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年齢とともに身体イメージも変化する

ボディ・イメージ(身体イメージ)は,自分自身の身体の外観,体重,その他身体的な特徴に関連する思考や信念,感情,行動などを含む広い概念です。

ボディ・イメージは,身体満足度や不満度によく表れます。また,この満足度や不満度は,自尊感情など全体的な自己評価にも密接に関連しています。ボディ・イメージがよくないと,自分自身全体に対して無価値な感覚を抱いてしまうことすらあります。

ボディ・イメージの乱れ

ボディ・イメージが乱れると,男性でも女性でも,摂食障害(食に関連する行動の重い障害を特徴とする精神疾患)につながることが知られています。さらに広く,全般的な精神的健康,抑うつ症状,他者との交流を拒否すること,また研究によっては喫煙の開始にも関連するということが報告されているようです。

調査によって異なりますが,小学校くらいの年齢の子どもたちの40%から50%が,自分の身体のサイズや形について少なくとも1つ以上の側面に不満があると報告しているそうです。また思春期になると,70%いじょうの女子が,自分の体重や身体を変えたいと望むようになるという調査結果もあります。

ボディ・イメージの変化

年齢に伴って,ボディ・イメージはどのように変化していくのでしょうか。年齢,性別,出生年などなど,考慮すべき要因は多くあるのですが,メタ分析の手法を用いてボディ・イメージの年齢に伴う変化の様子を検討した研究があります。

では,こちらの論文を見てみましょう(Normative body image development: A longitudinal meta-analysis of mean-level change)。

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