いい話し方と家族の団欒・その乖離
雑談力とか、好かれる話し方とか、質問力とか、そういった本を読みました。
どれも言われる事はおおむね、自分がはなしたいのを我慢して興味深そうにリアクションしながら相手の話をよく聞きなさい、気持ちよく話させてあげなさい、そういうことだと理解しています。
しかし、わかっていてもとても難しいものです。
余談ですが以前、アクションラーニングのコーチ役をしたことがあります。
アクションラーニングはチームで問題提議者に質問をしていき、
提議者はその質問に答えるだけで自分語りはしません。
質問者も質問するだけで、その答えへの返答やアドバイスはしません。
コーチはただただ、場の管理に徹します。意見もアドバイスも質問もしません。
自分の意見が言えない、聞きたいことが聞けないことの、なんと辛いことか…
さて、せっかく読んだ本の内容を実践しようと意識しながら、我が家の夕食の団欒の場をモニターしてみました。
夫婦に小学生2名、四人家族の団欒です。
結果は、まさにカオス。
各々が言いたいことを言いたいタイミングで話しまくる。
話の脈絡も何もない。
聞いてるのかどうなのかわからない。
会話泥棒が横行する。
なにか話した瞬間奪い去られる会話の主役と主軸。まだ言いたいことを言ってないのに。
さしずめ山賊ストリートに足を運び入れたかの様でした。
しかし、家族のそんな尽きない会話の様子を見るのは楽しかったです。
みんな家族に聞いてもらいたい事、話したい事がたくさんあるんだなと。
家族がはなしを聞いてもらいたいと思える相手であること、
関わりたいと思える相手であるということ、
それって凄く幸せな事だなと、
そんなふうに思いました。
こどもたちにはいずれ、傾聴力や雑談力、質問力を身につけて欲しいものですが、今はまだこのままで良いなと思ったとある日の団欒でした。