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学校は通過するだけですか?

首都圏では14%前後の小学生が,中学受験をするそうです。

東京に来て,しかも自分の子どもが受験をするようになって,初めて「それくらいが受験をするんだ」ということを知りました。本当に,世の中というものは知らないことだらけです。

何を気にする?

子どもが進学するときに,親は何を気にするでしょうか。たぶん,こんな回答が返ってくるのかな,と想像してみますと......。

子どもがのびのびと過ごすことができる環境?人間として成長できること?学校行事や留学の制度が整っていること?いじめが少なく,仲良く過ごすこと?部活動や課外活動が充実していること?制服がかっこいい,かわいいこと?学費が高くないこと?家から通いやすいこと?

そして,たぶん,あまり表立って堂々と言うのはちょっと抵抗があるかもしれないことかもしれないのですが,多くの親が本音のところではいちばん気にしているのではないかと思うのが,
◎何人がどの大学に進学しているのか
ではないかと思うのです。

「お子さんの進学で何を大切にされますか?」と聞かれたときに「進学です」と最初に答えてしまうのは,ちょっと恥ずかしいと言いますか,気がひける部分があるような気がするのですよね。口では「まあ,進学ももちろん気にはなりますけれど,それはまあ結果ですからねえ」とか「大事なことではありますけれど,それよりもやっぱり子どもがその子らしく過ごしてもらえれば」なんて言ったりするかもしれないのですけどね。

でも,中学校のパンフレットを見るときに,最初に開くページは,進学先の情報だったりして。

こういうところにも,タテマエとホンネが現れるような気がします。

難易度

というわけで,だいたい出口が世の中で偏差値の高いとされる大学になっている場合には,その中学の難易度も高くて,そうではない場合はその中学はあまり苦労せずに入ることができる傾向があります。

入学時の難易度で卒業時の大学を予測してみても良いと思います。どれくらいの予測力かはなかなか判定できないのですけれども。数値化できないわけではないので,一度やってみると良いかもしれませんね。

トンネル?そうじゃない?

もしも,完全に入学時のレベルが卒業時のレベルと一致するのであれば,その学校の意味とは何でしょうか。

高さの違うトンネルがたくさんある様子をイメージしてみましょう。ある高さの入り口から入ったときに,全く同じ高さの出口に辿り着くのが,「同じレベルで卒業する」というイメージです。受験をして,そこに入って,同じ高さから出てくるのであれば,そのトンネルに入らなくても同じ結果になるのか?という疑問が浮かびます。

いや,そのトンネルに入ったからこそ,同じ高さから出てくることができるのだという意見もあるかもしれませんね。安全で確実な,違う道に進んでしまうことを避けるためにトンネルに入る,という意見です。

いや,そうではなくて,そのトンネルに入るとそこでしか体験できないことをあれこれと経験して,かつその高さから出てくることができるのです,というトンネルがあるかもしれません。

いや,このトンネルは入った時よりも高い位置に出口があるのですよ,というトンネルも,もしかしたらあるかもしれませんね。トンネルの高さにこだわるご両親には,ありがたいトンネルです。

大学もトンネル?

このように書いてくると「大学だって似たようなものじゃないか」という意見もありそうです。

「良い大学」に入れば「良い出口」が用意されていて,より安定していてより大きく,皆が入りたいと思う会社に就職できる。

学校というのは,トンネルなのでしょうか。

そこにどんなプラスの要素があるのでしょうか。

少しそんなことをあれこれと考えてしまいました。

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