見出し画像

「遠い汽笛」

エッセー「遠い汽笛」

遠い汽笛 秋野あかね

「遠い汽笛」


夜空に瞬く星の輝きも、光をまして美しく思えた遠い秋の夜のこと。

時たまとおる、車の響きも途絶えしんと静まり返ったころに。


遠くを走る列車の音が、

「ガタンゴトン、ガタンゴトン、ヒューーヒューー」と

朧気に聞こえてくる事があった。


夜更けに聞く列車の音は、どこか少し寂しそうに思えた。


子供の頃の僕は、その音を布団の中で聞いていた。


いったい、こんな夜更けに列車に乗っている乗客は、どんな人たちで何処へいく人なのだろうか・・・。


そんな事を考えているうちに。


いつしか僕は、夢の中へ・・・。


夢の中で、僕は、夜更けの寂しい列車の乗客になっていた。


そして、何処か遠い遠い、銀河の星々を巡る旅をしていた。

「ガタンゴトン、ガタンゴトン、ヒューーヒューー」

と言う列車の音と共に・・・。




「遠い汽笛 アクリル画 秋野あかね」



この作品は、アートとメルヘンと創作の森 
昭和っぽい情景の絵「遠い汽笛」 
のエッセー記事を修正加筆したものです。

画像素材 ACイラストより

アートとメルヘンと創作の森画廊


この記事が参加している募集

スキしてみて

ありがとうございます。よろしくお願いいたします。