【新聞社の仕事】野球の用語や表記、素人泣かせじゃない?②
親切でわかりやすい、を売りにしているはずの新聞で、どうにも不親切な気がする野球に関する記事の続きです。前回まで、死とか犠牲とか、縁起でもない用語が多く、数字でポジションを表すのも分かりにくいのではないかという話をしました。
今回は、その続きです。
意味がありすぎる「ー」
得点の書かれたイニングを見ると、次のような表現があります。
たけのこ 010000010 2
きのこ 100000011x 3x
(た)佐藤ー志藤 (き)須藤、瀬藤ー蘇原
2-3できのこの山がサヨナラ勝ちしたことは分かると思いますが、その下はなんでしょう。
これは、バッテリーを表しています。きのこの山チームは、須藤くんと瀬藤くんが投げ、蘇原くんが捕手だったことがわかります。
こんなの、投手…須藤、瀬藤 捕手…蘇原 と書けば済むのではないでしょうか。ふだんの新聞記事でこんなこと書いたら、デスクに吹っ飛ばされてしまうでしょう。
スコアブックで使用される表記をそのまま…
先の用語も含め、これらの表現は新聞に限ったものではなく、マネージャーなどが記録に使うスコアブックでは広く使われています。数字に置き換えたり、短く書いた方が記録しやすいのは理解できます。しかし、それらを新聞にそのまま持ち込むのは、あまりにも野球経験者に向けすぎた情報ではないでしょうか。
新聞ではあまりにも当たり前すぎる表現で、馴染みすぎているので、これを変えることはかなり難しいと思いますが、私はやっぱりおかしいと思い、こうやって文字にしてみました。会社の論理、それはそれとして、おかしいと思っておくことは大事だと思うのです。
ルールを簡単に破ることはできませんが、せめて見出しは分かりやすくしたいと思い、専門用語が出てきそうな見出しはなるべく避けました。「打撃戦制す」「好機逃さず」とか。でも、スクイズが決まったという読み物では、スクイズという言葉は使ってしまったかな…。
あとは、テーブルの読み方を凡例のような形で示しておくのも手かもしれません。新聞社が一方的にこれを読みなさいという時代はもう終わっていると思います。せっかくの読まれるコンテンツを無駄にしないために、工夫は必要ではないでしょうか。
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