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忘れかけていたルワンダの魅力|3月4日〜3月10日


はじめに

アマホロ〜(平和〜)

今週はテスト1週間前ということもあり、
体育の実技は行わず、クラブ活動がメインでした。

また、日本から訪れてくれた大学生のアテンドをしていました。
とても充実していて、たくさん考えた1週間。

こうした機会をいただけたことに大感謝!

それでは、スタート!


3月4日|彼なりの愛の伝え方

現地コーチの選手との関わり方を見て
彼なりの愛の伝え方があることを実感した。

前学期から新たに加入した15歳の選手、ベリーズ。

はじめは人見知りだけど
心を開くと、フレンドリーでお茶目な女子選手。

そんな彼女がはじめて練習に遅刻してきた。

事情を聞くと「学校で掃除をしていた」とのことだった。
それは仕方なかったねと、練習に参加してもらおうと思っていた。

すると、現地コーチが大怒り。
「なんで遅れてきたんだ!?グラウンド10周!」と命じていた。

全員の練習が終わり、ミーティング。
その間も彼女は走り続けていた。

走り終え、彼女が現地コーチのもとへ。
「あなたは才能があるんだから、才能を無駄にするんじゃない。」
「練習の時間が短いのだから無駄にするな。」

強めに彼女に訴えかける現地コーチ。

その言葉を聞きつつも、そっぽを向いて現地コーチに目を合わせないベリーズ。

表情を窺うと、目に涙を溜めていた。


その後、バレーボールのコーチが彼女のもとに行き
「コーチは君のためを思って言っている。」
「あんなに厳しいこと伝えているのは君のため。」

彼なりの愛の伝え方、そして、彼の周り(他のコーチ)による選手へのサポート。
こうしたスポーツを超えた関わりの中で、ルワンダの選手は育つのかもしれない。

厳しさの分、甘えられる・優しさを与えてくれる環境の中で選手は育つ。のかもしれない。

3月5日|コーチのちょっとした変化

本日はタイムトライアルの日。

選手の目標タイムを設定することがなかった彼が
最近では練習計画策定の段階で設定するようになった。

それも、選手の能力に応じて、適切(できるかできないか、そのギリギリの目標)に設定するようになった。

その目標を達成できている選手に対して「Well done」と承認の声がけをしていた。
これまでは「もっと早く!」「これじゃ戦えない」と具体的なアドバイスはせずに、罵倒ばかりしていた彼。

敢えて彼には伝えてこなかったけど、私は選手を否定することはせず、強みポイントと共にチャレンジポイントを伝えてきた。
でも、最終的には「よく頑張っている。」「あなたにはできる。」そんな言葉がけを意識的にしてきた。

彼のちょっとした変化から、自分のコーチングスタイルを見てくれていたのかもと実感する瞬間でもあった。

3月6日|ようこそルワンダへ!

日本の大学生がルワンダにやってきた。

活動先の紹介や私の任地の紹介などをした。

今日は、近隣校の体育授業の観察と、タレント発掘の対象校にて定期的に行なっているトレーニング成果の確認を現地コーチと共に行なった。

近隣校の体育授業に参加するのはこれが初めてであった。

基本的な授業の流れは活動先と同じだった。

ジョギングをして、選手主体のウォーミングアップ・・・。

違いは二つ。
1つは、体育の先生がいないこと。
近隣校には、体育の先生がおらず、地理や生物の先生が代わりに授業を行なっている。

2つ目に、授業時間が40分であること。
活動先の学校はほとんどの教科において2コマ続けて授業が行われるため、80分間の授業が行える。
そのため、ウォーミングアップ後は、様々なスポーツができる。
今日観察した学校では、ウォーミングアップ後に出席を取り、それで体育が終了した。

ルワンダにおいて体育の重要性はまだまだ浸透しておらず、様々な課題があることを再認識した。

タレント発掘の対象校での練習では、選手の適正種目の見極めも兼ね、現地コーチが800mの測定をしたいとのことだった。


彼がヘッドコーチであるため、私はそのためのウォーミングアップを行い、無事測定を行うことができた。

選抜した6人の選手の他に「陸上をやりたいんだ!」と伝えてくれる生徒が数人いた。


タレント発掘が目的ではあるけれど、副次的に陸上競技の楽しさを伝えられる存在でありたい。

3月7日|忘れかけていたルワンダの魅力

日本から訪れてくれた大学生と過ごす中で、ルワンダの魅力に改めて気付かされた。

その中でも、自然の豊かさ。

日本では味わえないほどに身近に自然があり、生きるために生きる人々の暮らしぶり。

それ自体が全て当たり前になってしまっていたことに気づいた。

もちろん苦労の方が多いけど、ここルワンダでの暮らしは自然が豊かで、人々にも恵まれている。

残り1年間も大切に過ごしていきたいと思った。

今日は、練習は行わず、3ヶ月毎に行なっている講習会を実施することに。

もともとこの講習会は、現地コーチに翻訳してもらいながら実施する予定であったが、急遽来れなくなってしまった。
こんな突然のトラブルにはもう慣れた。

信頼できて、英語を話せる生徒にお願いして、手伝ってもらうことにした。
(ここルワンダに来て思うけど、「なんとかする力」「その時の最適解を見つける力」が身についたと思う。)

その前にケニアの投擲選手であるJulius Yego選手の生い立ちの動画を彼らに見せた。

田舎出身の彼は、木の棒を使ってやり投げの練習をしていた。
しかし、彼にはコーチがいない。

彼のコーチは、YouTube。

街中にあるサイバーカフェ(インターネットが使える場所)で動画を見て、
トレーニング方法を学んだそう。

もともと彼はコーチはいないどころか、一緒に練習する選手もいなかった。

それでも、練習を続け、世界大会での優勝を果たした。

これは彼だけでなく、あなたたちみんなにも可能性があるってことを私は伝えたかった。

少しでも伝わっているといいな。

その後は、休養の大切さについて伝えた。


先週の練習にて、具合が悪いのに練習を続けたジミー、そして怪我をしているのに練習を続けるジャック。

練習をしたい。その気持ちはもちろん大切だけど、その気持ちの分だけ、休養も大切なんだってことを伝えたかった。

全てが伝わっているかどうかは分からないけど、彼らが練習の中で少しでも意識するきっかけになればいいなと思っている。


- 夜に焚き火をした!- 

3月8日|Women’s Day!

今日は国際女性デー。

ルワンダでは、Whatsappというメッセージアプリが使用されているのだが、
インスタグラムのストーリーのような機能では
「Happy Women’s Day!」「My wife is best!」「Thank you, Women!」などの言葉と共に
それぞれにとって大切な写真を載せているルワンダ人の投稿で溢れていた。

活動先では、14時からこの国際女性デーを祝うための式典が行われ、
女性の先生がスピーチをしていた。

女性のエンパワーメントをスタートして、今年で30年だというルワンダ。

職員会議では、男性教員だけではく女性教員も積極的に発言や質問をする。

こうした傾向は教員に限らず、生徒にも浸透している。

体育の授業では、生徒主体でウォーミングアップを行なっていた際、クラスのチーフが「この先は女子がウォーミングアップをリードして!ジェンダーバランスだよ!」と声がけしている場面があった。

活動先はスクールオブエクセレンスに認定されており、ルワンダ国内の中で優秀な学校であることも関係していると思うけど、日常的にジェンダーバランスを意識している様子がある。

日本で国際女性デーなんて意識したことがなかったし、この日の存在自体知らなかった。


何を言っているか、全ては理解できないけど、ルワンダのこうした記念すべき日を全員でお祝いする文化や、スピーチをしてお互いを称え合う文化、
私は大好きだ。

3月9日|選手がお家に遊びにきた

朝8時連絡が来た。

すっかり忘れていたし、半分冗談だと思っていたのだが、
選手から今日はお家に尋ねるね。13時頃行くからね。という連絡が。

ルワンダ人との約束は半分信じているが、半分がジョークだと思っている。

約束したけど、急にドタキャンされることはしょっちゅうだし、
かといって、だいぶ前にした約束を覚えているなんてこともある。

ドタキャンの理由で嘘をつかれることもあるけど
大抵は、子どもが具合悪くなったり、友人の結婚式や葬式など、急な用事は入ってしまうなど、仕方のない事情がある。

それは百歩譲って理解できるし、彼らの事情を尊重する。

しかし厄介なのは、無理になってしまったのにも関わらず、なんとかなると思い込み、無理と言わない人もいることだ。
それは彼らなりの配慮なのかもなと思ったりもする。

それでも、日本の社会で生きてきた私からしたら、無理なら無理と、事前に伝えてほしいと思う。

今日の生徒との約束も半分信じて、半分は、まあ来ないだろうと思い込んでいた。

とりあえず13時にバス停で待ち合わせをすることに。

雨が降っていたこともあり、今日は彼が来ることはないだろうと思っていた。

しかし、彼から13時過ぎに電話が来て「どこにいるの?待っているよ」と連絡がきたのだ。

ギリギリまで、約束はあるのか、ないのか分からない(笑)

彼は待っていて、とりあえず家に連れて行くことに。

ご飯を振る舞い、陸上競技の動画を一緒に見た。

誰かが家に来る。

そうなれば、掃除をして、何か食事を準備して・・・とルワンダに比べて、日本で誰かが遊びに来ることのハードルが高いように感じていた。

ルワンダで暮らし始めて、そんなに気負う必要はないのかもって思い始めた。

完璧である必要はない、その時を楽しめればそれでいい。
多少、段取りが悪くたって、気にすることはないし、それずら楽しんでしまえばいい。

もっとラフに、幸せに生きるためのヒントは日常のちょっとした出来事に隠されている。

そんなちょっとしたことから得られる学びを大切にしていきたい。

3月10日|おうちでまったり

明日からセカンドタームの定期テストが始まる。
そんなわけで、練習はないし、今日は予定もない。

久しぶりに任地で過ごす1日オフ!

朝はちょっと遅くまで寝て、洗濯して・・・
今日は時間があるので、料理をすることに決めた。

鶏肉を買いに、街まで出て、ビールやちょっとした日用品の買い出しをした。

今日は晴れていて、散歩をしているだけで幸せだ。

大学時代の友人たちと電話して、ビールを飲みながら
ゆっくりこの日記を書いている。

このあとは、唐揚げを揚げて、食べて
映画とかみながら過ごそうと思っている。

自分のご機嫌をとりながら、自由に過ごす。

そんな休日も悪くない。


- 訪れてくれた大学生が撮影してくれたルワンダの朝日 -

おわり

今週は日本から大学生が訪れてくれたこともあり、
ルワンダでの活動やルワンダの魅力を再認識できた1週間でした。

明日からは定期テストが始まるため、練習はおやすみ。
テスト監督、そして、実技テストのサポート、成績入力など
学校業務のアシスタントに徹しようと思います。

最近行けていなかった聖歌隊の練習にもようやく参加できそうです。

それでは!


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