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性格によって人々はいくつのタイプにわかれるのか
人間を特定の性格によって,いくつかのグループに分けることを類型論(Typology)といいます。
人類の歴史では古くから,人々をいくつかのタイプに分けて「あの人は○○型」という表現で人間の特徴(身体的・精神的)を記述してきました。
四気質説
人類の歴史のなかでも古くから大きな影響を及ぼしてきた説が,四体液・四気質説です。古代ギリシャ時代や古代ローマ時代から,人々を4つのグループに分けるという捉え方をしてきました。
◎多血質:明るく快活
◎黄胆汁質:怒りっぽく短気
◎黒胆汁質:落ち込みやすく憂うつ
◎粘液質:冷静で無感動
この考え方は2000年くらいの歴史があるのですが,最近だとシュタイナー教育でも,気質の捉え方はこの枠組みですよね。
特性論
類型論に代わり20世紀に入ってから発展してきたのが,特性論という考え方です。
国語,数学,英語,理科,社会のそれぞれの科目について100点満点で得点をつけることをイメージしてもらうと良いと思います。国語が高い人,理科が高い人,国語と社会が高い人など,さまざまな得点パターンをとる人がいます。
これを,外向性,神経症傾向(情緒安定性),開放性,協調性,勤勉性という5つのパーソナリティ特性に置き換えて,それぞれに得点をつけるというイメージです。
特性と類型
特性論で調査が行われたデータを分析することで,人間を分類する類型論を導き出すこともできます。多くの人に実施した5科目のテストの得点から,国語と社会と英語の得点が高い文系が得意な人,数学と理科の得点が高い理系が得意な人,全体的に得点が高い勉強のよくできる人,全体的に得点が低い勉強が苦手な人,とグループに分けていくようなものです。
パーソナリティ特性についても同じように,特性から類型を導くことができます。ただし,統計的な手法を使って類型を導いていくのですけれども。
さらに類型を導くと
これまでも,パーソナリティ特性から類型を導く試みはいくつかおこなわれてきているのですが,ドイツの大規模なデータを用いて類型化を試みた研究があります。こちらの論文を見てみましょう(Personality types revisited–a literature-informed and data-driven approach to an integration of prototypical and dimensional constructs of personality description)。
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