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お酒を飲むとその人の本心が現れるのでしょう?

アメリカの大学では「パーティ・スクール」という言い方をすることがあります。良くお酒を飲んで騒ぐ大学ということだと思うのですが,何が基準になっているのかはよくわかりません。

2019年のランキングでは,1位がTulane University(テュレーン大学),2位がUniversity of Georgia(ジョージア大学),3位がWest Virginia University(ウェストバージニア大学),4位がUniversity of Wisconsin(ウィスコンシン大学),5位がHoward University(ハワード大学),6位がUniversity of Illinois at Urbana-Champaign(イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校)……と,なかなかよく知られた大学もランクインしてきます。

以前,ノースウエスタン大学の先生と話をしたときに,学生たちが車でシカゴからイリノイ大学まで行って騒いで帰ってくることがあると言っていました。本当でしょうか。

アメリカの飲酒の基準って,21歳以上ですよね。「どうしてるのですか?」と尋ねたことがあるのですが,「フラタニティ(大学の社交団体や寮)で上級生がお酒を買ってくるんだよ」と聞いたことがあります。

お酒のトラブル

お酒のトラブルは日本の大学でもつきものです。毎年,春になると注意喚起が出ますよね。飲酒はほどほどにしておきましょう。

トラブルは学生だけの話ではありません。ときおり,飲酒のトラブルが報道されます。このニュースもそうでしたね。

お酒を飲むと本性が現れる?

酒を飲むと「その人の本性が現れる」と信じている人も多いのではないかと思います。

大きな問題は,「何がその人の本性なのか」ということです。これは考えれば考えるほど難しい問題で,その人の本当の姿とは何か,それをどうやって把握するのかということを考え始めると,その難しさがよくわかります。

ひとつの考え方は,「お酒を飲むと構えが取れる」というものです。振る舞いの中に,より自分自身の特徴が現れてくると考えれば,その人の行動を観察したときにその人がお酒を飲んでいるときの方が飲んでいないときよりもより正しくその人の人となりを読み取ることができるだろうというわけです。

さて,本当にそういうことはあるのでしょうか。

実際にお酒を飲ませる研究

実際にお酒を飲ませるグループと飲ませないグループで,振る舞いの中に自分の性格がより表れるかどうかを検討した研究があります。この論文(Self-Expression While Drinking Alcohol: Alcohol Influences Personality Expression During First Impressions)です。実験室に来てもらった参加者に,本当に飲酒してもらっているという,面白い研究です。お酒の弱い人が多い日本だとまた別のことを考えないといけないので,なかなか難しい研究だな,と思ってしまいました。

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