極楽試写会/コラムンの犬

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極楽試写会/コラムンの犬

新作映画の試写会の案内もオンラインでの試写が増え、 気軽に自分なりに選んだ作品の試写をしております、 極楽気分で。 そんな中、皆さんにも見てほしいなと思った作品を紹介したいなと

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    新作映画の試写会の案内もオンラインでの試写が増え、 気軽に自分なりに選んだ作品の試写をしております、 極楽気分で。 そんな中、皆さんにも見てほしいなと思った作品を紹介したいなと

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「アーネストに恋して」

映画『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』公式サイト - 松竹ブロードウェイシネマ https://broadwaycinema.jp/eslovesme オフブロードウェイ ミュージカルの実力を魅た。 先に自分の事。 僕はもともとミュージカルが大好きだっ「た」。 親の影響で幼少のころハリウッド映画で 「サウンド・オブ・ミュージック」 「マイ・フェア・レディ」等々 多くの本場のミュージカルに埋もれて それに魅了されていた。 しかし ここ数年、距離を置いていた。 なぜか? それは自分のミュージカルに対するアイデンティティーからきているんだろうか。 ・・・ここからは、ちょっと嫌な奴に思われるかもしれないが・・・ 前述のように子供のころからの思いから 今から45年前の大学生の時、 その影響でいつかは本場、ニューヨークの舞台を!と。 そして その望みがかない 当所でのミュージカル エリントンの「ソフィスティケイテッド・レディ」 すでに大ヒットしていた「キャッツ」を体験 このすばらしさに打ちのめされた。 ブルーマンだって1991年の初舞台間もないオフ・ブロードウェイで 観劇し、感激。 いずれにせよ日本に来るのはそこから10年近く後で、 数年たってから後追いで来るブームに(何でかね?) と高飛車な感想で迎えていた。 ということで何が言いたいのかと言うと ことミュージカルに関して僕は一方ならぬ思いと先見の自負がある(と勝手に思っていた、嫌な奴ですね) そんな目から見たら・・・ 世界が身近になった今、時間をおかずに日本語化したミュージカルが上演される昨今、、、、。 もちろん、当地では間断なく名作は生まれていたのだろうが こういった僕としては今回 久しぶりに本場のミュージカルに触れた。 そして、素晴らしかった。 本作はNYのオフ・ブロードウェイで最優秀ミュージカル賞を受賞しているステージを ライブ収録に近い形で完成させている。 見ながら「これが本場のミュージカルなんだよ、本当の実力があってこそこういうステージが作られるんだよ」 と、首が痛くなるほど頷いていた、久しぶりに。 ともかくすごいんですよ! 主演のヴァレリー・ヴィゴーダはエレキバイオリンを弾きながらいとも何気なく歌い 助演のウェイド・マッカラムはアイリッシュ訛りで見事に大冒険家の思いを歌い上げる。 舞台上にはこの二人しか登場せず、2時間のミュージカル舞台を万巻の音と歌とストーリーとで埋め尽くしている この実力に裏づけられた完成形は鳥肌ものとでも言ってよい。 尚 主演のヴァレリーは、シンディ・ローパーのツアーに参加する実力派ミュージシャンでもあり本作では作詞も、 作曲はブレンダン・ミルバーン、音楽監督および編曲はライアン・オコンネル、 音響デザインはトニー賞受賞のロブ・カプロウィッツ(「フェラ!(FELA!)」)、 舞台美術はアレクサンダー・V・ニコルズ(「ヒュー・ジャックマン、バック・オン・ブロードウェイ」)、 衣装デザインはチェルシー・クックという豪華布陣が務める。 やっぱり、ブロードウェイはタダモンじゃありませんな。 「ニューヨーク・ブロードウェイの傑作舞台を映画館で上映する『松竹ブロードウェイシネマ』シリーズの1作」 ということだが 後続が今から楽しみでならない、、、またミュージカル大好きに戻ったな、僕。 2024年10月4日 公開

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      「花嫁はどこへ?」

      映画『花嫁はどこへ?』公式サイト|2024年10月4日(金)公開 https://movies.shochiku.co.jp/lostladies/ インド映画の進化系がここに。 インド映画なのに 時間が2時間と短い(普通) 踊りがない それだけではありません! 製作アミール・カーン。 インド映画の大スターであり 素晴らしい製作者である彼に魅せられた 僕もその一人である。 大ヒット作 「きっとうまくゆく」 きっと、うまくいく : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/77899/ に刺激を受け続く 「PK」 PK : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/81561/ 「ダンガル きっと、つよくなる」 ダンガル きっと、つよくなる : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/88238/ と劇場に足を運んだ。 そして今回は 製作として本作を送り出した。 本当に彼の作品は間違いがない。 些細なことから ありえない、花嫁の取り違え。 これを単なるハプニング映画で終わらせていない。 そもそも取り違えが起こりかねないインドの婚礼事情 そこから 女性の自立や就学に対する慣習の壁。 貧困や困難に対して強く生き抜く力など 多方面において 今のインドの問題や可能性をストーリーに含め映像化した 大きな作品と言える。 そして何よりも人が持つ本来の暖かさをも。 監督は アミール・カーンの元妻で「ムンバイ・ダイアリーズ」などを監督したキラン・ラオ。 尚、本作はネットフリックスが製作に絡んでいるからだろう、 冒頭に描いた 「時間が2時間と短い(普通) 踊りがない」 ということもそれに関係して世界市場を意識していると想像される。 活躍の場をより広げるアミール・カーンの また大きな一歩となる作品になるだろう。 極楽映画大賞インド部門ノミネート。 2024年10月4日 公開

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        「サウンド・オブ・フリーダム」

        映画『サウンド・オブ・フリーダム』公式サイト https://www.hark3.com/freedom/ この作品の最も重要な部分は 本編後に主演のジム・カヴィーゼルによる スペシャルメッセージにある。 それは 奴隷制度を廃したリンカーン大統領に言及した。 リンカーンは奴隷制度に反するのに大きな役割をしたのは 当時の書籍物語「アンクル・トムの小屋」のヒットにあると。 この物語を多くの人が読むことにより 当時当たり前と考えられていた黒人奴隷制度がいかに非人道的であるかということの啓蒙になり 民衆が事実の理解を深めることにより その先の開放に向かう大きな力になった。 ということだ。 そして 同じように 本作が一人でも多くの人に見てもらえることが 世界に蔓延する児童人身売買の実情をただすことになると。 だから見てほしいんだと。 クレジットでは製作は2023年となっているが 製作完成から公開まで5年の年月を要したとのこと。 多々困難があったのだろう。 結果 全米興行収入第一位 これがアメリカ国内に うねりを起こしたか、期待を込めて。 児童人身売買の最大の市場であるアメリカで。 実話である本作、 児童人身売買の現状と 想像を絶する救出劇 紹介文はこれだけで 十分。 衝撃の作品です。 2024年9月27日 公開

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          「パリのちいさなオーケストラ」

          映画『パリのちいさなオーケストラ』公式サイト https://parisorchemovie.com/ パリ近郊の音楽院でビオラを学ぶアルジェリア系の少女ザイア 市内の名門音楽院に最終学年で編入を認められる 同時に世界的指揮者に師事し指揮者を目指す しかし女性指揮者は世界でわずか6%しかいないという事実。 指揮の練習にも音楽院の生徒たちは協力的ではない。 それではと、自分のオーケストラの組成を試み パリ市内の上流家庭出身の生徒たちと移民の多いパリ近郊の地元の友人をまとめ、 垣根を超えたオーケストラを結成。 主人公は 音楽院、指揮のレッスン、オーケストラの創設 そして障碍者施設での演奏教室。 ダウン症の子供がチェロに興味を持つ、 彼女たちはその子ができることを見出しチェロの演奏を教える。 そして 作品の大団円は 彼女が組成したオケだけではなく 多くの仲間が集まり ラベルのボレロを。 その中にはあのダウン症の子も笑顔で参加している。 これこそが 軽やかな身のこなしからvolar(飛ぶ)という言葉に関連があるという説の ボレロなんだよ!と、ぼくは思う! また 作品の宣伝コピーには 人種差別、性差別、階級の不平、貧富の差 等に フォーカスした表現が主軸に見られるが 僕はそう思わない。 別に多様性に反するつもりはない、 ただし、純粋に この映画は 移民だろうと、女性だろうと、出実がどうであろうと 目指す道を信念をもって進むこと、その力強さが 何おも越えられるという人間の持つすばらしさを現わしてくれているのだと。 ところで 「果たして指揮者は必要なのか?」 僕自身常に思っていたこの問いかけに 作中で世界的指揮者は答える。 「ちゃんと練習をしていれば確かに不要だ。 だが、指揮者がいなければオーケストラのエネルギーが分散する」 これに僕の長年の疑問が晴れた。 また、マエストロはこうも言う 「指揮者が演奏者を信じなければ、演奏者も指揮者を信じない」と。 「実話」 モデルとなる「ディヴェルティメント・オーケストラ」 ザイア・ジウアニが 1998年にパリとセーヌ・サン・ドニの音楽院の学生や指導者と一緒に設立。現在も70人程の団員を有し、年間約40のコンサートを開催している。 2024年9月20日 公開 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 今月試写した映画: 「ヒューマン・ポジション」 https://position.crepuscule-films.com/ 2024年9月14日 公開 「シサム」 https://sisam-movie.jp/ 2024年9月13日 公開 「ナミビアの砂漠」 https://happinet-phantom.com/namibia-movie/# 2024年9月6日 公開 「本日公休」 https://www.zaziefilms.com/dayoff/ 2024年9月20日 公開 「チャイコフスキーの妻」 https://mimosafilms.com/tchaikovsky/ 2024年9月6日 公開 「ヒットマン」 https://hit-man-movie.jp/ 2024年9月13日 公開 「ジガルタンダ・ダブルX」  https://spaceboxjapan.jp/jdx/ 2024年9月13日 公開 「ぼくが生きてる、ふたつの世界」  https://gaga.ne.jp/FutatsunoSekai/ 2024年9月20日 「SONG OF EARTH/ソング・オブ・アース」 https://www.transformer.co.jp/m/songofearth/ 2024年9月20日 公開 「パリのちいさなオーケストラ」 https://parisorchemovie.com/ 2024年9月20日 公開 「画家ボナール ピエールとマルト」 http://bpm.onlyhearts.co.jp/ 2024年9月20日 公開 「西湖畔に生きる」 https://www.moviola.jp/seikohan/ 2024年9月27日 公開 「ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー」 https://kinocinema.jp/minatomirai/movie/movie-detail/796 2024年9月20日 公開

        「アーネストに恋して」

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          「SONG OF EARTH/ソング・オブ・アース」

          映画『SONG OF EARTH/ソング・オブ・アース』9月20日(金)公開 https://www.transformer.co.jp/m/songofearth/ 北欧の神髄 言葉少なく、装飾少なく 的を貫くドキュメンタリー。 北欧、その中でも特にフィヨルドの素晴らしい姿を持つノルウェーの中西部の山岳部 「オルダーレン(オルデン)」地方。 ネット上にも詳しい資料がないので 観光会社のHPですが 位置も含めて確認ください。 2024年 オルデンで絶対外さないおすすめ観光スポットトップ10 - トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Attractions-g2148176-Activities-Olden_Stryn_Municipality_Sogn_og_Fjordane_Western_Norway この自然の素晴らしい地に暮らす老夫婦の1年にわたる生活を追ったドキュメンタリー。 ともかく、この自然があれば、映し出せばそれで十分と思わせる映像に 心豊かにさせてくれる老夫婦の言葉、 「自然は人生の舞台」 「自分が幸せなら周りの人も幸せを感じる。何よりも大切なのはともに幸せなこと」 満喫です。 カメラは総勢9人 音楽は氷河や湖の音を譜面に起こしてオーケストレーションで奏でる。 監督はこの夫婦の娘であるマルグレート・オリン。 製作総指揮には「ベルリン・天使の詩」などの巨匠ヴィム・ヴェンダースとノルウェーを代表する名優リブ・ウルマン。 2024年9月20日 公開

          「SONG OF EARTH/ソング・オブ・アース」

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          「ぼくが生きてる、ふたつの世界」

          映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』公式サイト https://gaga.ne.jp/FutatsunoSekai/ コーダ(CODA)には全く違う2つの意味がある。 聴覚に障害のある両親を持つ 聞こえる子供(コーダ:CODAと呼ぶ)が主人公。 聞こえる世界と、聞こえない世界(手話の世界) その両方で生きる 原作者、五十嵐大自身の物語。 両親から受ける温かさと、それに寄り添い想う世界が 観る私たちの心を幸せな気持ちに満たしてくれる、です。 時には反抗する時期も、 地元、宮城の親元を離れた 五十嵐大は東京へ。 その姿は ドラマティクでもなく どちらかというとアウトロー的にとつとつと生きる。 東京でも手話の世界に接することで思いをはせた故郷は、 母、そして家族の愛が満ちていたんだと気が付く。 こうした大の姿を主演の「吉沢亮」 母役は実際に耳に障害がある「忍足亜希子」 が好演する。 特に祖父役の「でんでん」がさすが、 ともするとモノトーンになりがちな(実際に無音の場面が多いし)場に キラッとした色を加えてくれている。 コーダ(CODA)には全く違う2つの意味がある。 聴覚に障害を持つ親の元に生まれた聞こえる子どものことをコーダと呼び ・・・CODA, Children of Deaf Adults からきている・・・ そして日本にはそうした子供が2万人以上いることも 本作知った。 もう一つは良く知られた音楽用語。 クラッシック曲のラストに 主題部とは違う形でつくられる部分。 因みにこちらの語源はラテン語のcauda「尾」を意味する語に由来するそうだ。 そして すぐに思いつく映画で 「コーダ あいのうた」 コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価 - 映画.com https://eiga.com/movie/96041/review/ 2022年・第94回アカデミー賞で作品賞、助演男優賞(トロイ・コッツァー)、脚色賞の3部門を受賞 を受賞したこの作品は 見事にこの2種類のコーダ(CODA)を作品に込めた名作だった。 本作「ぼくが生きてる、ふたつの世界」と「コーダ あいのうた」 共に配給は「GAGA」。 2024年9月20日 公開

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          「本日公休」

          9/20公開『本日公休』公式サイト https://www.zaziefilms.com/dayoff/ ほっとする映画って大切だよね。 台湾の台中にある昔ながらの理髪店での物語。 女性店主は40年にわたってこの店で地元の常連客の髪を切ってきた。 この場所は理容室であると同時に地元民たちにすると憩いの場、交流の場でり 主人公としては無くてはならない人と場所。 女手で育て上げた3人の子どもたちはそれぞれ独立しているが 世代ギャップと生き方の違いかぎくしゃくが目立つ。 そんなある日 かつて通ってくれていた常連の老人が 遠方に越し病に倒れたと聞き 彼女自ら道具一式をもって老人所へ向かう。 どこにもありそうな ちょっとした出来事 おもわず微笑んでしまうエピソード それを映画に閉じ込めて 僕たちの心にほっこりとした風を送ってくれる。 監督のフー・ティエンユー/傅天余 1973年9月13日台中生まれ。 自分の母親をモデルにこの物語を書いた。 間違いなくここには 何度か書いている 僕の好きな 小津安二郎であり荻上直子の世界。 きっと彼らの世界が好きな人なんだろうなと、 優しい人間ドラマが好きなあなたへ。 2024年9月20日 公開

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          「シサㇺ」

          映画『シサㇺ』9月13日(金)全国公開 公式 https://sisam-movie.jp/ 「シサㇺ」とはアイヌ語で「隣人」のこと。 和人は悪いシサㇺなのかそうではないのか・・・・ アイヌと江戸幕府を舞台に 日本の本来持つ多様性 色々な面で問いかけてくれる社会派作品。 江戸時代前期、幕府の松前藩は、現地のアイヌとの交易で多くの利を得ていた。 それは不公平な条件下で行われ、さらにはその地を踏み荒らしたことにより アイヌ達の怒りは増し一触即発の危機を含んでいた。 微妙な時代背景のもと 主人公である松前藩士の子息である兄弟はアイヌとの交易で得た品を他藩に売る仕事をしている。 ある日、兄は使用人の不正を暴くが、逆に殺されてしまい、犯人は蝦夷地へと逃亡する。 復讐のため蝦夷地へ向かった弟、孝二郎、彼も大きな傷を負うがアイヌに救われ九死に一生を得る。 そこでアイヌの異なる文化や風習に出会い理解しあらたな人生観を得る。 松前藩とアイヌとの激しさを増した争いの中で主人公、孝二郎のとった行動は。。。 驚くべきは アイヌ役の演者は全編アイヌ語で語り通している。 このような作品は今まであっただろうか、 その考証背景は素晴らしい。 配役は 寛一郎。共演に、三浦貴大、サヘル・ローズ、古川琴音、要潤、富田靖子、緒形直人など 十分な陣営。 特筆すべきはサヘル・ローズ、 彼女自身が日本へ難民としてわたってきた苦難の人生(ホームレスだつた時期もあったと聞く)が重なる アイヌを演じる名演技だ。 そして、これまた初めて知ったのだが(あくまでも無知な僕で) 見事に主役を演じた寛一郎は本名、佐藤寛一郎 あの佐藤浩市の息子、さらには三國連太郎の孫ということを 見た後に知った。やばいよ、まったく。 監督:中尾浩之 間違いなし!大賞ノミネート。 2024年9月13日 公開 【お勧め情報】 時代と地域的背景、色々とシンクロする読み物として 逢坂剛の 「重蔵始末」のシリーズをお勧めします。 北門の狼 重蔵始末(六)蝦夷篇 Amazon.co.jp: 北門の狼 重蔵始末(六)蝦夷篇 (講談社文庫 お 47-34) : 逢坂 剛: 本 https://www.amazon.co.jp/%E5%8C%97%E9%96%80%E3%81%AE%E7%8B%BC-%E9%87%8D%E8%94%B5%E5%A7%8B%E6%9C%AB-%E5%85%AD-%E8%9D%A6%E5%A4%B7%E7%AF%87-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB/dp/4062773848 逆浪果つるところ 重蔵始末(七)蝦夷篇 Amazon.co.jp: 逆浪果つるところ 重蔵始末(七)蝦夷篇 (講談社文庫 お 47-37) : 逢坂 剛: 本 https://www.amazon.co.jp/%E9%80%86%E6%B5%AA%E6%9E%9C%E3%81%A4%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%93%E3%82%8D-%E9%87%8D%E8%94%B5%E5%A7%8B%E6%9C%AB-%E4%B8%83-%E8%9D%A6%E5%A4%B7%E7%AF%87-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB/dp/4062930080 また 是非こちらにも行きたい 「ウポポイ」 ウポポイ(民族共生象徴空間) NATIONAL AINU MUSEUM and PARK – ウポポイ(民族共生象徴空間)公式サイト https://ainu-upopoy.jp/

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          番外編:「山の郵便配達」

          山の郵便配達 : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/51453/ よい物は良い! 2001年日本公開の旧作ではあるが、、、 夏の公開作品は 昨今の気候なのか、は、どうしても公開本数も限られていて この場で紹介する作品も限られてくる。 そうした最中に 先日NHK・BSで放送された本作に出合って「感動」! タイトルは知っていたが不覚にも見ていなかった。 時は1980年代中国の山間部。 まだ、あの国の経済騒ぎが始まる直前、 しかも、貧しい山間部、 そこにたった一人の郵便配達人、 足を痛め、20代の息子がその跡を継ぐ。 配達人は歩くことで、山間部を何日もかけて歩くことで 郵便物の集配を行う、自宅に戻るのはほんのわずかな時間。 一人息子は幼いころから そうした状況の中で 父の仕事を把握できず、ある時は怖い「おじさん」と感じ続けていいた。 しかし彼は自分から足を痛めた父親の役割を継ぐことにする。 ここから物語は始まるのだが、 寡黙に配達を続けていた父、 実はそこには地域住民との深い深い繋がりと思いが存在していたことを 彼は初めて知る。 初めての配達の旅、父が同行し、飼い主の犬を相棒にして。 見る者が触れるのは 父息子の心の交流、住民との素朴な絆、残してきた母に対する本当の気持ち そのすべてが あの時代のあの場所、 この舞台設定が見事に「こころの映画」を完成させてくれている。 邦題の「山の郵便配達」はそのままに良いタイトルだと思うし 原作、ポン・ヂエンミンの短編小説の原題「『那山 那人 那狗(あの山、あの人、あの犬)』 見終わった時に大きくうなずくことは間違いない。 スタッフ、配役含めて情報がなく その後彼らがどのような活躍をしたのか、 (間違いなくその実力はあるので) 活躍ができていることを切に願う。 1999年製作 日本公開日:2001年4月7日 参考 1980年代:改革開放の進展により「世界の工場」と呼ばれるほど経済が急成長 1989年:天安門事件 2012年:習近平が中国共産党中央委員会総書記、中央軍事委員会主席に選ばれる 【各配信プラットホーム で、見ることができるのでぜひ】 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 今月極楽試写した作品 ・「めくらやなぎと眠る女」 アニメ映画『めくらやなぎと眠る女』公式サイト http://www.eurospace.co.jp/BWSW/ 2024年7月26日 公開 ・「夏の終わりに願うこと」 8/9 公開・映画『夏の終わりに願うこと』公式サイト https://www.bitters.co.jp/natsuno_owari/index.html 2024年8月9日 公開 ・「愛に乱暴」 映画『愛に乱暴』オフィシャルサイト 2024年8月30日公開 https://www.ainiranbou.com/ 2024年8月9日 公開 ・「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」 「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」公式サイト|8月9日(金)より全国順次公開 https://www.zaziefilms.com/yorusoto/ 2024年8月9日 公開 ・「ぼくの家族と祖国の戦争」 映画『ぼくの家族と祖国の戦争』公式サイト https://cinema.starcat.co.jp/bokuno/ 2024年8月16日 公開 ・「ポライト・ソサエティ」 映画『ポライト・ソサエティ』公式サイト|8月23日(金)公開 https://transformer.co.jp/m/politesociety/ 2024年8月23日 公開 ・「心平、」 映画『心平、』公式サイト https://www.shinpei.jp/ 2024年8月17日 公開 ・「美食家ダリのレストラン」 映画『美食家ダリのレストラン』公式サイト | 8月16日(金)新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほかにて公開 https://dali-restaurant.com/ 2024年8月16日 公開 ・「エターナルメモリー」 映画『エターナルメモリー』公式サイト https://synca.jp/eternalmemory/ 2024年8月23日 公開 ・「パドレ・プロジェクト 父の影を追って」 映画『Padre Project | パドレ・プロジェクト 〜父の影を追って〜』公式サイト https://padreproject.jp/ 2024年8月31日 公開 ・「助産師たちの夜が明ける」 映画『助産師たちの夜が明ける』公式サイト 8月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー http://pan-dora.co.jp/josanshitachi/ 2024年8月16日 公開

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          「心平、」

          映画『心平、』公式サイト https://www.shinpei.jp/ 多様な障害・・・。 知的障害、自閉症の主人公 福島原発事故で田畑を手放し危険区域で警備員として生計を立てる父 離婚して実家に戻り、その環境になじめない妹。 こうした家族が 主人公の行動で どのような展開を見せるのか。 ・・・最後には涼風が見ている私たちの心を吹き抜ける。 共に30代で日本映画学校(現:日本映画大学)卒業の 監督の山城達郎と 脚本の竹浪春花。 しっかり学んでいる、その証だろう。 ところで 毎度書きますが 日本映画に疎い僕だからなんだろう 出演者の誰一人として知らない役者さんばかりだった。 が、皆、そう、皆が素晴らしく演じていた。 2024年8月17日 公開

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          「ぼくの家族と祖国の戦争」

          映画『ぼくの家族と祖国の戦争』公式サイト https://cinema.starcat.co.jp/bokuno/ 「歴史は勝者が作る」と言われるが、 逆に敗者、被害者に寄り添うストーリーがあり 映画はそれを事実として語り継ぐのだろう。 逆の視点、 見始めてすぐに思ったのはこの言葉だ。 第二次世界大戦時のデンマーク。 僕たちには知識として薄いが この国は周辺他国同様ドイツナチスに占領された。 市民生活はナチス支配下で大きく制限され過酷な状況であった。 そして 本作舞台にはそこに1945年4月という微妙な時が。 ソ連が対ナチス戦に反撃をはじめ 各地でドイツ軍の撤退、敗戦の色が濃くなる。 同時に各国に移住していたドイツ住民は即、難民として移動を差ざるをえなくなり ここデンマークでも(依然ドイツ占領下)ナチスの一方的な押し付けで 多くのドイツ人難民が押し寄せる。 デンマーク住民は今までのナチスによる過酷な仕打ちに対して その責任とは全く無関係なドイツ難民に対して 支援を断るだけではなく 支援しようとする同胞、主人公家族へも非難の目を向ける。 この映像はかつて何度も目にした ドイツ人によるユダヤ人迫害のシーンそのままに。 僕には象徴的に見えたシーンとして 病に倒れるドイツ難民を支援し町の住民から非難の目で見られる主人公家族 その長男が子供たちの戦争ごっこで 「お前はナチス役だ」と言い渡され 腕にあのハーケンクロイツの付いた腕章をつけられ デンマーク軍役の子供たちにいじめられる。 ・・・・これは正に、ドイツでユダヤ人がダビデの星の腕章をつけられて アウシュビッツに向かう貨車に詰め込まれるシーンではないか、と。 主人公、市民大学学長とその家族 同胞から非難の目、時には暴力にも会いながらドイツ難民を救う、 そして、最後は堂々とした姿でこの街を去る この雄姿、見る僕たちに尊厳とは何かを示してくれた。 監督・脚本 / アンダース・ウォルターは 1978年生まれ、デンマーク出身。 アカデミー賞で短編実写映画賞を受賞して さらなる活躍が期待される。 主人公の役の ピルー・アスベック 1982年生まれ、デンマーク出身。 自国だけでなくハリウッドでも活躍する実力者。 息子役の ラッセ・ピーター・ラーセン デンマーク出身。本作のオーディションで勝ち抜き、長編映画デビュー。 演技とは思えない子供ならではの本心が垣間見れた。 本年度 極楽映画大賞ノミネート! 2024年8月16日 公開

          「ぼくの家族と祖国の戦争」

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          「めくらやなぎと眠る女」

          アニメ映画『めくらやなぎと眠る女』公式サイト http://www.eurospace.co.jp/BWSW/ 僕はいわゆるハルキストの一人かな。 デビュー作の(1979年4月発表)『風の歌を聴け』 からほぼリアルタイムで村上作品は全作追いかけている。 本作は 80年代から30年間ぐらいの最も充実した(と僕は思う)時期に書かれた 短編集からの6作品をベースにしている。 「かえるくん、東京を救う」神の子どもたちはみな踊る:2000年 「バースデイ・ガール」バースデイ・ストーリーズ:2006年 「かいつぶり」カンガルー日和:1983年 「ねじまき鳥と火曜日の女たち」パン屋再襲撃:1986年 「UFOが釧路に降りる」神の子どもたちはみな踊る:2000年 「めくらやなぎと、眠る女」螢・納屋を焼く・その他の短編:1984年 僕自身その時々に村上の文章で読んでいるからこそ強く言いたいのだが 脚本を書くにあたりこうした発表された時期もテーマもまちまちもあるものを 良くここまでまとめ、再編成し、 さらに このようなまとまった作品、映像化ができたものだと。 原作では阪神淡路地震が題材だったが 本作では東日本大震災に置き換えるなど 時間的な移行がされているだけでなく 主な登場キャラクターの一つ一つが丁寧に無理なくアレンジされている。 また、脚本だけでなくアニメ映像として 日本人の顔のつくり 日本の町のつくり 日本人のしぐさのつくり 多方面において日本人である僕たちには描き切れなかった 「日本、日本人」を描き切っている。 村上春樹はエッセイで 自分の著作過程を語っている。 まず、日本語で書き、それを英語に翻訳し そして最後にまた日本語でにすると。 英語版、日本語版のどちらが完成ということではないようだ。 そういう意味で彼の作品がグローバルな支持を得ている要因の一つだろう。 更に ずいぶん前に 駒場東大で開催された 村上春樹作品の世界の翻訳者が一堂に会するシンポジウムに行ったことを思いだした。 ここには日本語、英語だけでなく スペイン語、フランス語 それこそ多種多様な翻訳者が集い 彼の作品のすばらしさ それを自分が翻訳する事のすばらしさを語っていた。 本作はオリジナルの英語に加えて日本語吹き替え版も制作されている。 僕が見たのはオリジナル版で、 結果、先にオリジナル版を見ていてよかったと思う。 仮に後で日本語版を見たとしても。 資料には 監督のピエール・フォルデスは アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされセザール賞を受賞したハンガリー人の父ピーター・フォルデスと、イギリス人の母の間にアメリカで生まれる。 パリで育ちピアノと作曲を学び、ニューヨークで映画や広告音楽の作曲家としてそのキャリアをスタートさせた後、ヨーロッパへ渡る。 映画監督、作曲家、画家として活躍するアーティスト。 2022年/109分/フランス、ルクセンブルク、カナダ、オランダ合作 という製作背景もなんだかうなずける。 極楽映画大賞アニメ部門 ノミネート 2024年7月26日 公開

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          「お隣さんはヒトラー?」

          映画『お隣さんはヒトラー?』公式サイト https://hitler-movie.com/ 今もナチス、ホロコースト、またもや、と思いきや・・・ 今も毎年、この題材の映画が多くつくられる。 決して許されない忘れてはいけない事実であることに 異論は全くない。 が、正直こんなにまで多く、、、、 と思う。 しかし、本作は見事に見る側のそんな思いを覆えてしまうツボが。 ホロコーストで家族を亡くし 老後を南米で一人暮らすユダヤ系ポーランド移民の「ガンコなお爺さん」。 彼の隣家に謎の人物が引っ越してくる。 時は1960年、 南米に逃れていたナチスの重罪戦犯がイスラエルの強力な捜査網で逮捕された時期。 そこにあのヒトラーと思われる人物が引っ越してきたことで このお爺さんは俄然、私設調査を始める。 自殺したはずのヒトラーが実はこの南米で生きている!? 物語は思わない方向に展開し・・・ なんと、二人の中には友情すら芽生えるなどもし 思いがけないものとなっている。 この奇想天外なストーリー その重要な要素の一つが お爺さんの自宅の窓からの隣人の偵察。 プロダクションノートでは この偵察する窓、家屋という重要なセットに苦心したとのこと。 言われてみれば、うなずける。 そう、個人的にはヒッチコックの「裏窓」を思いだしたかな。 裏窓 : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/5440/ ともかく 愚かな戦争、しかもホロコーストという悲惨な題材から このような物語を編み出した製作陣に乾杯ですね。 監督は、本作が長編2作目となるレオン・プルドフスキー。 1978年、ロシア・レニングラード(現サンクトペテルブルク)生まれ。 13歳の時にイスラエルへ移住し、テルアビブ大学で学士号を取得。 ヴェネチア国際映画祭、トロント国際映画祭等で評価を得る。 他にTVムービーシリーズでも活躍。 隣人をヒトラーと疑うお爺さん役のデヴィッド・ヘイマン。 英テレビドラマ「ロンドン警視庁犯罪ファイル」(97~09)の マイク・ウォーカー警視役で知られる、 ヒトラーに疑われるヘルツォーク役のウド・キア。 『マイ・プライベート・アイダホ』(91)、『アルマゲドン』(98)等で わきを固める名優。 そして 『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)を始め、 ラース・フォン・トリアー監督のほぼ全作に出演しているとのこと。 ダンサー・イン・ザ・ダーク : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/1044/ 2024年7月26日 公開 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 今月試写した映画 「潜水艦コマンダンテ」 映画『潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断』オフィシャルサイト 2024年7/5(金)公開 https://comandante.ayapro.ne.jp/ 2024年7月5日 公開 「フェラーリ」 映画『フェラーリ』公式サイト|7月5日(金)全国公開 https://ferrari-movie.jp/ 2024年7月5日 公開 「Shirly」 映画『Shirley シャーリイ』公式サイト https://senlisfilms.jp/shirley/ 2024年7月5日 公開 「クレオの夏休み」 映画『クレオの夏休み』公式|7月12日(金)公開 https://transformer.co.jp/m/cleo/ 2024年7月12日 公開 「ある一生」 映画『ある一生』公式サイト https://www.awholelife-movie.com/ 2024年7月12日 公開 「わたしの物語」 映画『わたしの物語』公式サイト 6月22日(土)より新宿K’s cinemaにてロードショー‼ http://www.pan-dora.co.jp/watashi/ 2024年6月22日 公開 「郷愁鉄路~台湾、こころの旅」 映画『郷愁鉄路~台湾、こころの旅~』公式サイト – 台湾と鉄道を愛するあなたに捧ぐ、情緒溢れる記録映像 7月5日(金) 新宿武蔵野館ほか全国順次公開 https://on-the-train-movie.musashino-k.jp/ 2024年7月5日 公開 「お母さんが一緒」 映画『お母さんが一緒』公式サイト https://www.okaasan-movie.com/ 2024年7月12日 公開 「墓泥棒と失われた女神」 映画『墓泥棒と失われた女神』オフィシャルサイト https://www.bitters.co.jp/hakadorobou/ 2024年7月19日 公開 「幸せのイタリアーノ」 映画「幸せのイタリアーノ」 公式サイト – 2024/7/26(金)より シネスイッチ銀座他にて全国順次公開 http://cdt.onlyhearts.co.jp/ 2024年7月26日 公開 「時々私は考える」 映画『時々、私は考える』公式サイト 7/26(金)ロードショー https://www.sometimes-movie.jp/ 2024年7月26日 公開 「Dito」 映画『DitO』 公式サイト https://www.ditofilm.com/ 2024年7月26日 公開 「お隣さんはヒトラー」 映画『お隣さんはヒトラー?』公式サイト https://hitler-movie.com/ 2024年7月26日 公開 「ロイヤルホテル」 映画『ロイヤルホテル』公式HP https://unpfilm.com/royalhotel/ 2024年7月26日 公開

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          「ある一生」

          映画『ある一生』公式サイト https://www.awholelife-movie.com/ シンプルかつ力強い。 ストーリは 1900年頃のオーストリア・アルプス。孤児の少年アンドレアス・エッガーは遠い農場の親戚に預けられ過酷な生活が始まる。 唯一身を案じてくれた老婆が亡くなるとそこを出て、アルプスに作られるロープウェー建設の日雇い労働者として生計を立てる。 生活は苦難でも独自性を持った自分の人生、愛する娘とも結ばれる。 しかし、その安らぎもひと時しか続かず、 その後第二次世界大戦でソビエト戦線に送りこまれ帰還はする。 時代は進み、今はアルプスのリゾート地となったかつての日雇い労働の場を前に 彼にはかつての思い出がフラッシュバックのように流れる。 そして人生の終末を迎える。 という、確かな「ある人生の一生」を描いた シンプルかつ力強い作品。 原題は「ein ganzes leben」 意味は「一生」 タイトルも内容も誠にもってドイツらしい! 以下はあくまでも資料から (なんたって僕は誰も知らなかった) 原作は ローベルト・ゼーターラーの同名小説でブッカー賞最終候補にもなった作品。 主役のアンドレアス・エッガーは年代ごとに3人の俳優が演じる。 幼少期をイヴァン・グスタフィク、青年期をシュテファン・ゴルスキー、老齢期を性格俳優のアウグスト・ツィルナー。 監督は、『ヒランクル』(03)、『アンネの日記』(16)のハンス・シュタインビッヒラー、脚本は、『マーサの幸せレシピ』(01)のウルリッヒ・リマー。 2024年7月12日 公開

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          「わたしの物語」

          映画『わたしの物語』公式サイト 6月22日(土)より新宿K’s cinemaにてロードショー‼ http://www.pan-dora.co.jp/watashi/ またまた 色々と投げかけてくれる作品です。 極めてまれな障がいを持つ女性が 撮影期間4年にわたり自ら撮影・監督したセルフ・ポートレイト・ドキュメンタリー。 主人公で監督のエラ・グレンディニングは 股関節がなく、大腿骨が短いという極めて稀な障がいのあるイギリス人女性。 障がい者差別が未だに根強く残るこの社会で、同じ障がいのある人をSNSで探し、 自分を更に愛するには何が必要と自分らしい生き方を模索する自らの姿を記録した作品。 柱は 治療をすれば障がいは改善されるだから「障がいを治す」とすることに対して 実はその意識の底辺には「障がいは害である」という「障がい者差別(エイブリズム)」の実在。 そして彼女は障がいがあっても「そのままでいい」という力強いメッセージを発信する。 自身の出産や母親、友人などの状況が彼女を取りまき、これまた考えさせられるドキュメンタリーだ。 【資料から】 〈障害者差別(エイブリズム)〉 エイブリズム(Ableism)/非障害者優先主義/健常者優先主義/能力主義 能力のある人が優れているという考えに基づいた、障害者に対する差別と社会的偏見を意味する。 辞書には「障害(=他の人がすることが難しくなるような病気、怪我、状態)を持っていることを理由に 不当な扱いを受けること(出典元:Cambridge Dictionary)」と記載されている。 日本語では「非障害者優先主義」「健常者優先主義」、「能力主義」とも訳される。 エイブリズムの根底には、障害者は「治す」必要があるという前提があり、 障害によって人を定義する考え方がある。 エイブリズムは、人種差別や性差別と同様に、ある集団全体を「劣ったもの」として分類し、 障害を持つ人々に対するステレオタイプや誤解、一般化などを含む。 2023年サンダンス映画祭ワールドシネマ部門正式出品 2023年クラクフ映画祭最優秀ソーシャル・イシュー映画賞 2023年ミルウォーキー映画祭審査員特別賞他 SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023上映作品(映画祭上映時邦題『あなたを探し求めて』) 2024年6月22日 公開 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ ここで提示されている問題とは 「答えの無い問題」 ともいえる。 直接関係ないが僕の好きなTV番組で NHKのEテレの「ニュー試」というのがある。 世界の一流の大学の入試をユニークに紹介する番組。 取り上げられる大学が求めているのは グローバルでイノベーティブな人材 と 専門性のある人材 という大きく二種類に分けられるようだ。 特に前者である、例えばハーバードやMIT、シカゴ大などが求めている能力とは まさに「答えの無い問題に対する解決能力や姿勢」が求められている。 今回の題材もそうした一環ではないかと、ふと思いました。 ニュー試 - NHK https://www.nhk.jp/p/newshi/ts/3MWXJL2V4J/

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          「クレオの夏休み」

          映画『クレオの夏休み』公式|7月12日(金)公開 https://transformer.co.jp/m/cleo/# こういう愛の形、暖かさって好きだな。 パリで父親との二人暮らしの幼い少女クレオ。 母を亡くした彼女には一緒に暮らす乳母グロリアが大好き。 だがアフリカの島国出身のグロリアは事情があり母国に帰ることになる。 悲しむクレオをグロリアはバカンスの期間だけ自宅に招待する。 グロリアには島に残してきた実の子供たちがおり ここで繰り広げられるそうした家族たちとの交流や はたまた、クレオにしてみると 自分の愛を彼らに奪われてしまわないか、という幼い不安や葛藤が物語を筋立てる。 そして このような心を洗われるような物語「家族」の関係に 「南北関係」というもう1つの問題が提起される。 舞台となるアフリカ北西部の島国「カーボベルデ」は 美しい島国であるとともにポルトガルの植民地であった歴史を持ち 未だに貧しく グロリアはいわゆる経済移民として家族を島に残し パリでの出稼ぎで島に残してきた家族の生活を支えていた。 ストーリーは こうした世相的問題も内包しつつ シンプルな乳母との愛情物語を軸に展開される。 そして場面転換ごとに、描かれる素晴らしいアニメ映像 これがまたこの作品の美しさを倍増させ品位すら醸し出す。 また UPを多用したカメラワークも それぞれの心の中を表わせているような効果をもたらし ポイントになっている。 監督のマリー・アマシュケリは 1979年7月16日生まれのジョージア系フランス人。映画監督、脚本家。 共作の長編デビュー作『Party Girl』が2014年カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に出品され、カメラドールを受賞。セザール賞の最優秀長編映画賞と最優秀編集賞にノミネートされる。 本作『クレオの夏休み』が単独での初長編監督作となる。 自身が幼い頃にポルトガル出身の乳母に愛情ゆたかに育てられた実体験が本作制作のきっかけでもある。 主人公クレオ役のルイーズ・モーロワ=パンザニ なんと!パリの公園で遊んでいたところを偶然キャスティングディレクターが見かけたことから主役に抜擢された。しかし、その純真無垢な演技?は目を見はるものですぞ。 アニメーション制作は フランスで活躍するアニメーション作家・イラストレーター、ピエール・エマニュエル・リエ。 監督アマシュケリとの共作で、フレームひとつひとつに手作業でブラシを用いたペイント方法で、絵本のような温かい世界を表わしている。 2023年カンヌ国際映画祭<批評家週間>オープニング作品 2024年7月12日 公開 PS 島国カーボベルデ 行きたくなった!

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