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お金の重要さを測定する

次の質問に答えてみましょう。回答は,「まったくそう思わない」「あまりそう思わない」「どちらでもない」「ややそう思う」「とてもそう思う」の5段階で,「まったくそう思わない」が1点,「とてもそう思う」が5点です。それぞれ何点をつけるでしょうか。

◎自分にとって物質的な豊かさは重要である
◎私にとってお金は重要である
◎お金は私を幸せにしてくれる
◎私の幸福にとって,経済的な安定は重要である
◎お金は少ないより多い方がいい
◎たくさんのお金があってこそ,まともな生活ができる
◎物質的なものを楽しんでいる
◎お金を稼ぐために,もっと働くつもりだ

合計得点も計算してみましょうか。いったい何点になりますか?


お金は大切

お金が大切なものであることは,誰もがある程度は認めるのではないでしょうか。その一方で「人生で大切なのはお金だけではない」という意見もあります。個人的にはどちらの意見も理解できますし,時と場合によっても揺れ動くように思います。ということは,このあたりの意見の持ち方に,大きな個人差が存在するとも考えられます。

個人差が存在するということは,これを測定することもできるということになります。何のために測定をするのか?というと,もちろんお金の大切さの個人差を研究するためなのですが,この研究がもしかしたら重要な心理学的な問題や価値観の問題,文化の問題などにつながるかもしれません。

なお,これまでにも,お金の価値観や態度を測定する尺度は複数作成されてきているようです。その多くは,複数の異なる観点から価値観や態度を捉えるものでした。

1つの要素で捉える

今回紹介する研究は,お金がどれくらい重要かというひとつの観点だけをシンプルに測定するものです。今回の記事の最初に示したものが,項目の例です。さて,これらの項目はどのような特徴を持っているのでしょうか。この論文で確認してみましょう(The Importance of Money Scale (IMS): A new instrument to measure the importance of material well-being)。

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