現代における、“心豊か”な「収入スタイル」。デザイナーを続けるために。
先日、3歳の息子といっしょに、馬喰横山にあるパン屋でクリームパンを買い、ベンチでほおばった。家につくと息子が、照れながら、しかし、はっきりと「将来、パン屋になりたい」って言った。小さな紙袋を頭にのっけて、コックさん! とかやっていた。
とても嬉しかった。
自分が子どもの時って、“将来、なにになりたい?”って聞かれてから、はじめて、無理やり答えをひねり出していた。自ら、なりたいものを宣言するって、周りの目を気にしがちな世の中で、とても勇気のいることだと思う。
けれども、んなことをウッセ! と、言葉ではねのける意志。3歳から教わりました。
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おいおいおいおい、なーに、いい空気感の文章を書こうとしてんだこのヤロウ!
いや〜、デザインの話しになっちゃうんですけど。ここ数年、私の目から見て、「デザイン技術・スキルが、高い。人間性としても、信頼できる。」という、20代デザイナーが何人かいまして。
そのうち、何人かは、今現在もデザイナーを続けている。しかし、他の何人かは、デザイン職からドロップアウトしている。力があるのに。人としても優秀なのに。
この「デザイン力はあるのに、望んで入ってきた業界なのに、デザイン職を完全に離れてしまう『原因』」ってなんだろうな〜、ってずっと考えていました。
ただ単に、根性のある / なしの話し? とか、20代後半までは思っていたんですが、ここ最近、どうもちがうぞ、と。
そんな話しをします。
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◎ 「デザイナーの“心豊かな状態”」って、なんなんですか?
本noteの意図。読み終わった後、「今後、デザイナーとして、“心豊かに生き残るヒント”が見つかった!」ってことが、少しでもみつかればと思い、書いています。
そんじゃあ、「デザイナーの“心豊かな状態”」ってなんすか、ってことになると思うんだけど、大きく2つあると考えていまして、それが、「A. 金銭面 + B. 精神面」という視点です。
要約すると、「A. 金銭面 + B. 精神面」のバランスを取り続けることで、「デザイナーの“心豊かな状態”」をキープでき、「自分の意志でデザイナーを楽しくやり続けられる」だろう、という考えです。
いやぁ、むずかしいよ。実にむずかしい。言葉じゃあ、理想もなにも、好き勝手にいえる。でもでも、一回、「言語化して、向かうべきゴールを明確にする」ってのは、より良いデザイン構築する上で、とっても大事なんだ。
つまーり、自分の人生を“デザイン”するってこと。ゴールの方向性を明確にするのは、“ディレクション”。
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ちなみに、「B. 精神面」の“やりたい仕事”に関しては、仕事内容はもちろん、人間関係・職場環境もふくめた“やりたい仕事”という意味です。
で、この「やりたい仕事の獲得」話しは、先日、別noteに書きました。20,000字越えとめっちゃ長いので、よかったらぜひぜひ、下記note↓にてお読みいただけると嬉しい限りです。
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◎ 現代における、“心豊か”な「収入スタイル」。
そんじゃあ、「A. 金銭面」を考えましょう。「現代における、デザイナーの“心豊か”な『収入スタイル』」。それはなんだ? 掘りさげっぞ。
「収入スタイル」は、「働き方」だ。率直にいうと、「○○歳に、『月にいくら・年にいくら』稼いでいれば、無理なく生活できるか、真剣に考える」ことだ。
「○○歳」「月にいくら・年にいくら」のところを、具体的に数値化してみよう。これ、正解なんてありません。1人1人の生き方次第。しかし、数字に起こすことが大事です。
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◎ 「デザイン一本で食っていく」という考えに、とらわれない(恥じない)。
そして、“心豊かに生き残るため”の超大事なポイント。「『デザイン一本で食っていく』という考えに、とらわれない(恥じない)」こと。
ここ、私の中で、本当に変わってきた考えでもあります。ついつい最近まで、「デザイナー = デザイン一本で食っていく状態」だと、凝り固まった考えを持っていました。
つまりは、「極端過ぎた」。「極端過ぎた」ゆえ、「できる / できない」の黒白ジャッジに耐えられなく、そこそこ力あるデザイナーも、業界を離れていってしまった一因じゃあないか……と考えたわけです。
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◎ 「収入スタイル」は、“在職・独立以外”にもたくさんある。
今までのデザイン業界における、“デザイナー”の定義って、
……のどっちかだった思うんですが、現代は、
……というように、「A. 在職」〜「B. 独立」の間に、グラデーションのような段階を選べたり、業界外と絡ませる道ってのがたくさんあるわけです。
で、「E. メインの収入仕事はデザイン制作以外」のように、例えば、「収入のメイン仕事は、アパレルの接客業」をやってもいい。
そして、「それって、デザイン一本で食っていけないってことじゃん」となるかというと、まったくそんなことはなく、むしろ、
・「アパレル業をやっている経験が、デザイン制作の発想に生きる」
・「アパレル業をやっていることでの人脈から、デザイン依頼につながる」
……ことだって、大いに考えられる。
つまり、「C・D・E」の状態でも、まっっったく恥じる必要なんてなく、
・「これが、私の“心豊か”な、ベストな『収入スタイル』なんだ」
・「この『収入スタイル』こそ、最善のデザインを生み出せる、必要不可欠な環境なんだ」
……と、意識すりゃあいいわけです。
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でもまぁ、頭の中で考えても、「どれが自分の“収入スタイル”に合ってるか」なんてわかんないですよね。
だからこそ、「いろいろと、実際に試す。体感する。」こればっかりは、やってみないと。やってみて、あ、このスタイル、むいてないな、続けてたら、いつか心がやられるかも、と感じたら、別のスタイルを試してみましょうよ。
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◎ その時の年齢・環境で、「収入スタイル」を変える、調整する。
で、「今の“収入スタイル”」が良かったとしても、5年、10年先、世の中の動向で、スタイル自体がキープできているかはわからん。また、20代頭の独身時期と、30代半ばの結婚して子どもがいる時期での、「より良い“収入スタイル”」もかわってくるでしょう。
私? 私自身もそうですよ。「今の“収入スタイル”」がそのまま、5年、10年先までキープできるなんて、あんま考えちゃあいないよ。へへへ。リアルリアル。
だからこそ、「その時の年齢、その時の環境で、『自分にとってベストな収入スタイル』を考え、取り入れる」のが大事、だと考えているんだ。
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最後に。
「収入スタイル」も「やりたい仕事の獲得」も、自分人生の“ディレクション”。いろいろ試すのは“デザイン”。
人生は有機的。波があって当然。その波乗りを楽しむデザイナー。あぁ、つよいな、つよい。負けや無力さをしっているデザイナーはつよいよ。
続けていりゃあ、いいことあるよ。あえて言い切ろう、絶対だ。
3歳の息子と、このnoteを読んでいる方と、最近会った、悩みをかかえた、愛すべきすべてのデザイナーへのメッセージでした。おおお、サンキュー!!
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* 2020年6月20日_追記 : 本noteの「▶ 関連動画版 YouTube」を公開しました。よろしければ、下の動画↓もご覧いただけると嬉しいです!
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