ミッション・ビジョン・クレドから「Atlas Style!」へ進化しました
こんにちは。株式会社アトラス 組織デザインチームの齋藤です。普段は堀田が中心となってnoteの記事投稿をしていますが、私のほうでも定期的に記事を書いていきますので、これからよろしくおねがいします。
さて、今回はアトラスの企業理念である「Atlas Style!」について紹介します。
Visionの改定については以前の記事で少しだけ触れられていましたが、今回は変更に至った経緯や、どのように「Atlas Style!」を決めていったのかをお話ししたい思います。
はじまりは2012年
今回の改定の話の前に、前提となる以前のビジョンについての話を簡単にしておきたいと思います。
1986年に広告代理店として設立したアトラスですが、2012年に学協会を対象にした学術コミュニケーション事業専業の会社として分社化しました。その際に新生アトラスとして、ミッションやビジョン、Atlas-ism(クレド)を制定しました。
初めてミッションやビジョンを決めるということで、中小企業のブランド戦略の専門家の方にもアドバイスをいただきながら、社員全員で何度もワークショップを行い、ミッションやビジョン、クレドを作り上げていきました。
誰かに与えられたミッションやビジョンではなく、みんなで頭を悩ませながらミッションを考え、ビジョンやクレドの案を持ち寄って形にしたこともあり、社員にとっても納得感のある内容になりました。ミッションやビジョンを決めた後は、「ブランド活動」という形で継続的にメンバー同士で考え方の共有や意識合わせをしたり、イベントを実施したりしてきました。
そして10年…
とはいえ10年も経つと社会環境や会社の状況も変わっていきます。10年前にサービス開始したConfitだけでなく、SMOOSYなど自社サービスも育ち、ミッションやビジョンを決めた当初と社内の状況も大きく変わっていました。
そして2022年には社長の交代もあり、この機会にアトラスのミッション・ビジョン・Atlas-ism(クレド)を見直すことになりました。
ミッション・ビジョン・クレド リニューアルプロジェクト
そんなこんなで組織デザインチーム主導で見直すことになったのですが、その際に社長の高橋から「10年やってきて身についたアトラスの良い部分を大切にしつつ、これから加えたい/加えていくべきものを積み上げてアップデートしてほしい。やり方は任せるが、すでにベースはできているので、以前のように社員全員でイチから作るみたいなことはしなくて良い。」という話がありました。
やり方は任せるとは言われたものの、ミッションやビジョンを決めた経験は10年前のみんなで決めた時のものしかありません。さてどうしようと悩みに悩んで夜も眠れませんでした……というのは嘘で、こういう時にまずやるべきは「現状を知ること」です。「今」を知らなければその先を考えられないので、まずは現状調査をするところから始めました。
とりあえずアンケートをとってみる
現状を知るための手っ取り早い方法といえばアンケートです。アンケートはアトラスで働くメンバーを対象に、「現状のミッションやビジョンに対する理解度」と「現状のミッションやビジョンに対する意識」の2つを軸に答えてもらいました。
詳しい結果内容は省きますが、このアンケートから当時のミッションやビジョン、クレドの社内浸透度であったり、メンバーが大事にしている考え方などを知ることができました。また、10年間続けてきたブランド活動の成果によって、2012年には在籍していなかったメンバーにもビジョンに対する意識が根付いているのが分かり、10年間の積み重ねの成果が見える結果ともなりました。
他社事例を参考にする
アトラス社内だけを見てしまうと発想が閉じてしまうので、参考のために他社事例も調査しました。
Webサイト上で企業理念や経営理念、ミッションやバリューを公開している企業もたくさんあります。最近はありがたいことに、どうしてそのような経営理念を掲げているかなど背景まで公開されている企業も多く、そういった情報も参考にさせていただきました。
そしてアンケート結果や他社の例をもとに、今ある情報を整理し、考えをまとめていきました。
ちなみに資料は社内で共有しやすいようにGoogleスライドを使っています。考えをまとめるためのツールは世にごまんとありますが、目的が達成できることを最優先にしているので、あまりこのあたりにこだわりはありません。
さらにアンケートを取る
情報を整理して考えをまとめていくと、足りないところも見えてきます。特にミッションやビジョンのようなものは、会社全体の方針に関わるものであり、メンバー全員に関わるものでもあります。組織デザインチームだけで決めて良いものではありません。すべてを拾い上げることは無理でも、できる限り多くのメンバーから声を集め、それを反映し、納得できる形にしたく、再度アンケートを取ることにしました。
2回目のアンケートでは、アトラスの良いところと、逆に課題に思うところを答えてもらいました。今まで培ってきたアトラスの良い文化は大事にしていきつつ、会社の成長という面では不足している部分を改善していかなければいけないので、メンバーの意見を参考に新しいビジョン・ミッション・クレドをさらに考えていきました。
最後はみんなの納得感
組織デザインチームと社長とで議論をしつつベースを作り、その後役員やマネージャーも含めて意見交換を行いながら、さらに内容を固めていきました。90%完成というところで、社員だけでなく協力会社の方も交えて意見交換を行い、新ビジョン確定に至りました。
今後のアトラスのベースになるものなので、できる限り全員が100%同意とは言わずとも納得ができるよう、この部分は丁寧に実施しました。
そして出来上がった「Atlas Style!」
ということで、上記プロセスを経てリニューアルされたアトラスのビジョンがこちら!
もともとはビジョン・ミッション・Atlas-ism(クレド)と3つ決められていたものを、今回のリニューアルで
Vision - 目指す世界
Philosophy - サービス哲学
Atlas-ism - 働く上で共有する考え方
の3つに変更し、これらの総称を「Atlas Style!」としました。
大事にしたこと
今回のリニューアルにあたり、内容について特に大事にしたことは3つあります。1つ目は「分かりやすさ」です。
1回目のアンケート結果から、各項目について理解度にバラツキがあり、特にミッションとビジョンの定義の違いを曖昧に理解していたり、他と比較してミッションの浸透度が低かったりと、いくつか課題が見えていました。そこで、Atlas-ismは自分自身が普段業務をする上で意識すべき考え方、Philosophyはサービスを作り提供する上で大事にするべきこと、その上で最後に我々が目指し達成すべきVision、というように、「自分ごと」→「サービスのこと」→「アトラスと社会のこと」という段階を踏むことで全体に繋がりをもたせ、分かりやすく理解しやすい構成へ変更しました。
大事にしたことの2つ目は「良い文化を守りつつ攻める」です。
2回目のアンケートでもあったように、アトラスの良いところはメンバーにとっても大事なことであり、そこが良いからアトラスで長く働いてくれていたり、頑張ってくれていたりしているとも言えます。この良い文化は、以前のミッションやビジョンを決めてからこの10年の蓄積によって出来上がっている部分もあるので、過去のミッションやビジョンの方向性や考え方はできる限り残すようにしました。と同時に、アトラスとして先を目指すためには改善すべきこと、変えるべきこともあるので、そういった部分はしっかり取り入れるようにしました。
そして最後の3つめは「学術分野で仕事をしていることを忘れない」です。
アトラスは20年以上、学術の分野でお仕事をさせていただいています。10年前に学術を専業にした会社として分社化し、学術分野に根差して仕事をしてきました。そういった中で、学会や研究者の現状を知り、我々としてできることはないかと考えながら日々サービスを提供しています。
他の企業の企業理念やビジョンなどを見ていると、抽象度が高すぎて何をしたいのかが分からなかったり、あまりにも壮大すぎて実現できるか疑問に思ったり、企業視点が強いケースなどもありました。そうならないように、我々がサービスを提供する人たちのことを考え、その人たちにとって何が嬉しいか、そしてIT企業であるアトラスに何ができるかを考え、できる限り具体的で実現可能(やればできる!)なVisionとしました。
その上でアトラスを選んでくれるお客さんにも共感してもらえれば良いなと思っています。
さいごに
というわけで6月にリニューアルした「Atlas Style!」ですが、決定して終了!ではなく、ここからが本番です。
「Atlas Style!」は、あくまで指針であり、その上で会社として、メンバーとして、どう行動して何を成し遂げていくかが大事になります。
組織デザインとしては、「Atlas Style!」を浸透・普及させ、さらにメンバーに気持ちよく働きつつ実力を発揮してもらうことで良いサービスを作ってもらう、という大きなミッションがあります。
noteでは今後もその奮闘の様子をお伝えしていければと思いますので、ご期待ください。
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