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風土づくりから始まった思案ごと

『森の循環に見立てた組織の風土作り』が行われると、
「風通しが良く、空気が良い職場になり、働き がい(生きがい)が高まる。働くことに関しての幸福度も上がる。変化に対しても、柔軟性があるように なる。組織自体の自己治癒力が上がる。循環が良くなる」
と考えています。

基本は個々の存在に委ねつつ、 何が一番大切かを考えたときに、経営者は観測者であることが望ましいのではないでしょうか。観測者の原則として「観察=評価」ではないことを体現しつつ、「起こってしまったこと」は「節理の一つ」 としてとらえ、どんな影響があったか、どんな影響になるのかを検討すること。
この 2 つのことが大切 だと考えています。
それを原理、つまりは自然体で発揮されていれば素晴らしいと感じます。

シンプルに、その組織は「観測者のイメージエネルギーに大きく左右される」とも考えています。そう言 うと、「なかなか望んだとおりにならない」という声も出てくるとは思いますが、それは「他のエネルギ ーをコントロールすることを手放していない」状態によるものが大きいと思います。
大きな組織、特に一 代で築いたところほど、そのエネルギーが組織の風土を作っていきます。その中で自然に逆らったエネ ルギー、例えば森で言うなら、コンクリートなどの人工物を、土中環境を無視して建ててしまうと、必ず その周りの大地は退廃に進みます。
「他のエネルギーをコントロールすること」は自然に逆らったエネル ギーであることが多く、そのエネルギーが蔓延ると、葛藤が生まれ、組織の風土は衰退を辿ることでしょ う。そういった意味でも、経営者層(観測者)の自然なエネルギーがとても重要になってくると考えてい ます。

組織の内部としては、大きくなればなるほど「すみわけ理論」と「森の循環」をふまえて、仕事における姿勢、思考、志向性、特性などの階層(仕事観、価値観など役職ではないもの)のグラデーションでどこが適切なのか、どこで働く(生息する)のか、自然の植生においての気候的な環境とも言える組織の風土をどのように読むかが大切になってくると考えています。
また、その風土にあった「階層を超えて行き 来できる人材」がどれくらいいるかも大切になってくるでしょう。
状況に応じて適応、適用、摘要、選択 は各存在に託す環境があたりまえにあり、そのうえで、どういったエネルギーで観測するか(携わるか) によって、風土の状態が決まると言っても過言ではないと思っています。

この考え方のベースとなったきっかけは高田 宏臣(たかだ ひろおみ)さんという土地(土)とともに生きるための智慧を伝承してくださっている方のフィールドワークに参加したことでした。

どれも素敵な、ためになる話や活動でしたが、特に葛と藤の話が印象的でした。それらは土地(土)が荒れてきたときに出てくる代表的なつる性の植物だそうで、実際に森にもあり、その様子を目の前にすると、見通しも悪く、なんとなく居心地も良くない、もやっとした気分になってしまいました。
この2つの言葉を並べると「葛藤」となります。もともとは仏教経典の由来だそうですが、山(土地)も、人の心も同じなんだととても感心しました。

そこから、土地へのアプローチ(正確に言うと土中環境へのアプローチ)をベースに、人や場(集団・組織など)に対してのアプローチを変えたところ、かなりの手ごたえがありました。さらにそこから研鑽し、今はこの考えに賛同してくれている方とさらに磨いている最中でもあります。

もし経営者もしくはそれに準ずる方、つまりは観測者の立場にあり、こういった考えに興味がある方がいれば、お話させてください!

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