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Robot Ⅱa

またもや小さいのを。

Rolleiflex standard, CZJ Tessar1:3.5/75(Rolleinar no.2), TMY2
Rolleiflex Standard, CZJ Tessar 1:3.5/75 + Rolleinar No.2, 100TMX (EI80)

24×24

このカメラは少し異端である。
使うフィルムは通常の35mmフィルムだけども、24mm×24mmのロボット判と呼ばれるサイズの正方形の写真になる。
最初のⅠ型は1934年に発売された。
ドイツ製である。

スプリングによるモータードライブを内蔵していて、Ⅰ型では一度のスプリング巻き上げで24枚の連続撮影だったが、Ⅱ型になってからは48枚の連続撮影が可能になった。

II型を改造したものがLWとしてドイツ空軍に納入されている。
はっきりしたことは分からないが、ガンカメラといって戦闘機に装着され、戦闘の記録を残しておくためだったと言われている。

ぼくのⅡaは1951年に発売された。
MXシンクロ接点とアクセサリーシューが追加されている。
要はストロボが使えるようになったということだ。

シュナイダー・クロイナッハ

レンズはφ26mmのねじ込み式で交換が可能である。
ぼくのには標準であったクセノン40mm f/1.9が付いていた。
曇りも傷もある個体だったが、まぁこの辺りのレンズに細かなことで目くじら立てても仕方あるまい。

Lucky SHD100
2011年9月 瀬戸市にて。
自分の写真で気に入っているもののひとつ。
Lucky SHD100
2011年9月 瀬戸市にて。
Rollei Retro400S
2012年1月 千代保稲荷にて。
Rollei Retro400S
2012年1月 千代保稲荷にて。

軍艦部にある大きなツマミを回してスプリングを巻き上げる。
これでシャッターボタンを押せばロータリー式のシャッターが下りてゼンマイが終わるまでの48枚を撮り切る。
シャッタースピードはTというバルブと1から1/500まで。
距離計はなく目測で大体の距離を合わせて撮影する。

専用パトローネ

このカメラには「巻取り」のレバーやスイッチがない。
これは何を意味するかといえば、撮影を終えたフィルムは元のパトローネ(遮光されているフィルムのケースね)から撮影済みの巻き上げ側に移動しているのだが、それを元のパトローネに戻す術がないということだ。

巻き上げ側には普通のカメラだと軸のみがあって、撮影が終わるとボタンを押したりレバーを切り替えたりして元のパトローネに戻す巻取りの作業をすることで、元のパトローネにフィルムを戻してカメラから取り出す。
しかし、このロボットは巻き上げ側に専用のパトローネがあり、その中にフィルムはおさめられていく。撮影後はそのパトローネごとカメラから取り出すのだ。

実はこれ、自分で現像するのはいいのだけど、DPEなんかに出すときはパトローネを返してもらうように伝えないと、もう新品は手に入らないものだけに面倒なことになる。

Rollei Superpan200
2011年11月 名古屋・大須にて。
この写真も気に入っている。
TMY2
2011年9月 名古屋・大須観音にて。
TMY2
2011年8月
名古屋・大須にて。
TMY2
2011年8月 名古屋・大須にて。
Fomapan400
2011年8月 名古屋・栄にて。

小さいのが好い

これは個人的な嗜好だが、ぼくは小型で高性能というものが好きらしい。クルマなどもそうだがデカいのには全く食指が伸びない。
なのでカメラも一眼レフや中判のカメラよりも、こういった片手で操作できる手のひらサイズで、しかも吐き出される写真は上級なカメラに匹敵する、なんてのに魅力を感じるのだ。

このカメラはそういう意味で理想的であって、ゼンマイを巻いておけば、モータードライブ状態で巻き上げ作業がないから片手で連続撮影ができる。
ロータリー式のシャッターは意外と静かなので、街中をスナップするにも使いやすいのだ。
ISO400のフィルムを入れたら、距離を5mくらいに合わせて、絞りをf/16に設定しておいてシャッターは1/500。
これで晴れた日の外なら大体いける。
「ジャッ、ジャッ」という音と共に、軽快に街撮りが楽しめた。
実際、このカメラで撮った写真には気に入っているものが多い。

実はさらに小さいカメラを、この後手に入れて「沼る」のだけど、その話はまた別の機会に。

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