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認知的なエラーの多さと性格との関連

割引あり

いつまでも,認知的にはっきりした状態で年をとっていきたいものです。高齢期において,認知機能は健康の重要な指標です。いつまでも自立して健康に過ごしていきたいですからね。認知機能の低下は,心身の健康の「マーカー」でもあります。


性格と認知

ビッグ・ファイブ・パーソナリティは,認知的な傾向とも関連します。メタ分析の結果によると,神経症傾向が高いほどアルツハイマー病や認知症のリスクが高まることが報告されています。また,勤勉性の高さは認知症リスクの低さに関連するという報告も行われています。外向性,開放性,協調性については,あまり認知症とは関連しないようです。

神経症傾向の高さと勤勉性の低さという組み合わせは,正常の認知傾向から軽度の認知症への移行や,主観的な認知能力の低下から客観的な認知障害への移行にも関連することが報告されています。

実際の測定

認知症の症状や問題が生じる以前に,何らかの課題で測定される認知的なエラーにもビッグ・ファイブ・パーソナリティは関連するのでしょうか。中高年を対象とした大規模なデータを分析する中で,貧困や人種といった背景要因とともに関連を検討した研究があります。

では,こちらの論文を見てみましょう(Personality and cognitive errors in the Healthy Aging in Neighborhoods of Diversityacross the Life Span study)。

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