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ストレスは食事量を増やすのか減らすのか

割引あり

ストレスを感じると,ついつい食事の量が増えてしまう,ということはよくあります。これまでにも,ストレスと食行動との間の関係については,かなりの量の研究が行われてきているようです。



ストレスを経験すると

実際,35%から40%くらいの人々は,ストレスを経験すると食事量が増加することが研究で示されているようです。しかし,残りの人々はストレスを感じても食事量が減少するか,変化しないと推定されています。

ストレス条件下で食習慣に変化が観察される場合,いくつかのパターンが見られるようです。ストレスが慢性的に経験される場合には,ストレスに反応して食事量が増加する傾向が見られます。しかし,ストレスで食事量が減少する場合もあります。いずれにしても,食事のバランスがくずれることが問題になりそうです。

エビデンスの統合

ストレスと食に関する研究は,散発的には行われているのですが,メタ分析で統合する試みは行われてこなかったようです。ストレスだから食べる,一方でストレスだから食が細るというのは,両面がありますよね。いいようにこの両面が使い分けられているようにも思います。

しかし,実際に研究の中でどのような関連が見られるのかということも重要です。また,性別や体重,織女のスタイル,年齢など,ストレスと食行動との間に関与する可能性のある変数は,どのようにかかわってくるのでしょうか。

実際にメタ分析を試みた研究があります。こちらの論文を見てみましょう(Stress and eating behaviours in healthy adults: a systematic review and meta-analysis)。

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