透明性の時代。ロゴの制作フロー。ボクサーパンツブランド「One Nova」。
先日、新しく立ち上がったボクサーパンツブランド「One Nova(ワンノバ)」のロゴマークを制作・納品させていただきました。
せっかくなので、このnoteで、依頼までの経緯、制作の流れ・フローを説明させていただきます! よろしくお願いします!!
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◎ 「One Nova」ロゴ、制作依頼までのストーリー。
One Novaの立上げメンバーである2人。現役大学生の高山くんとリリアンさん。昨年秋、私が企画・開催した「人の顔が魅えるデザイン展」に目黒川散歩がてら、フラッと入ってきてくれた。
展示物である、クライアントさんとのストーリーを読んだ後。素材・プロダクトから全く新しく、パンツブランドをつくっている最中、ということを打ち明ける。
渡された名刺内、レイアウトされたロゴを見る。
話し方から、心の底からは納得いっていない、または、迷いがある印象を受けた。ちなみに、この手の質問はよくされる。
単純なクオリティの善し悪しはすぐに判断できるが、「そのロゴデザイン」が「そのブランド」に最適かどうかは、「ブランドの特長・背景・想い・ビジョン」がわからないと判断できない。
つまり、2〜3分の立ち話では、「いい」も「わるい」も判断できないのだ。こちとら本職である以上、テキトーなことも言えない。こう伝える。
あ、「なんだよ、ケチー!!」は冗談です。2人とも、ちゃんと真剣に聞いてくれました。
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展示も終わり、年が変わろうとしていた頃。携帯が鳴る。
キターーー!!!!! というわけです。
いやはや。大学生が、自分たちでブランドを立ち上げて、プロにロゴ制作をお願いする時代ですよ。学生とか年齢とか、本気度、想いの熱量にはまっっったく関係ないですよ。
自分が大学生の頃なんて、たいした使い道もないのにバイトに明け暮れて、無駄話をいかに無駄なく話すかっつー、なんとも不毛な道を突き進んでましたよ。かぁ〜!
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◎ 「One Nova」ロゴができるまでの流れ・フロー。
さ、簡単にですが、ざっくりと「One Nova」ロゴができるまでの解説をしましょう。
初回ヒアリングにて。上記noteにも書いたように、そもそも、なんでロゴをつくりたいか? スケジュール感は? などといった「概要」の他、「01. ブランドの圧倒的特長」「02. 完成ロゴの希望印象」「03. ロゴ方向性の視覚的な擦り合わせ」確認を行います。
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「One Nova」がつくるパンツは、ファストファッションの逆をいき、「消費」という問題意識を改善する、“気づき・きっかけ”を目指す。つまり、モノを大切にし、流行に左右されない、より良い暮らしのあり方を示す「目印」であり、「矢印」であるわけだ。
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▲ その1. まずはざっくりと、構成・方向性検証。
▲ その2. より“やわらかさ・親しみ”を感じさせる、形状・方向性検証。
▲ その3. “目印・旗・星・矢印”を表すシンボル配置検証・タイプ調整……完成!
▲ おしゃれでやさしい、関係性をつなぐタイプ。タイプから飛び立つシンボルは、“大切なことへの気づき”の目印であり、旗であり、星であり、矢印なのです。
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◎ ロゴづくりの時、心がけるべきこと。大切なこと。
ロゴの提案数や進め方は、プロジェクトによって様々です。キーワードが複数出てくる段階では、ざっくり振り幅広い方向性を出して、“視覚的”に検証(頭ん中だけで考えない)。より完成度を高めていくのは、方向性が定まった後、つめていくとスムーズでしょう!
ロゴ(デザイン)は、デザイナーだけが提案するものではなく、「クライアントとデザイナーの“協業・セッション”」である。
何を形にしたいか、想いを聞く。会話の種となる初回案を出す。本音の意見をぶつける。それに答える。……というラリー。
双方の熱量が重なることで、デザインの強度が増してゆくのです。
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ちなみに。私はロゴ制作の際、周囲の競合等、“デザイン表現が引っ張られる”意味での“マーケティング”、はあまり重要視しません。
マーケティングは、あくまでも、“現在の環境・状況・予測”に過ぎない。そこに振り回されるのは、「周囲の空気の読み、アイデンティティを変えてしまう」という、本末転倒な結果になるからです。(近似ロゴのお店が近くにできたら、ロゴを変えるのか等)
それよりも、「長期的に使い続けられる」ため、「本当にベストなロゴ」は何なのか? ここをメイン軸に考える。
ニュートラルで普遍的な中に、独自性をどう練り込むか? 瞬間風速が早い、エッジが立ち過ぎる表現でいいのか? 5年、10年……と、本当に愛され続けるか? ここを真剣に、広く、深く、考えます。
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コンセプトの軸、仮説は立てつつ。“思い込み”という、落とし穴にハマっちゃわないように。リサーチ・ラフの初期段階では、「自分を信じて、自分を疑う」。ここが超重要なのです。
形に起こして、視覚的検証、「オシ、コレダ」判断。
そっからは、一切の迷いなく進めましょう。
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◎ “透明性”が、“共感・賛同”をよぶ時代。
本ブランドのクラウドファンディングが開始される日。池尻大橋にて、キックスタートイベントが行われた。高山くんとリリアンさん、2人は伝える。
“透明性”は、“共感・賛同”をよぶ。ファンディングページ公開後、1週間も経たないでサクセスした結果がその証拠だ。
最高のパンツです。男性の方はもちろん、女性の方も、父の日、彼氏さんへのプレゼントなどにぜひ!→ https://camp-fire.jp/projects/view/68748?token=26t8awi9
▲ デザイナーも丁寧に紹介されてりゃあ、そりゃあ応援したくなっちゃうじゃんか!
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……というわけで、“透明性”の大事さに、One Novaの2人から改めて気づかれた僕ちゃん。普段あんま見せない、ロゴ制作のフローってのを公開したわけだよぅ。
細かく語ろうと思えば、いくらでも語れるけど、まずは実験的なダイジェスト版。いかがでしたか??
パンツと向き合う。全裸から、一番先に身につけるパンツ。しろくまのパンツ。ブリーフ&トランクス。東京プリン。青のり。派生の派生で、駆けめぐる思考と青春。
いつもまでも、どこまでも。
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