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口のなかが良い状態であることと性格との関連

子どもに歯磨きの習慣をつけさせるのは,なかなか難しいことです。口酸っぱく言っても適当に磨きますし,虫歯になってから「ほら,言うことを聞かないからでしょう」と言っても,それはもう手遅れですからね。

それにしても,適当にしか磨いていないのになかなか虫歯にならない人と,一生懸命磨いても虫歯になってしまう人がいて,これもまた興味深い個人差です。

口腔関連QOL

口のなかの状態がよい状態を保つことを,口腔関連QOLと言うようです。

また,口腔に関連した包括的な健康関連QOLを測定する尺度というのがありまして,GOHAI(General Oral Health Index)と呼ばれているそうです。

質問項目のサンプルを見つけました。

また,OIDP(Oral Impacts on Daily Performance)と呼ばれる尺度もよく使われているようで,いくつか論文を見つけました。この論文には,2つの尺度が並べられて比べることができますので,わかりやすそうです。

こういった,口腔関連の状態を把握するのにも,心理学で使われるような質問紙調査が用いられるということがわかります。もしかしたら使うときのスタンスが違うかもしれないのですが,とにかくこういう形で調査をすることができれば,他の心理学的な変数との関連が検討できます。

というわけで,パーソナリティ(性格)との関連についても検討できるということになるのです。

性格に関連する

この口腔関連のQOLなのですが,パーソナリティに関連することがこれまでにも明らかにされています。「食事がしにくい」とか「しゃべりにくい」とか,そういった内容も含まれていますし,睡眠を十分に取ることができないとか,見た目の問題も含まれていますので,何となくパーソナリティに関連することは想像できそうです。

では口腔関連QOLとビッグ・ファイブ・パーソナリティとの関連を検討した研究を見てみましょう。この論文です(Oral impact on daily performance, personality traits, and compliance in periodontal maintenance therapy)。

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