へと踏み出していった。しかし、週が明けたその日に事態は大きく動き出す。
 休校中の小学校に出勤したとある男性教師が掲示物の張り替えのため、担任を受け持つ教室へと向かった。すると、廊下の突き当たりにある女子トイレから水の流れる音が聞こえてきた。
 不審に思った男性教師は未だ捕まっていない強盗犯が頭に浮かび、慎重に水音のする方へ足を向けた。水はトイレ一面に拡がっており、鼻につく臭いも同時に襲ってきた。
 どうやら一番奥の個室からその水は流れてきているようだった。一瞬故障を疑ったが、その考えはすぐにかき消された。というのも、拡がっていた臭いが個室に近づくほど濃くなり、赤みドロの得体が知れない物体がドアにこびり付いていたからだ。
 男性教師は恐る恐るその扉を開け、見たこともない光景に声をあげた。尻餅をつき、なんとか立ち上がろうとして水をかぶった体のまま男は外へ一目散に走っていった。
 警察が到着し現場で見たのは腰から真っ二つになって便器へと頭を突っ込んだ男性の遺体だった。便器から取り出した遺体には頭部がなく、切り離された頭部は見つからなかった。
 のちに事件のあった家屋から発見された頭髪のDNAがその男のものと一致したことから、死亡したのは強盗犯本人であると断定された。
 強盗犯の末路について、警察からは児童への精神的影響やショックなどを考慮し厳しい箝口令が敷かれた。
 その後、トイレは老朽化による故障の名目で新しく改修され、事件当時個室だった場所は用務箱とされた。
 住民の中で犯人逮捕後事件は徐々に風化していったが、犯人が死亡したことや同じ時期に急に決まったトイレの改築の知らせから大人達にはその事件の顛末がそれとなく伝わった。さらに、幼子はいまだに行方不明のままだった。
 
 これが夢で見た内容だった。夢が覚めた後もみた映像の鮮明さや真実味のある内容だったこともあり、すぐにノートに内容を走り書きした。
私が書いた小説では、この話にちょっとした尾ひれをつけて投稿をした。
それは、その村のある大学で知り合ったオカルト好きの知り合いにこの事件の話をした。さらに、集落の子どもたちの間で有名だった怪談話も合わせてこの知り合いに披露したのだ。
「事件当時と同じ霧の夜、この学校のトイレに行くと行方不明になった幼子が現れて、その個室に引きずり込まれる」
この話を聞いたオカルト好きの知人は知り合いとともに霧の出た夜、件の学校へ忍び込みトイレに入る。すると、一番奥の扉が開き、中を覗くと用具箱だったはずの場所にトイレがあった。怖くなった二人はその場を逃げ出し、慌てて車に乗ってその街を抜け出した。市街地に抜け、コンビニに寄って車に戻るとリアガラスに血のついた小さな手形があった。という結末である。
 このエピソードを書いたときは自分にはやはりホラーのセンスはないなと思ったものだ。
 
 「この話が、実際に起こったって、、、本当ですか?」
 私が訝しげに尋ねると、保坂さんはある新聞記事を取り出した。日付は25年前の11月のもので、コピーのためか紙質は新しかった。
 「私たちが、ちょうど小学校4年生のときです、これがあったのは」
 新聞には、「霧の夜の惨劇。犯人の死亡で幕切れ」と大きく見出しが打たれていた。
驚いたのは、紙面に載っていた被害者夫婦の顔だった。
それはおぼろげになっていた私の記憶を大きく引き戻した。
「これ…」
その後も食い入るようにその記事を見つめ内容を確認していった。犯人の死亡についての詳細は書かれていなかったが、ほとんどがあの日見た夢の出来事そのままだった。
 「これって…」
 「やっぱりご存知なかったんですね…」
 今年で28になる私は当時まだ幼く、物心ついた後もこの事件については耳にしたことがなかった。
 「でも、犯人とか、その、死亡のことについては全く書かれていないですよね?」
 「後で、警察の方に聞きました」
 そう答えたのは、今までずっと何かを思うようにタバコを吸っていた奥脇氏だった。 
 「実は、、、この事件は私の実家で起こったことなんです」
 そう言われ、もう一度新聞記事に目線を落とすと被害者の姓も奥脇であることにそのとき気がついた。
 「当時はショックで話もできない状態だったので、一年近く地元の親戚宅で療養していました。小学校6年生からはまた通っていた小学校に戻りました。瑞恵とは小学校から一緒で、家も近かったので」
 保坂さんも相槌を打ちながら、その話を聞いていた。
 「中学校に上がる前に弟の捜索が打ち切られることを知らされました。その時、担当していた刑事さんに両親を殺した犯人がどうして死んだのか、必死に問いただしたんです。そしたら、あのトイレの話をされて…」
 「ヨシちゃんからその話を聞いたのは高校に上がる前で、かなりショックだったのを覚えています」
 奥脇氏は保坂さんに視線をやると、少し恥ずかしそうに鼻を触った。
 「あの頃は受験とか、親戚宅への気遣いとかいろいろ悩んでいて、この事実も一人で抱えるのが厳しくなっていたので…つい、弱音を吐いちゃったんです。ただ、この話をしたのは瑞恵と妻だけで、他には誰にも。だから、もしかしたら捜査関係者とか、当時務めていた学校の先生とかが誰かに話して拡がってしまったのかもと、思ったんですけど…」
 奥脇氏の話を聞く分に、そう言った理由で当事者に呼び出されたのであればこの会合にも納得はいく、しかし、その目的がいまだに読めなかった。
 「正直、自分より10歳以上年下の方とは最初思っていなかったので…、もしかしたら知り合いかもと。。。全く違ったんですね…」
 「あの、すみません。今回のお話の理由や経緯について納得はしました。本当は、、、ちょっと信じられないかとは思うんですけど、これ私が実際に見た夢で…すいません、変なこと言ってるのはわかっているんですけど」
 それを聞いた奥脇氏と保坂さんは怪訝な顔をしてしばし、黙ってしまった。 
 それはそうだろう。自分の家族が殺された事件の詳細を知っている男を訪ねたらその男はそれを夢で見た話だというのだ。疑っても仕方がない。
 私としても、これが夢の話だということは極力伏せるつもりだったが、今までの話を聞いて、当時の新聞記事まで見せられたらどこかで聞いたとか関係者が面白半分で吹聴したと思われても仕方がないと思ったためだ。そういったいざこざに巻き込まれるのは私としても本意ではないし、ここで本当は誰から聞いたなどと嘘をついても仕方がないとも考えて事実を伝えた。
 案の定信じてもらえてはいなそうだし、余計怪しいと思われていそうで自分の発言が浅慮なものだったとも後悔した。しかし、それ以外に伝えようはない。彼らの目的がなんであれ、この話はここで終わりなのだ。
 「本当に誰からも聞いてないんですね?」
 「はい」
 やはり、夢の話は信じられなかったのかそれだけ聞くと奥脇氏は少し安心したようにまたタバコへ手を伸ばした。
 「夢というのはちょっと信じられない話なんですが、誰かが話していないのであれば少し安心しました」
 「・・・?」
 私にはその言葉が少し気がかりで、奥脇氏に問い返してしまった。その後保坂さんは取り繕うように会話を続けた。
 「いや、ヨシちゃんの家族のことで警察関係者の中でも箝口令が敷かれていたことなので…。面白半分で、この話をしていたのであれば少し注意しようと思っていたものですから…」
 「なるほど。そうなんですね。もしあれでしたら、自分が投稿したものも削除しましょうか?」
 二人は顔を見合わせ少し考えたのち、保坂さんから「そうしていただけると…」と申し訳なさそうにお願いされた。
 そのこと自体は全く問題なかったので二人の前でその投稿を削除して見せた。自分としてもこんな話を聞かされたらこの作品が少し後味の悪いものにもなっていたので好都合だった。
 しかし、そういったことであれば尚更ネット上でも済んだ気もするようだがネットに明るくない奥脇さんや当事者ではない保坂さんからしたら直接会ったほうが話やすいことだったのだろう。
 これで一件落着。そう思って伝票を持ち、席を立とうとした私を奥脇氏が制止した。
 「いや、支払いは私が。あと一つだけ…夢の話というのが本当であれば少し聞きたいことが…」
 やはり半信半疑なのか私から伝票を静かに受け取った奥脇氏は立ち上がりかけた腰をもう一度落とした。
 「弟のことなんですが。阿部さんが見られた夢ではどんな子でしたか?」
 その問いは些か曖昧なものだったが、必死に彼女のことを思い出そうとした。そこで、一つ気づいたことがある。
 霧の夜に一家に起こったことを思い出そうとする時、私の視点は幼子、つまり奥脇氏の弟の視点からのようなのだ。
 それを思い出した時、私の全身の毛が逆立つのを感じた。何か重要なことを見落としているようなそんな感覚。
 そんな違和感を感じながら、うまく事実を伝えようと話しだした。
 「すいません。夢のことを思い出そうとしたんですが、弟さんの姿は見ていないんです。夢で見た光景自体が弟さんの視点のような気がして」
 「でも、弟は家を出た後すぐにいなくなってしまって、僕が近所のおじさんの家に預けられたことは知らないはずですよ」
 「それも、少しおかしくて…。おそらく奥脇さんがその方に預けられた時の視点は遠くのほうでこっそり見ていたような感じなんです…」
 二人はそこで、かなり怪訝な顔をしてまた俯いてしまった。
 二人には、それ以降のことは漠然とした記憶として存在しており、詳しいことは殆ど覚えていないと伝えた。
 二人と一緒に店を出て駅まで送っていった。
 僕は上手く振る舞えただろうか。そう、思ってやまなかった。

 どうか、二人にはこのまま何も知らずに一生を過ごしてほしいと願うばかりだった。
 そのまま帰路につく。
 玄関のドアを開けると、廊下がずっと続いていてその先にはリビングの明かりが灯っている。
 普段だったらなんとも思わない、いや、本当のことを言うと少し憂鬱なのだがそんな景色が広がっているはずだった。
 「ただいま」
 「おかえり。ご飯そろそろだから」
「なあ、兄ちゃんの病気っていつからだっけ?」
 「お前が生まれる2,3年前からか。どうした?」

 私の兄は子供の頃の事故でずっと寝たきりだ。

 「兄ちゃん今日は元気だね」
 「そうだな。今日は調子いいよ」

 父はいつもと同じ優しい顔で少しずれたメガネを直した。
 
 
 思い出したのだ。あのとき。
 
 「なあ、おれってさ、、、」
 
 そう言いかけて一旦躊躇する。
 ずっと霧がかっていた映像が次第に晴れていくように、その想像が段々と現実のものになっていく。

 思い出したのは一つ。
 “犯人は2人だった”ということ。

目の前にいるその背中がどんどん遠ざかっていく。
そしてその姿は”あの夜”手を引いていた後ろ姿とだんだん重なっていく。

だが、そこでやはりまた白く、記憶が遠のいていく。

深い霧に消えていく真実をぐっと手繰り寄せようとはついに思わなかった。





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