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ダークな性格の持ち主の恋愛テクニック?

人間関係を営む中で,なにか相手を自分簿思いどおりにしようとする人,というのがいます。

相手を説得したり,コントロールしたり,自分の意見を通そうとしたりするコミュニケーションを通じて,相手の意見や考え,行動を変えさせ,思いどおりに動かそうとすることです。これが商売や詐欺の中で使われることもあるのですが,日常的な人間関係の中で使われることもあります。

まるで,チャルディーニの社会的影響力ですね。

逐次的社会的影響力テクニック

ものを売るときなどは何か特定のテクニックが有効だと説明されることが多いですよね。実際の人間関係の中では,次々といろいろなテクニックが用いられて,うまく対人関係で有利な立場を維持しようとしていきます。これを,逐次的社会的影響力テクニック(SSIT)と言うそうです(なお,日本語の用語として正しいかどうかはわかりません)。

おそらく,意図的にテクニックを使うというよりは,成長する中での人間関係の中でトライアルアンドエラーをくり返しながら,いつの間にか人間関係の中でテクニックを学んでいくのではないでしょうか。わざわざ心理学を学んで実践しようとするわけではありませんからね。


ダーク特性

こういう人間関係のパターンに関係しそうな心理特性が,ダーク・トライアドです。他者を利用するマキャベリアニズム,自己中心的で誇大な感覚をもつナルシシズム,冷淡で倫理観をあまり感じないサイコパシーの3つの特性のまとまりです。

特にマキャベリアニズムは,相手を利用する傾向が中心ですので,恋愛関係の中でも相手に様々なテクニックを利用しながら相手に影響力を保とうとするテクニックにも関連するのではないでしょうか。また,そこに相手への攻撃性も関係してくるかもしれません。

実際にそのような関連は見られるのでしょうか。シンプルな検討ですけれども,結果を確認してみましょう。では,こちらの論文です(Dark Triad, aggressiveness and influence techniques in romantic relationships)。

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