見出し画像

「いいデザイン」とは何か? 「いいデザイン」をつくり続けるには?? 心技体と広い視点。

デザイン、デザイン、デザイン。私がnoteを始めたのは約1年前。

今やこのnote内でも、「デザイン」って言葉やテーマがたっくさん出てくるようになりましたね。

……おい。「デザイン」っつー得意分野が取られちゃう! って心配してんじゃねぇーよ、自分。なに焦って、「“いいデザイン”とは何か?」って、エラソーに興味そそるタイトルかましてんだよ! 

---

冗談はさておき。

先に伝えちゃうと、「評価基準」で「いいデザイン」の概念は変わってきます。しかし、その上でも、「いいデザイン」を築くため、「心がけるべき共通のこと」ってのも確実に存在する。

そんなお話、しちゃうよ!

---

* 以前、「デザインの効果! 良いデザインとは? 私らしさ。」でも、「良いデザイン」の話しをしましたが、上記noteの“良いデザイン”とは、「ディレクター・デザイナー視点」の”良い”という意味です。で、今回は、「もっともっと広〜い視点」の「いいデザイン」だよ。


---
---

はて、「いいデザイン」とは何でしょう?


まず先に。あなたの頭の中で、「魅力を感じる異性」を思い浮かべて、言葉に起こしてみてください。パパパッっと。出ましたか?
 

・ やさしい性格
・ クリーンな清潔感がある
・ 笑顔の時、八重歯が見える
・ 最先端の先をいくオシャレ
・ 身長が低すぎず、高すぎない
・ 野性味あふれるゴリゴリ体系
・ 目をつむってしまうほどのまばゆい金髪
・ 愚痴を笑いに変換した上で、話してくれる ←素敵!
・ 思いっきり稼いでいるのに、金づかいがそんなに荒くない

 
……と、「判断する人」によって、「魅力を感じる異性」の「優先順位」が、「見た目〜中身〜将来性」など変わってきますよね。

さらに言うと、同じ人の視点でも、「小学生〜中学生〜高校生〜大学生〜社会人1年目〜20代後半〜30代前半……」それぞれの時で、大きく変わったりする。小学生で、「この人は“お金を大切にする”から、将来性を感じる! マジで結婚対象!!」とか、あんまなりませんよね。(なんで、足早いヤツばっかモテてんですかね)

つまり、「魅力を感じる異性 = いい異性」とは、「判断する人」が、「対象」を、「いつ・どこで」で、「見るか・考えるか」によって、まったく変わってくる。実は、「いいデザイン」も同じです。

---

「これは、いいデザインだ!」
「あれは、ダサいデザインだ!w」

 街ん中、ネット上でもよく聞くでしょう。ここでいう、「いいデザイン」の意味するところ……「見た人の好み」による、「表面上」の「洗練 or オシャレ or カッコイイ」という「判断」。なんだよ!

でね、「同じデザイン」でも、「見る視点」、つまり、「評価基準」によって、「いい/わるい」は変わってくるんだ。

---

例えば、飲食店「俺の○○」系列のロゴ。(わからない方、「飲食店 俺の ロゴ」、とかで画像検索してみてください)このロゴ、“見た目のオシャレ・カッコイイ視点” だと、う〜ん……となる人が多いかもしれない。

しかし、“親しみやすさ・お店の入りやすさ・経営視点” であれば、「いいデザイン」とも言える。立地のいい、美味しいものが食べられるお店は、入口からして入りずらい……という人たちの恐怖心をとっぱらったデザイン。実際に、かなり繁盛している。

---

「デザイン」の「評価基準」を例に挙げると……
 

・ 企画が面白い
・ 環境に優しい
・ 操作がしやすい
・ 子供たちに大人気
・ 内容が伝わりやすい
・ ガーリーでかわいい
・ 凛とした佇まいがある
・ クールでスタイリッシュ
・ 形にオリジナリティを感じる
・ とにかくインパクトを感じる
・ 今の時代が投影されたトレンド感
・ 時代に捉われない、普遍的な存在感

 
……これでもまだ一例だけど、すべての「評価基準」を、1つのデザインのみで、老若男女、国民全員が「いい!」と感じさせるデザインを構築することは、まず不可能ですよね。まず、そこんとこ、ハッキリさせよう。その上で、

---

「誰に、どう印象づけたいか?」
「印象づけて、何を達成したいか?」

 この「目的を形にする」ものこそ、「いいデザイン」なのだ。「自分の好み」で、“あれは、いいデザイン! わるいデザイン!”というのは、あくまでも「自分視点」の「判断」に過ぎないんよ。

---

そして、“つくり手側”の意識として大事なのは、「誰に・いつ・どこで、いい!」と感じてもらうか。そこに狙いを定めること。成功事例はリサーチしつつ、まずは自分が「“誰に”の視点」になる。仮説を立てて、検証を繰り返す。つくり手は、目的に沿った、最適な形を探るべきなのだ。

そしてそして、“見る側”は、

「あのデザインって、見た目は“私の好み”じゃないけど、あれをつくった人って、ひょっとして、『○○』な人たちに向けて、『□□』って感じてほしくて、つくったのかも……だったら、『いいデザイン』かなぁ」

 ……という、仏のようなやさしい気持ちで見守ってあげると、とって〜も豊かなライフが訪れるでしょう。ふむふむ。

---

「私、これ好きじゃないから、ガン無視」とか「オレはこう思うから、お前の考えはありえない! 除外!」みたいに、“自分の好み・自分視点”だけじゃなく、「別視点(相手や他の誰か視点)」でモノやコトを見たり、考えたりしてみると、新しい発見もあって面白いし、その「気づき」ってのは、今後、大きく! 何かの役に立つかもしれないよ。あと、カフェタイムの話しネタなんかにもどーぞ!

まとめると。普段から、「いろんな視点でモノ・コトをみる、広い視野」をもっていれば、どんな状況・環境・時代・相手でも、「いいデザイン・いいシーン」をつくりやすい頭と体が準備できる、ってわけですね。見る側も、つくり手側も。


---
---

んでもって、「いいデザイン」をつくり続けるには??


……で、実はこっからが本題でして。

世の中では、「つくられたもの」や「起きたこと」に対する、爆発的な批判などが度々、みられたりしますよね。

汚れてしまったテーブルの上を拭いて、磨きをかけるのは、状況がよくわかる当事者や、その道のプロにおまかせし。私としては、「今後、どうすれば、汚れないか?」。もっともっと根本的なことを考えて、伝えなきゃイカンと感じているのです。

特に、未来を担う、学生さんや「これから、何かをつくり出そうとしている人」「今、何かをつくり出している人」に伝えたい。だからこそ、今、ここに打ち込んでんだ。

---

私はデザイン専門学校で講師もしています。毎年、10名ほどと少ないながらも、「真剣に、デザイナーになろうとしてる人」に、必ず伝えていること。そんな、お話をします。よかったら聞いてください。いっかい、トイレ休憩はさんでもらっても、大丈夫です!


---
---

初回授業にて。「『“デザイン”とは何か?』そう聞かれたら、なんて答えますか?」という質問。正解も間違いもありません。学生の答え。
 

・ 人の笑顔を生み出すこと。
・ わかりやすく、伝えること。
・ 問題を解決して、良くすること。
・ いいものをつくって、純粋に喜んでもらうこと。

 
……どれも正解だと思います。それでは、上に挙げた“真逆のこと”ってなんでしょう??
 

・ 人を悲しませること。
・ わかりにくく、不親切にすること。
・ 問題を生み、状況を悪くすること。
・ 接する相手を不安にさせ、怒らせること。

 
……ですね。下に挙げてもらったのは、“デザインの真逆”、つまり、“デザインに反する行為”です。率直に言うと、「デザイナーが『絶対に』やってはいけないこと」。

デザイン表現がどんなに良くても。メディアに大きく載ったり、○○賞とか受賞して、一時的に業界から評価されたとしても。そのデザインをつくる過程で、周りの人を心の底から悲しませたり、怒らせたりしたら、それはもう「いいデザイン」ではないんです。広い視点でね。

だって、デザインの真逆、“デザインに反する行為”をしてるんですから! まぁ!

---

この“デザインに反する行為”。故意にやるのは論外ですが、いっちゃん問題なのは、“無意識にやってしまう”こと。また、自分の意志とは別に、“やらざる終えない状況”になっちゃうこと。

では、そんな状況にならないようにするには、どうしたらいいでしょう?

---

ズバリ。それは、上にも書いた、「普段から、接する人たちの気持ちを汲み取って、考える、広い視野・視点」を持つこと。で、「広い視野・視点」を持つには、「心の余裕」が必要で、「心の余裕」を持つには、重なる仕事や出来事に対処できる「力」が必要なのです。

「力」ってのは、誰かを痛めつけたり、泣かせたりする(= “デザインに反する行為”をする)ために鍛えるんじゃない。自分と、自分の大切な人を守って、笑顔にするために鍛えるんだよ。

---

じゃあ、「力」をつけるには? それは「心・技・体」をバランスよく、意識しながら鍛えることが重要。

学生さんで多いのが、「心・技・体」の、「技」のみ高めようとする人。「技」は、デザインでいうところの「表現技術」。“表現技術だけ”高めるとどうなるでしょうか? きっと、就職とかはできると思います。

---

(10年以上、リアルな現場を見てきた私の経験談から言うと、)就職した後、(業界には数多い、厳しい職場の)社内で、
 

・ 周囲が協力してくれない……。
・ やりたい仕事を回してくれない……。
・ 自分がいいと考えている、提案が通らない……。
(上司・クライアントともに)

 
……こういったことが、「起きやすく」なってしまう。また、起きた時、最善の「対処を取りにくい」。日頃から、「心・体 = 挨拶や礼儀、振る舞いや行い」をしっかりとしていれば、
 

・ いい仕事を回してくれたり、
・ 提案にも耳を傾けてくれたり、
・ いざという時、快く、協力してくれる!

 
---

“表現技術だけ”を高め、「心・体」をおろそかにして、上記の悪循環に対処できず、忙殺で身体に支障をきたし、業界からドロップアウトしてしまった人を何人も知っています。

いやいや、組織が変わればいいでしょ?? その意見、ごもっともです! マジでそうですよね。ただ、私のリアルな考えでは、組織改善に外側からエンヤコラと力を注ぐよりも、これから「何かをつくり、伝えようとしている人が、1人でも心豊かに、毎日を過ごせるような意識」を持ってもらうこと。そっちに注力することを、グググと優先したい。言い換えれば、それが、私の考える、「いいデザイン」です。


---
---

まとめのまとめ。6つのポイント。


……最後に。これから就職したり、ものづくり業界に入ろうとしている人、または、現在、そういった場所で日々を過ごしている方々へ。「いいデザイン」をつくり続けるために、日頃から意識してほしいなぁって考えてる、6つのポイントをお伝えます。
 

01. 「人に喜んでもらう、もらえる環境」かな?

02. 「自分と、自分の大切な人が笑っていられる状態」かな?

03. “デザインに反する行為”をしちゃだめよ。

04. 年上・上司だろうが、“心の底からリスペクトできない人”の話しや考えは、部分的〜半分に聞くぐらいでいいんだよ。(* ただーし、“デザインに反する行為”になるから、あえてケンカをふっかけることもない!)

05. 「感謝」は、その人だけじゃなく、
「世の中に返すべき」だよ

06. “完璧な人などいない”よね。

 
---

おい! 画面の前の“若い”ヤツ! そうだ、未来を担うお前だ、お前。ネット上で大きく騒がれていること&フォロワー数めっちゃ多いインフルエンサーさんの考え = “世の中の大多数〜全員”が賛同している考え・向き合っていること、と捉えちゃイカンよ。

ネット上に出てくる考えってのは、「ネット上で発信したがっている人の意見」がメインになるわけで、目に入ってくる情報の数々は、よくもわるくも、それなりに“クセ”や“偏り”がある。(偏りといえば、金玉。右と左でちょっと高さがズレているのは、アメリカンクラッカーみたいに玉どおしの衝撃がないようにズレているらしい。カチカチカチ!)

私の妻や、今、小学校の先生をやってる大学ん時の先輩や、いっつもデザイン事例を撮影してくれる信頼カメラマンや、経営がめちゃくちゃうまくイッてるクライアントさん。この人たち、まったく、SNSとかやってないから! で、私自身、彼らの意見を聞いて、いい!重要な人生のターニングポイントになっていることが多々ある。

---

だからこそ、ネット上の情報・時世もチェック(もちろん大事)しつつ、SNS上にあまり出てこない(アカウントだけとって、まったく発信しない〜とかも含め)、あなたの周りにいる、リアルな人たちの意見や考えも直接聞いて、広い視野・視点で、世の中を見てほしい。

その上で、「自分の本心・考え・想い」ってのと向き合うんだ。「自分の本心」。それが答えだ。もちろん、正解は自分で決める。責任もすべて、自分にある。

そんでもって、「自分らしい生き様」ってのを、探して、見つけて、「いいデザイン」を、バンバン世の中に向けて、届けるよー! 届けまくれよー!!

---

希望ある、若い人たちよ。もし、“デザインに反する行為”をする力や時間がありあまっているのなら、“人を喜ばすこと”に注力にしてほしいなぁ。力も時間も有限。人を喜ばすには、まず、自分が笑う。で、自分の周りの人たちを笑わせる。それこそが、「いいデザイン」のオープニングパーティなのです。

今、自分がやっていることの「本質」を意識できているか? 目の前の作業。過ぎる日々。この1年、来年。そもそも、「自分は何のためにソレをやっているか? どこに向かっているか?」。引っかかりやストレスが続く時は、本質が薄まっている証拠。人間は仕切り直せる。いつでも、本質を見直せる。

---

……え? 結局のところ、何が言いたいかって? 「いいデザイン」が生まれる背景には、人をニッコニッコ笑顔にさせるような、そんなリアルなストーリーが必ずある、ってことですたい。

5年後、10年後。ちょっと振り返った時。あなた自身が、本心で「いい!」って思えるストーリーを築くこと。これからも、築いていくこと。そんなことを心から願ってますわ。それが本当の「いいデザイン」よ。よろしこー! カチカチカチ!!

---

* 2020年12月25日追記 : 本noteの「動画版YouTube」を公開しました! よろしければ、下の動画↓もご覧いただけると嬉しいです!

---
---

“デザインのコツ”がわかる、「ツイッター・インスタ・YouTube」


もし、このnoteが気に入ったら、“デザインのコツ”がわかる、私の「ツイッターフォロー・インスタフォロー・YouTube登録」をしてくれると嬉しいです!

デザインの”考えかた・つくる手順”を習得できる、「デザイン勉強」ブログも、ぜひチェックしてみてください◎

また、興味がある方は、より詳しい“デザイナーの姿勢”がわかる、著書の入門書思考本をご購読いただけると幸いです。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!!

---
---

いつも読んでいただき、本当にありがとうございます。いただいたサポートは私のモットーである、「“デザイナーではない人”にデザインを伝える」活動費に使わせていただきます。日々、コツコツと伝えます!!