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世界の男子プロゴルフ、現在の勢力図

 先日、2か月を終わったPGAツアーでまだ世界ランク上位の選手達が調子が上がってこないという記事を投稿しました。

 CBSスポーツのアナリスト、パトリック・マクドナルドがPGAツアー、LIVゴルフに関係なく、世界の男子プロゴルフ界で現在実力・実績のある18選手を挙げています。


1.スコッティー・シェフラー

 今年トップ20を外してはいないが、肝心なところのパットミスは相変わらずである。
 開幕戦のザ・セントリーやAT&Tペブルビーチプロアマでは第3ラウンドに突如パッティングに冴えがなくなった。3連覇のかかったフェニックスでも最終ラウンドでパッティングにミスが出て逃す格好となった。
 フロリダスウィングではバミューダ芝のグリーンになるため、得意としているグリーンであることを歓迎していることだろう。

2.ジョン・ラーム

 LIVゴルフに移籍しようが、ラームは関係なく結果を出している。
 開幕戦のマヤコバではいきなり移籍後即優勝という期待を持たせてくれたが、最終日に崩れ夢に終わった。
 ラスベガスでは8位に終わったが、優勝したダスティン・ジョンソンや上位にいたブライソン・デシャンポーは、ラームの実力は全く衰えていないと評している。

3.ザンダー・シャフリー

 今年トップ10を4回記録しそのうちトップ5は2回あり、好調をキープしている。
 しかしジェネシスインビテーショナルでは最終日最終組で親友のキャントレーと一緒に回ったが、調子が上がらず優勝できなかった。
 2年間もの間試合を”完走”(カットがない)が、優勝も遠ざかっているのが現状である。

4.ロリー・マキロイ

 ここ2シーズン好調を維持しているマキロイ。今年もDPワールドツアーのドバイデザートクラシックで優勝し、準備万端でPGAツアーに2試合出場したのみであるが、小技の冴えがなく調子が上がらないといった状況だ。
 世界No.1の足掛かりにもなった、PGAナショナルで開かれるコグニザントクラシックに出場し、調子を取り戻してキャリアグランドスラムのかかるマスターズに向かう。

5.パトリック・キャントレー

 キャリアでも好調を言えるくらいのシーズンを迎えている。試合の序盤はリーダーボードの1枚目にいることも多い。
 ただジェネシスでは2打のリードを持って単独首位で最終日を迎えたが守れず優勝できなかった。
 リードを守り切って優勝できるかが現状の問題点である。

6.ビクトル・ホブランド

 昨年フェデックスカップ年間王者になり、今年はどうなるかが期待されていた。現状はジェネシスインビテーショナルの19位タイが最高位である。
 フェニックスオープンをオープンウィークにして、自分のスイングチェックに余念がなかった。
 しかし元々ホブランドはスロースターターで、フロリダスウィングから徐々に調子を上げてくる選手である。パーマーインビテーショナルで優勝し、チャンピオンブレザーならぬ赤いカーディガンを着用しているかもしれない。昨年プレーヤーズ選手権では3位タイに入っているので、ぼちぼち鼻歌が聞こえてくる日も近いだろう。

7.コリン・モリカワ

 地元のカリフォルニアではいつも通り実力を発揮し、AT&Tペブルビーチプロアマとジェネシスインビテーショナルではトップ20に入り、いいスタートは切れている。
 しかしフロリダスウィングに入ると、バミューダ芝のコースでのアイアンショットやパッティングがカギを握り、ベイヒルやソーグラスのような難コースにどう立ち向かうのかも気になるところである。

8.サム・バーンズ

 ウェストコーストスウィングで好成績を収めているバーンズ。
 ザ・アメリカンエクスプレスでは優勝争い、フェニックスでも活躍した。
 ドライバーとパターがうまくかみ合えば、4シーズン連続の優勝が期待できる。

9.ルドビック・オーベリ

 波乱のスタートで開幕を迎えたものの、ファーマーズインシュランスでトップ10,AT&Tペブルビーチプロアマでは第3ラウンドを終えて優勝を狙える位置にはいたが、悪天候のため中止になりクラークに優勝を奪われた格好になった。
 ドライバーショットに少し難はあるが、それを補えるほどの力はあった。
 これが噛みあってくれば、勝ち続けることだろう。

10.ジャスティン・トーマス

 ジェネシスインビテーショナルのカットにより、昨年のウィンダム選手権から続く”完走”が一時ストップした。完全に復調しては来ているが、今年地元で全米プロ開催、過去2度トロフィーに名を刻んでいる彼にとって、フロリダスウィングで続いてこそ本物と言うべきだろう。
 ティーショットからグリーンまでのストロークゲインドが、昨年のネッドバンクチャレンジから2.5ストローク回復している。

11.トミー・フリートウッド

 今年の初戦となった、DPワールドツアーのドバイ招待でマキロイを破り幸先のいいスタートを切り、それをPGAツアーにも持ち込んでいる。
 ジェネシスインビテーショナルでトップ10に入った余勢で、フロリダスウィングで念願のPGAツアー初優勝を成し遂げたい。

12.ウィンダム・クラーク

 安定性には欠けるものの、昨年の初優勝から勝てる能力は十分にある。
 ウェルスファーゴ選手権、全米オープンに続き今年は、54Hに短縮はされたものの、AT&Tペブルビーチプロアマで異なるコース3ラウンドとも60台をマーク。
 リフトアンドクリーンはあったものの、ペブルビーチの60は驚異的なスコアだった。

13.マックス・ホマ

 昨年ネッドバンクチャレンジで優勝したホマだが、今年は得意のウェストコーストスウィングでは結果を残せなかった(ファーマーズ13位タイ、ジェネシスインビテーショナル16位タイ)。
 しかしここ最近はフロリダスウィングでも結果を残しているだけに、これからに期待したい。

14.ジョーダン・スピース

 開幕戦のセントリーやフェニックスでは優勝争いを演じたが、得意のAT&Tペブルビーチプロアマでは結果を残せず、ジェネシスインビテーショナルではスコアの過少申告のため競技失格となった。
 もともとショートゲームには定評があるので、ピンを狙うアイアンショットとパッティングが改善すれば優勝に近づくだろう。

15.松山英樹

 ここ2年は首、背中、腰、手の親指などの怪我で満足なシーズンを送れなかったが、ジェネシスインビテーショナルでは最終日62をマークして逆転、ツアー9勝目を挙げている。
 ようやく痛みが現れなくなってきたので、昨年5位に入ったプレーヤーズ選手権に期待が持てる。

16.ウィル・ザラトリス

 腰痛から復帰し、ファーマーズで13位タイに入るとジェネシスインビテーショナルでは2位タイに入り、復調をアピールした。
 フロリダスウィングでも好調をキープできれば、マスターズの優勝候補に名を出すことだろう。

17.ティレル・ハットン

 セントリーとソニーオープンでトップ15に入ったが、LIVゴルフ開幕直前に移籍した。
 マヤコバでは8位タイ、ラスベガスでは12位タイと安定した成績を残している。
 昨シーズンのトータルストロークゲインドでは9位につけている。

18.J.T.ポストン

 ハワイ開幕2連戦は5位タイと6位。そしてウェストコーストスウィングでも出場3試合でトップ20をキープしている。
 ショット力を自身の好調時に戻せれば、久々の優勝も期待できる。

 以上が今年好調と言われている18選手です。
 しかし、現在もっと好調と思われる選手がいます。

〇今季LIVゴルフ2勝とDPワールドツアー1勝、マスターズの特別推薦も得たホアキン・ニーマン

 LIVゴルフに移籍し世界ランクポイントを稼ぐことができなくなったニーマン。
 LIVゴルフの試合がないときには、アジアツアーやDPワールドツアーに出場。世界ランクのポイントを獲得してメジャーの出場権を自力で得る努力をした。
 昨年12月、DPワールドツアーのISPSHANDAオーストラリアオープンで星野陸也とのプレーオフを制し優勝。その後も試合に出続け最新の世界ランクでは76位にいる(3月4日現在)。
 また本腰を入れているLIVゴルフでは、開幕戦のマヤコバで初日に59をマークし、最終的にはセルヒオ・ガルシアとのプレーオフを制し優勝。
 そして第3戦のジェダでも持ち前のショット力を発揮して今季2勝目を挙げている。
 もしLIVゴルフに世界ランクのポイントが加算されるようなことがあったら、1年間に複数回優勝したことに対するボーナスポイントも加算され、世界のトップ50には間違いなく入ることは間違いない。
 そしてニーマン現在の勢いを見ても、メジャーで優勝する可能性が高い選手の一人であることも間違いない。

 そしてニーマンの全米プロ特別招待が確実になりました。

 これでマスターズと全米プロの特別招待、オーストラリアオープン優勝で得た全英オープンの出場権と合わせ、ニーマンは今年のメジャー3試合に出場することになりました。
 あとは世界ランクを60位内にすれば全米オープンの出場権も得られるため、全てのメジャーに出場が可能なところまで自分で勝ち取りました。


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