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豚しょうが焼き

大学生の味

ちょっと違うんだけど笑
学食には毎日のように行って(暗に「毎日ちゃんと学校行ってました」と言いたい)いたのだけど、そこでは「魚フライ定食」を食べていた。
白身魚のフライとかコロッケとか乗っていて、それとごはんと味噌汁。
タルタルソースがかかった魚フライが旨かった(ような気がする)
まぁ安価で腹が膨れるというのが主題の食事であるから味云々は二の次だ。
毎日のように、と書いたのは、たまに違う所でごはんを食べたりもしていたからだ。
そこでは「豚しょうが焼き定食」だった。

家では出ない

ぼくの家は当時両親と祖父が一緒に住んでいた。
ぼくは両親が歳をとってからの子どもだったので(しかもひとりっ子)ずいぶん可愛がられた。
もちろんそういう認識はない。
そりゃそうだ。
当人は親子関係については自分のことしか知らないのだから比較しようがない。
でも状況から言っても、今思い返してみても、やはり幾分過剰に可愛がられていたと思う。
なので食べるものもぼくの好みに合わせて...と思われるだろうが、我が家ではそういったことは一切なかった。
父親の好みが第一であって、それに準じたものが供されるから「オムライス」とか「ハンバーグ」なんてのは滅多にでなかったし(ほとんど記憶にない)、焼肉にいたっては父親が牛肉嫌いとあって、たまにやるのは「豚」だった。
しかも野菜をどっさりいれるから、ほぼ野菜炒めだ。
そんな環境なので「豚しょうが焼き」とか「魚フライ」とかも家では食べられないものだったのだ。

ひとりで食べるということ

まぁ誰もそうなのかもしれないけれど、高校生くらいまでは食事は家族と摂るのが普通だったから大学に入って昼ごはんをひとりで食べるようになったのは新鮮な出来事だった。
でもうれしいのは半年くらいのもので、毎日何を食べようか考えるのが面倒になる。
でも食わないわけにもいかず、結局昨日と同じものを食べる。
だから「魚フライ定食」と「豚しょうが焼き定食」は大学時代にどのくらい食べたものか。
4年も食べ続けたら一家言持てるくらいにはなる。

自分で作る

これはしょうが焼きには限らないけど、自分で作るようになると食事に対する考え方がずいぶん変わる。
レシーブする側からサーブする側になるのだ。
ぼくが大学の頃にマンガを読みながら片手間に食べていたしょうが焼きには、これだけの手間がかかる。
魚フライにはいたっては、もう申し訳なくなるくらいだ。
もともと好き嫌いはないけれど(これには両親に感謝している)、本当に感謝して食べる。
無駄にしないように気をつけるし、食べてもらう相手にも気遣うようになる。

ごちそうさまでした。
今日も旨かった。

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