230216_新宿御苑の重力

2023/02/16

午前中はとあるイベントがあって偶然居合わせた大御所が学生たちの質問に答えていた。なんだか僕の業界は、大成すればするほど発言が陳腐になっていくように感じる。そういうポジションの人間が発言できる内容がある程度限定されているのかもしれない。

せっかく出かけたので、新宿の模索舎に寄ったけど、何故か開いてなかった。二丁目を通って、irregular rhythm asylum(IRA)に行く。左翼系のミニコミ誌が揃った店、アナキズム(とDIY)の専門書店があり、その道筋は新宿二丁目と重なっている。改めて凄い街だ。御苑の方にはかつての新宿が残っているということかもしれない。

模索舎の前におしゃれな格好をした若いカップルがいて、女性が模索舎で本を買うと2階のカレー屋(草枕)のクーポンがもらえるという話をしてた。これは偏見だけど、模索舎に入りそうな人たち、ましてや新左翼にも見えなかったから、どんな本を買ったんだろうと思った。

本屋の良さというのは、どんなエッジな選書をしていても、並んでいるものが同じ方向を向いているわけではないということだ。左翼にもアナーキストにも色んな人間がいるなというのが直感的にわかる。そういうところは、SNSよりずっといい。

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