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私たちは食べたもので出来ているvol.23#218

皆様、こんばんは。
佐伯です。

毎週土曜日は食について様々な角度から検証していく連載を始めたいと思います。

私は仕事柄、様々な食品に関わることがあります。
一つの製品に生産者様やメーカー様のこだわりや信念など、様々な思いが込められております。
これが製品の美味しさや健康への配慮、地球への配慮など様々な面でも思いが反映されています。

先日、息子から「パパなんで毎日プロテイン飲んでるの?」と聞かれました。

「プロテインでタンパク質を補っているんだよ。食事だけじゃ足りないからね」

と答えたら、矢継ぎ早に「何で?何で?」と大量の質問が来ました。

一つ一つ丁寧に答えていましたが、ここでふと気付きました。

私は仕事柄、食品や栄養学について調べたり発信しているのでそこそこ知識はあると自負しています。

そのため、普段の食事では十分な分量を摂取することが難しいと知っているのでタンパク質を別途、プロテインで補っています。

もちろんトレーニングをしている為、良質なタンパク質が必要ということもありますが、それ以上に健康的な日常を送るために十分なタンパク質を摂取することが不可欠なことだと知っていたのでプロテインを飲んでしました。

つまり健康維持のためです。

一般的にプロテインとはトレーニングの付属品のようなイメージですが、私の感覚では必須のサプリメントです。

今回、皆様にお伝えしたいのは成人が1日に必要なタンパク質の量とそれを食事で補うことの難しさです。

その上で、プロテインを摂取する上で気を付けることも併せてお伝えできればと思います。


①大人は1日何gのタンパク質が必要なの?

さて、こう言った定量的なデータを集めるにはやはり国の機関が発表している資料が1番良いでしょう。

先日の記事にも記載しましたが「誰が書いたか、根拠は何か」などの情報の出所、品質は調べ物をする際に最も重要です。

ということで、今回は厚生労働省が発表している資料から調べてみたいと思います。

『日本人の食事摂取基準(2020 年版) 「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書』より抜粋

この発表を読むと健康維持に必要なタンパク質の0.66g/kgだと分かります。
ただ文中にもあるとおり、これは成長のための必要量を含んでいません。

成長を伴うタンパク質の必要量は未だ定数が存在しないとも読み取れます。
なので一般論ですが概ね0.8g/kgが必要だと言われています。

これを私に置き換えます。
私の最新の体重は78.60kgです。

ここから計算してみましょう。

78.60kg * 0.8g = 62.88g/日

佐伯亮祐の1日に必要なタンパク質量

となります。

私は約63gのタンパク質が1日に必要だと分かりました。
皆様も良かったら計算してみて下さい。

それではこの数字が多いのか少ないのか現段階では判断できません。
それでは次に私たちが食べている食品にどの位タンパク質が含まれているのでしょうか?

②意外と難しいタンパク質摂取

さてタンパク質の豊富な食品と言ったらまずは皆様は何を思い浮かべますか?

私は鳥のササミを思い浮かべます。

それでは鳥のササミは100gあたり何gのタンパク質を含んでいるのか調べてみます。

大手食品メーカーの森永製菓さんの記事によると、生のササミ肉には100gあたり23.9gのタンパク質が含まれていると分かりました。

ちなみに100gのお肉は成人男性がこれだけで、そこそこお腹一杯になります。
150gも食べたら満腹です。

私の1日の必要タンパク質は約63gなので朝昼晩と3食ササミ肉を合計300g食べれば十分だと分かります。

全然現実的ではありませんね。

そこでプロテインの登場です。
プロテイン以外にもタンパク質配合の食品は多く存在します。

大体は15g~20g程のタンパク質含まれています。
私の場合は、朝食後と夕食後にタンパク質20g配合されたプロテインを飲んでいます。

なので後は普通に食事をするだけで大体20gは摂取できると予想しています。

ただ1点注意点があります。
私もそうなのですが胃腸があまり強く無い方がプロテインを召し上がる場合は少しづつ量を増やして下さい

プロテインは中々に消化が難しいので体が慣れていない内は胃もたれと下痢を起こす事があります。
何事も少しづつ取り組むことがとても肝要です。

③まとめ

意外とバランス良く食事を摂っていても栄養とは偏ったり、不足したりすることがあります。
和食はその中でも抜群に栄養面でバランスがいいのですが、やはりタンパク質は不足しがちです。

これは私たち日本人の歴史的な背景、文化が現在の食文化のルーツになっているためです。

江戸時代では食肉は固く禁じられていました。
その為、タンパク質は魚が基本で後は鯨でした。

地域によっては牡丹肉(猪)、桜肉(馬肉)と隠語で幕府や藩から隠れて食べていました。

明治維新後は近代化により食文化が更に豊になったのは間違いありません。
ですが元々が魚と野菜、穀物中心の食生活だったので劇的に変化することはありませんでした。

このように食とは歴史の結果であり、文化の体現かと思っております。

プロテインの話から随分と壮大な歴史の話になりましたが、伝えたいことは「日本食はバランスが良いけど不足する栄養素もある」ということです。

客観的に自分に摂って何が不足しているのか一度検証してみるのも面白いと思います。
後は、運動と規則正しい生活、適度な休息が健康な日々を過ごすための大切な要因です。

それでは皆様、ご機嫌よう。

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