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【新聞社の仕事】野球の用語や表記、素人泣かせじゃない?

この夏は高校野球の地方大会の記事のレイアウトをしていました。うちの県は出場校数が多く、一日に二桁試合やるのはザラ。それらの試合を1〜2ページの地域面に要領よく見栄え良くレイアウトし、見出しを付けなければなりません。

完全に雨天順延となれば、まだ諦めもつくのですが、通り雨で2時間だけ中断になるような場合は試合の進行が遅れることになり、それから原稿や写真が届くことを考えると、締め切り時間とにらめっこするような場面も出てきます。

そんな中でレイアウトをしていると、自動的に対応力が鍛えられていくわけですが、ひとつ思ったことがあります。

野球用語、難しすぎませんか?

私自身、野球をしたことがないことも影響していると思いますが、野球用語は十分な説明がされないまま、新聞で当たり前のように使われてはいないでしょうか。

まずは言葉

ホームラン=本塁打=アーチ=弾。弾は満塁弾のように使います。得点につながるヒット=タイムリーヒット=適時打。この辺の言葉はまだ、良さげな意味なのでいいのですが…

ダブルプレー=併殺=重殺。トリプルプレー=三重殺。殺すのに二重も三重もないと思います。憤死=タッチアウト。デッドボール=死球。なんて略し方でしょう。平和の大切さを訴えてきた新聞にしては、あまりにもな言い様だと思います。

そもそも、アウト=死。野球系以外のスポーツで、死という言葉を使う競技があったら教えていただきたいです。犠牲フライ=犠打も、縁起でもありません。

挙げ句の果てに、フィルダースチョイス=野選。内野ゴロなどの時に、普通に一塁に送ればアウトが取れるのに別な塁に投げたためにアウトが取れず一塁がアウトにならなかったケース。野選とだけ聞くと、全く意味がわかりません。

数字、打順じゃないの?

野球のページを見ると、テーブルといって、選手の成績が一覧になった表が載っています。

うちの新聞は違いますが、守備位置を数字で示す場合があります。以下に例を挙げてみます。

(5) 安達
(8) 井口
(3)1 宇田
(1)3 遠藤
(9) 緒方
(2) 加藤
(7) 木村太
(4) 久野
(6) 剣崎
二塁打…木村太、三塁打…遠藤

これを見て「一番よく打つ四番打者は久野くんか」と思ったあなた、間違いです。この表における数字は、守備位置を表します。1は投手、2は捕手、3は一塁、4は二塁、5は三塁、6は遊撃手=ショート、7は左翼手=レフト、8は中堅手=センター、9は右翼手=ライト。うちの新聞の場合はそれぞれ投、捕、一、二、三、遊、左、中、右と置き換えています。

ちなみに打順は並び順なので、このチームの四番は先発時で投手だった遠藤くんということになります。

カッコ内の数字は、先発時の守備位置。カッコのない数字は、途中でその守備位置に替わったことを意味しています。これはうちの新聞社も同じです。そんな暗黙の了解、ありますか?

親切さを大切にしているはずの新聞にしては、やっぱり不親切です。まだありますが、長くなってきたので、続きは次回に。

追記・こんな記事がありました。プロとして活躍された方でもやはり、物騒な言い方だと感じるのですね。




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